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「ノブナガ先生の幼な妻」レビュー

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評価 ☆☆☆☆☆(4点) 全12話

あらすじ 織田信長の末裔とされる織田信永は、ハーレムを作りたいという願望を抱いているが、彼女が出来ることもなくアラサーにさしかかろうとしていた引用- Wikipedia

僧侶枠じゃないのに僧侶枠以下

原作は月刊アクションで連載中の漫画作品。
監督は佐々木勅嘉、制作はアニメーションスタジオ・セブン
1話10分ほどの短編アニメ

織田信長の末裔と14歳の嫁


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

この作品はある意味、タイトル通りな作品だ。
織田信長の末裔である主人公は28歳で誰とも付き合ったことがない。
ギャルゲーが好きな彼の前に突然「14歳の少女」が現れる。
彼女は織田信長に嫁ぐはずだった「斎藤帰蝶」であり、
なぜか現代にタイムスリップしてきてしまった。

主人公が戦国時代にタイムスリップしてくる作品はあるが、
この作品はヒロインが戦国時代からタイムスリップしてくる。
当時の価値観を持つ彼女は主人公を織田信長と勘違いし
「子作り」を迫ってくるという、色々とぶっとんだ作品だ。

しかしながら設定自体は面白い。
戦国時代と現代との価値観の相違、なぜタイムスリップしてきたのか?
など気になる部分も多く、期待感も大きい。

発光


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

そんな期待感とは裏腹にアニメとしては最悪だ。
キャラクターの作画ものっぺりとしおり、明らかに低予算だが
更に致命的な部分がある。
この作品は年下の戦国時代の価値観を持つ幼妻に迫られるというのが
ある意味で芯だ、この色々と規制が厳しいご時世にロリなヒロインの
セクシーシーンが満載というのはなかなか攻めた作品とも言える。

しかし、そんなセクシーなシーンが中心の作品にもかかわらず
アニメではヒロインが脱いだ瞬間に「顔以外」が謎の光に包まれて
全く見えない。
しかも、ただ白く発光するだけでなく七色に色が変化していく。
まるで意味のわからない規制方法には呆れ果てるしか無い。

規制前提なのは原作を制作側が読んだ時点でわかってるはずだ。
しかし、その規制を特に工夫するわけではなく
ただ体を発行させて隠すという何の面白みもない規制方法は
はっきりいって「馬鹿げた」規制方法であり、
作品の良さを殺しまくっている。

ギャグがギャグになっていない


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

ヒロインである「帰蝶」には恥じらいがまるで無い。
主人公との子作りをするために平気で真っ裸になり、
顔が真っ赤になるわけでも恥じらうわけでもない。
そんな姿に主人公は幼すぎると我慢をするというのがギャグになっているが、
それが特に面白いわけでもない。

視聴者には「帰蝶」の魅力がまるで伝わらないこともある。
前述した規制方法のおかげでセクシーシーンのセクシーさがまるでなく、
全身が発光しながら主人公に迫る姿を見せられても、
謎の光のほうが気になりすぎて意味がない。

幼いヒロインに主人公が「迫り方」を教えたりもするのだが、
謎の発光をしたまま開脚させられて際どい感じの格好を見せられても、
まるでセクシーさはない。
制作側はこんな規制方法でこの作品が面白くなるとでも思ったのだろうか?

普通に「顔のマーク」や「謎の光」が入って見えないほうがマシだ。
作品におけるギャグが突飛な規制のせいでギャグになっていない。
制作側はこの「発光」を面白いと思ってやってるのかもしれないが、
センスがずれてるとしか思えない。

ハーレム


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

この作品はいわゆるハーレムな作品だ。
ハーレムの中心にいる主人公にまるで魅力がないのに、
多くのヒロインが彼に惹かれる理由がまるでよくわからず、
主人公にガンガン迫ってくる。

幼いヒロインだけでなく、主人公の生徒も彼に好意を持っているものの
脱いだら発光するのは同じだ。
結局、ヒロインが増えても裸になって発光するだけで面白みに変化はない。
ヒロインごとのセクシーシーンの違いや良さというのがまるでなく、
ハーレムになってもハーレムの良さをまるで出せていない。

タイムスリップしてきたヒロインもかなり早い段階で二人目が出てくる。
ネタ切れすると新しいキャラクターを出すのはこの手の作品ではお約束だが、
それにしてもあまりにも早い。
ろくにキャラクターを掘り下げきれてないのにどんどんとキャラを出しても、
一人ひとりのキャラクターの印象が分散して薄まるだけだ。

結局、ヒロインのすべてが「信長」の関係者の生まれ変わりや
タイムスリップしてきたものであり、余計にこのハーレムが
主人公の魅力でなく「主人公」が信長の末裔だから作られた
ハーレムには違和感しか無い。

とのさま劇場


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

基本的にセクシーなシーンは「発光」だが、地上波でやばいシーンは
とのさま劇場という寸劇に差し替えられている。
ただでさえ面白みのないセクシーなシーンが、よりつまらない
寸劇に差し替えられても、呆れ果てるしか無い。

しかも発光とはちがい、シーンが差し替えられてるため
「何があったのか」がわからずシーンがつながらない。
こういうシーンが有るというのは原作を読めば分かる作品だ。
しかし、謎の発光といい「とのさま劇場」という寸劇といい、
制作側がやり方を明らかに間違えている。

発光でさえ不満があるのに、更にその下をいく規制方法を生み出す
制作陣のセンスのズレにある意味、感服するしか無い。
「男の娘」キャラの上半身でさえ光っているのは本当に謎だ。

BL


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

結局1クールの終盤はBLシーンで終わる。本当に意味がわからない。
誰が主人公と男の娘のBLシーンを望んでいるのだろうか?
ギャグとしてのBLシーンではなく、かなりガチめの行為まで行っており、
正直、ギャグと受け止めるにはやりすぎている。

物語の方向性的に現世に来てしまった彼女たちの未練を晴らして
元の世界に戻す、成仏させるのが本筋なのは分かるが、
その本筋になるまでも遅く、無駄にヒロインが多いだけで
きちんと掘り下げもできていない。

最終話のラストシーンで更にヒロインが増える展開で終わってしまっており、
2期につなげたいのかもしれないが、すっきりと1クールを締めることも
できていない作品だった。

総評:エロにプライドを持て


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

全体的に見て駄作だ。
主人公ではなく、ヒロインたちが現代にタイムスリップしてくるという
要素自体は悪くないが、多すぎるヒロインをきちんと掘り下げられておらず、
ワンパターンなセクシーシーンと体を発光させる規制方法には
何の面白みも感じない。

戦国時代の信長の関係者が現代に来るハーレムラブコメという要素はいいのに
それをまるで活かしきれていない。
すぐに現代に馴染む戦国時代のヒロインたち、信長の末裔だからと
無条件に迫ってくるヒロインたち、魅力がまるでない主人公と
もう少し掘り下げたら面白くなりそうな部分をまるで掘り下げない。

セクシーなシーンが中心の作品だからこそ、そこの見せ方を工夫するべきだ。
しかし、この作品は「発光させる」「寸劇を入れてカットする」という
工夫ンもかけらもない規制方法を取っており、
セクシーなシーンが中心の作品なのに、そこが1番面白くない。

ヒロインの設定もよくわからない。
タイムスリップしてきたかのようなヒロインが二人いて、
生まれ変わりで信長の関係者の魂を宿したような設定のヒロインもいてと、
設定が統一されていない感じもある。

タイムスリップしてきた二人も、
一人は信長に嫁ぐ直前の状態でやってきたと思えば、もうひとりは
自分が死んだ記憶もあり、若い体で現代にやってきてる。
タイムスリップなのか生まれ変わりなのか、
取り憑かれてるのかよくわからない感じだ。

2期を想定したような歯切れの悪いラストも欠点でしかなく、
2期があったところで制作陣が変わらない限りは見たくない作品だ。

個人的な感想:無


引用元:©紺野あずれ/双葉社・「ノブナガ先生の幼な妻」製作委員会

この手のセクシーなラブコメは好きな方なのにまるで楽しめなかった。
織田信長の関係者が次々と現代に蘇る展開や、
やや馬鹿げたセクシーシーンなど楽しめそうな要素はあるのに、
そこをきちんと見せてくれないもどかしさが常に漂う作品だった。

終わり方からして、近い内に2期があるのかもしれないが、
レビューはしないかもしれない。

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