「ビルディバイド -#000000-」レビュー

2.0
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評価 ★★☆☆☆(32点) 全12話

あらすじ 『俺には見える。俺が勝つ道が……』『今度こそ奴を倒す。 だからもう一度来い……アクセプト!「魂を賭ける者 ブルーム」!』「王」によって統治され、すべての優劣が「ビルディバイド」の強さによって決まる都市引用- Wikipedia

本末転倒

原作は2021年10月から発売されているカードゲーム。
アニプレックス初となるカードゲームであり、
メディアミックスの1つとして本作品が制作された。
監督は駒田由貴、制作はライデンフィルム

ワケワカメ

1話冒頭から多くのキャラクターをドバっと出す。
色々なキャラクターが思わせぶりセリフを吐きまくり、
視点を変えまくるせいで、どのキャラクターの印象も残らず、
そんな意味不明な状態でまちなかでカードバトルが始まる。

まだゲームも始まっていないのにカードを使うと
まるで魔法のように特殊効果が発動し、
主人公は「死神」のようなものを召喚し、悪漢を処す。

一体どういう世界観なのか、この状況はなんなのか。
主人公すらもよく分かっていない。
彼は「記憶喪失」であり、そんな記憶喪失なのをいいことに
彼を通して見ている側に説明をする。

1話はゴリゴリの説明台詞ばかりだ。
まるで「チュートリアル」のごとく、淡々と説明される。
デッキは40枚あり、テリトリーカードと呼ばれるカードが更に1枚、
コールの名のもとにカードから召喚し、
場においたカードをエナジーとしてカードをプレイする。

何の面白みのかけらもない説明台詞全開の説明は
まるで頭に入ってこず、この手のよくあるカードゲームを
やってる人にとっては「似ている」部分も非常に多いため
頭の中で置き換えてようやく理解できる印象だ。
カードゲームをやったこともない人にとっては理解不能だろう。

カードゲームのルールはなんとか理解しても、
ヒロインが長々と自ら使う「カード」の脳力の説明をするため、
せっかく理解仕掛けたルールも説明台詞の多さで
どっかに飛んでいきそうな勢いだ。

ストーリー的な盛り上がりも薄く、
記憶喪失な主人公と出会ったヒロインがわざわざご丁寧に
主人公にカードゲームのルールを説明しているだけだ。

少しピンチになった主人公が混濁する記憶の中で
「王を倒す」という目的だけ思い出して覚醒するものの、
いまいちカッコよさがなく、決まらない。

カードのキャラクターデザインの悪さもあるかも知れないが、
この手の作品に必要な「勢い」やキャラのアクの強さがなく
作品内のキャラクターたちが盛り上がっていても、
その熱量が見てる側に伝わらない。

主人公たちが暮らす街は「ビルディバイド」がすべての街であり、
カードゲームが強ければいいところに住めるが、
弱ければ町外れでクラスことになるほど
「ビルディバイド」というカードゲーム絶対主義だ。

この街を制する王を倒せばどんな願いでも叶う。
そんな願いを叶えるために若者たちは王へと挑もうとしている。
王への挑戦権を賭けて街では「ビルディバイド」をやりまくっている。
基本的にバトルへの流れは唐突だ。
そのうえ「ビルディバイド」自体も面白くはない。

唐突に現れたキャラにバトルを挑まれたかとおもえば
こんな漢字の台詞の掛け合いが行われる。

「先行は私!いきますよ先輩!エナジーセット!
スペンドグレネーダーヨハナをアクセプト!
先輩のライフに直接アタックです!」

「俺のターンドロー!エナジーセット!
アクセプト、ブラマダッダナディア、アタック!」

駆け引きクソもないようなバトルがトントン拍子で展開され、
駆け引きや心理戦もない。1ターン1ターンのシーンが非常に短く、
そもそも1話のルール説明では理解できない部分も多いため、
この超高速バトルについていけない。

なんか知らない間にモンスターを召喚しまくって
お互いのライフを削り合っているのはわかるが、
主人公も記憶喪失のはずなのにゲームのルールの飲み込みだけは
異常に早いため、見ている側が置いてけぼりになってしまう。

カードの攻撃力も能力もろくに描写や説明もされないことも多く、
なんかよくわからないうちにバトルが始まり、
なんかよくわからないバトルが終わる。

本来は「ビルディバイド」というカードゲームの
販促目的で作られたはずのアニメなのにも関わらず、
「ビルディバイド」というカードゲームの
面白さというのが伝わらない。

主人公がデメリットが強いがメリットも有る
「ギャンブル性」の高いデッキを使っているのは面白いのだが、
そんなギャンブル性のあるデッキを使っており、
ギャンブルに負ければ負ける、そんなギリギリの勝負のはずのに
毎回のように主人公が同じ戦略を使うのもあってバトルが盛り上がらない。

2話またぐようなバトルもなく、
1話のなかで新キャラが出てきて主人公に負ける展開ばかりだ。
中盤の敵など「強敵感」を出しているのに
何のどんでん返しもなく負けてしまう。
本当にカードバトルがつまらない。

しかし、そんな「本筋」以外の部分が面白いのがこの作品だ。
彼らが戦っているのは「新京都」という場所だ。
最初は日本の京都が「ビルディバイド」で支配された街というふうに
見せておきながら、実は「新京都」の外にはなにもない。

意外な世界観を見せつつ、主人公の記憶も徐々に蘇ってくる。
彼の記憶の中にある「妹」の存在、妹と同じ顔をしている「王」、
王たちいわく、主人公はこの街に戻ってきたらしい。
カードバトルの部分は本当に盛り上がらず面白みにかけるものの、
この基本的なストーリー部分は決して悪くない。

伏線を張りつつ、徐々に明らかになる謎と世界観があるからこそ
この作品ならではの面白さが生まれている。
カードバトルの強さが絶対主義の街も面白く、
貧困の差も、パンを買う順番でさえカードバトルの強さが絶対だ。

混濁する記憶の中でだぶる2人の妹の存在とヒロインの存在、
絶対に勝てない「妹」の存在と、そんな妹に勝てないせいで
戦うことを拒否し「逃げた」自分を思い出す。彼は逃げた存在だ。
王に至るまで強くなった妹と、妹から逃げた自分。
そんな自分を思い出したからこそ、もう1度妹に立ち向かう

更に「王」の真実、王に勝ってもかなわない願い、ヒロインの正体など
序盤で明らかにされる物語の謎の真実が終盤で明らかになることで
物語の面白さが生まれている。
作画は危うく、終盤になってもバトルは微妙ではあるものの、
根本的なストーリー部分は決して悪くない。

目を覚ますとそこは…

主人公は1度「王」に勝った存在だ。
勝ったものは願いが叶う、そんな甘い誘惑は嘘だ。
やや唐突な展開かつ、ネタバレをしない範囲で言うならば
「マトリックス」的な展開だ。

唐突に世界観が広がった感じが強く、
そもそも「何のために」マトリックスな世界観になってるのかという
根本的な部分がふわっとしているため、
いろいろな謎や伏線は回収されてはずなのに
引っかかるポイントが生まれてしまっている。

あくまで分割2クールの1クール目ということを考えれば、
世界がひっくり返るまでの1クールと考えると悪くない。
妹から逃げてしまった主人公が、もう1度、自分を見つめ直し、
妹と向き合い、妹を助ける話と見れば1クールで綺麗にまとまっている。

逃げてしまった自分を見つめ直し、再び本気で兄と妹が本気で戦い合う。
後悔も罪も過ちも、全てを注ぎ込んだ「ビルディバイド」。
最後の最後でようやくビルディバイド、そのものも盛り上がる。
主人公の「物語」はココで終わりだ。

続きは彼の妹が、彼の弟子が、引き継ぐ。

総評:カードバトルはおまけ

全体的に見て最後まで見ると面白いと言える作品だ。
序盤は「ビルディバイド」というカードゲームのルール説明の多さや、
その説明のわりには理解が追いつかないハイスピードなバトルが多く、
盛り上がりに欠けるカードバトルと歯ごたえのない敵ばかりで
この作品のおもしろさを感じにくい。

しかし、終盤から序盤からの伏線を回収し、
謎だった部分を明らかにしていくことでこの作品で描きたいことや
やりたいことが見え、同時に「ビルドディバイド」という
作品のおもしろさも伝わってくる。

分割2クールということでストーリーはまだ続く感じで終わっているものの、
終盤から面白くなった作品なだけに残った謎や、
ここからさき、どういう物語を展開するのかという期待感も生まれている。

ただ、最後まで「ビルディバイド」のルールは把握しきれず、
カードゲームの販促アニメなのに、そのカードゲームの部分が
作品全体の足を引っ張ってしまっている感じは否めない。

1クールで話をまとめられそうな雰囲気こそあったものの、
分割2クールゆえに終盤で世界観が一気に広がりすぎた印象もあり、
この広がった世界観をどうまとめるのかというのも気になるポイントであり、
そういった意味も含めて2クール目に期待したいところだ。

個人的な感想:ルールが複雑

序盤の段階で切ってしまった人も多いかも知れないが、
カードバトル部分のついていけなさと盛り上がらなさを
少々我慢して中盤くらいになってくるとこの作品のおもしろさが見えてくる。

そもそもの「ビルディバイド」も1試合1試合が短いため、
もう少しがっつりと描かれればルールの把握もしやすかったかも知れないが、
下手したらAパートやBパートだけで終わることも多く、
作画に関してもあまり良くない。

2クール目を想定したキャラ数なのかもしれないが、
1話だけしか出ていないキャラクターも多く、
そういったキャラを減らして、もう少しバトルを長く描けば
「ビルディバイド」のルールも完全にわかり楽しめた作品かもしれない。

そういった意味では原作のカードゲームをやれば
この作品をもっと楽しめるのかも知れないが、
この作品を見ただけではビルドディバイドをやろうとは思えないのが
この作品の最大の問題点かも知れない(苦笑)

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