「イエスかノーか半分か/まるだせ金太狼」レビュー

3.0
映画

評価 ★★★☆☆(49点) 全60分

あらすじ 気若手アナウンサーの国江田計は、王子と称される完璧な外面とは裏腹に、実はぐうたらで口が悪いという二面性の持ち主。引用- Wikipedia

前半と後半の高低差ありすぎて耳キーンなるわ!

本作品は「BL FES!!-Boys Love Festival!!-」という
BLアニメ上映イベントの中で放映されている作品。
60分の尺の中で2本上映している。
なお、本レビューでは2本合わせてレビューいたします。

まるだせ金太狼


画像引用元:紅蓮ナオミ原作『まるだせ金太狼』特報より
©️BL FES!!製作委員会

始まってそうそう、度肝を抜かれる。
この作品の設定はやや頭を抱えるレベルの設定であり、
主人公は学園の生徒でありながら理事長であるがゆえに
学園中から貞操を狙われており、それを守っているのが
恋人でもあり下半身丸出しでもある「金太狼」だ(笑)

なぜか狙ってくる他校の生徒に捕まり恥ずかしい目にあいながら
貞操が奪われそうになる直前で、下半身丸出しで「金太郎」が助けに来る。
ありとあらゆる技を披露してくれるものの、真面目に見てはいけない。
この作品はギャグである。

強烈すぎる下ネタ、下品の極みともいえる技の数々は
「変態仮面」やこち亀の「海パン刑事」を彷彿とさせ、
ダイジェストでスピィーディーに目まぐるしく変わっていく展開に
ついていくのに必死だ。

ダイジェストすぎて一気にストーリーが
進みすぎてあっという間に終わってしまい、
映画が終わったあとに劇場の外でふと思い出し
「あの作品は何だったのだろうか」と妙に印象残る部分はあるものの、
ダイジェストすぎて何が何だか分からない感じで終わってしまっている。

本イベントは2本上映ではあるものの、後半で上映される作品の方に
重きをおいており、この作品はオマケ的な扱いなのだろう。
ポケットモンスターの劇場版で本編の前に
「ピカチュウのなつやすみ」や「ピカチュウたんけんたい」が
上映されるのと同じだ。

後半で上映される作品がかなり真面目なだけに、
正直、この作品が前半に上映されてよかったと思うほどだ。
上映の順序が逆なら雰囲気が台無しだ(笑)
逆にこの作品をわざわざ映画館でやる意味はあったのか?と
思う部分はあるものの、笑ってしまったことが悔やまれる。

イエスかノーか半分か


画像引用元:映画『イエスかノーか半分か』特報より
©️BL FES!!製作委員会

まるだせ金太狼と打って変わって後半で上映されるこの作品は
非常に真面目なラブストーリーだ。
主人公である「国江田」は人気なアナウンサーであるものの、
外面はとんでもなく良いのに内面では愚痴ばかりを言っている。

体面上はスタッフにも優しく、裏表のない素敵なアナウンサーだ。
だが、そんな自分をある意味で「偽っている」彼は日々の生活に疲れ、
アナウンサーであるがゆえにプライベートはこっそりと
マスクとメガネで変装し、牛丼と生なビールを楽しんでいる。
心の中の声が今に漏れ出そうなほど鬱憤が溜まっている。

そんな彼が出会ったのがアニメーション作家である「都築」だ。
彼は裏表のない性格であり、
クリエイターらしく自分の作品に打ち込んでいる。
「国江田」の表の顔であるアナウンサーとして取材のときに出会い、
それが数奇な三角関係の始まりに繋がる。

正体かくして


画像引用元:映画『イエスかノーか半分か』特報より
©️BL FES!!製作委員会

この作品の三角関係の描き方は面白い。
「国江田」はある日、裏の顔である変装した姿で「都築」と
ぶつかってしまう、「都築」は「国江田」と知らずに、
怪我をした責任として自分の仕事を手伝わせる。
それと同時に表の顔のときはアナウンサーとして取材を続ける日々だ。

「なぜばれないのか?」というツッコミは野暮である(笑)
マスクにメガネで地味な姿のときと、スーツにコンタクトのとき姿は
ギャップが有り、性格も言葉遣いも違う。
そんな「二人」に徐々に「都築」惹かれていく。

わかりやすい描写こそ無いものの、ある意味「色目」のようなものを
「国江田」に向け、表の「国江田」に対しては真摯に真面目に
仕事に挑む姿に惚れ、裏の「国江田」に対してはぶっきらぼうな
言葉遣いではあるものの、どこか一緒にいることへの安心感を感じている。
だが「都築」は二人の「国江田」が同一人物であることには気づかない。

徐々に「国江田」の「都築」への気持ちも募る中で彼は迷う。
自分の正体を明かしたいという気持ちと明かしたくないという気持ち、
正体を隠しているという嘘をついているという後ろめたさ、
それでも自分を「飾る」ことで生きている「国江田」にとって
「飾らないで」生きている「都築」は魅力的だ。

このなんともいえない数奇な三角関係の描き方はもどかしく、
やや「国江田」のモノローグの量や全体的なセリフの量が
「ドラマCDかな?」と思うほど多いのは気になる所ではあるものの、
純粋に先が気になる展開ともどかしさのバランスが保たれている。

正体を隠している中での「マスク越し」のキスは
中盤の山場といえるだろう。

伏線


画像引用元:映画『イエスかノーか半分か』特報より
©️BL FES!!製作委員会

45分ほどの作品ではあるものの伏線のばらまき方が上手く、
アナウンサーであるがゆえの「国江田」の発音、
彼が持ってる「あるもの」など序盤からきっちりと伏線を
ばらまいており、それが見事に回収される。

それが彼らの恋の結果へと繋がる展開は
気持ちの良いストーリー展開を生んでいる。
45分というストーリーの中でしっかりとした起承転結があり、
エンディングが流れる中での二人の1枚絵はニヤニヤとさせてくれる。

ただラストでそれまで出てこなかった人物が
出てきたりする展開は謎であり、おそらく原作ファンサービス的な
意味合いで出てきたキャラクターであることはわかるものの、
そういったシーンをラスト部分で入れるところはモヤモヤしてしまう。

原作を読めばそこらへんはわかるのかもしれないが、
「今のキャラは一体何だったんだ?」と思うような歯切れの悪い印象が
最後で残ってしまうのは残念な所だ。

性描写


画像引用元:映画『イエスかノーか半分か』特報より
©️BL FES!!製作委員会

さらに言えばこの作品の性描写はかなり生々しいものがある。
前半のまるだせ金太狼も「挿入一歩手前」みたいなシーンはあるものの
ギャグだからこそ、それも悔しいかな笑いにつながっており
何も気にならなかった。

しかし、この作品のラストはものすごく生々しい描写だ。
R15指定されているのも納得してしまうほどの二人のはじめては、
効果音や表情、二人の声優さんの演技も相まってシンプルにエロい。

ただ、そこまでのストーリーが良い恋愛模様だっただけに
ラストで急に生々しい性描写が出てきてしまうのは
「BL」というジャンルであるがゆえに仕方ないかもしれないものの、
キスで終わっておけばよかったのでは?と
感じてしまう部分も生まれてしまった。

このあたりは見る人が「BL」に何を求めているか、
各々の性描写に関する価値観によって変わるかもしれない。

総評:企画は面白い


画像引用元:映画『イエスかノーか半分か』特報より
©️BL FES!!製作委員会

全体的に見て2本構成はかなり謎であり、
全く違うジャンルの2本で頭の切り替えが大変になってしまう部分があり、
ファンの方には申し訳ないが正直「まるだせ金太狼」は
不要に感じてしまう。

作品としてはたしかに面白い笑えるものの、
イエスかノーか半分かが真面目な作品なだけに空気感があまりにも
違いすぎてあっておらず、60分という尺を埋めるために
無理やりアニメ化した感じも否めない雑さを感じる作品でもある。
ギャグとはいえあまりにもダイジェストすぎだ。

イエスかノーか半分かは「三角関係」の中で二人が同一人物という
構図は面白く、ラブストーリーとしてやきもきともどかしさを
いい意味で感じさせてくれながら気持ちのいいラストを迎えてくれる。
性描写やファンサービス的なニュアンスの部分は気になるものの、
45分という尺の中で上手くまとめている作品だ。

BLFesというイベント、企画自体は面白く
なかなか地上波では放送しにくいBLというジャンルが、
この企画の中で毎年、アニメ化されることを期待したい。

個人的な感想:まるだせ金太狼


画像引用元:映画『イエスかノーか半分か』特報より
©️BL FES!!製作委員会

正直、まるだせ金太狼をきちんとした尺で見たい(笑)
というよりも僧侶枠あたりでこの作品は思いっきりはっちゃけて
アニメ化されればもっと多くの人に楽しまれた作品だったろう。
なぜこのBLFESというイベントの中でアニメ化されてしまったのかが
謎でしか無い。

作品としては「イエスかノーか半分か」が面白かったものの、
記憶に残るのは15分にも満たない「まるだせ金太狼」だ。
この2本構成は本当にどういう会議の中で決まったのだろうか(笑)
そこが非常に気になる企画だった。

「」おもしろい?つまらない?


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  1. ーーー より:

    金太郎のインパクトがガガガ、、、

    3.0 rating