劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラム

評価/★★☆☆☆(24点)

劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラム 評価

全98分
監督/湯山邦彦
声優/松本梨香,大谷育江,宮野真守,悠木碧,水樹奈々ほか

あらすじ
かつて大地の民の王国として栄えていた、大地の剣と呼ばれる城を中心にした街、アイントオークに訪れたサトシ達。アイントオークの収穫祭記念バトルに参加したサトシ達は不思議なポケモン、ビクティニと出会う。そこにビクティニのパワーで大地の剣を動かそうと企む大地の民の末裔ドレッド・グランギルが現れるが、その影響はアイントオークにかつてない異変を齎すのであった。

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2作品に分けた意味は無い

本作品はポケモンとしては14作品目の映画作品
ベストウイッシュとしては初の映画作品となっている
なお、都合上1レビューにまとめてはいるが本来は
「ビクティニと黒き英雄 ゼクロム 」「ビクティニと白き英雄 レシラム 」と
2作品に別れて上映された作品だ。

サトシ達はバトル大会に参加するため「アイントオーク」にやってくる
そこでサトシはパワーを与えてくれるポケモン「ピクティニ」にこっそり気に入られ、
「ピクティニ」はこっそりとサトシのポケモンをパワーアップさせてしまう
という所からストーリーは始まる。

序盤から頻繁にポケモンバトルが描かれる。
ベストウイッシュ編に入ってから新しくサトシの仲間に入ったポケモンの紹介の意味もあるのだろうが
さすがは14年やってきたポケモンアニメと言わんばかりに見どころのあるポケモンバトルを展開する。
そして「ピクティニ」が可愛い。
小動物的なピクティニはサトシの周りを隠れながらついてきて、力を貸す。
見つかるとすぐに透明になってしまうが、マカロンにつられて出てくる(笑)
こんな可愛らしいキャラとポケモンバトルで序盤から作品に引き込まれる

しかしながら、その面白さを中盤以降も持続できなかった。
根本的にこの作品では「敵」や「悪」の存在が無いため緊張感が酷く薄く、
序盤の戦闘シーンは楽しめるのだが、中盤以降の戦闘シーンが楽しめない

更に言えば行動理由もいまいち納得しかねる。
この作品では「ドレッド」というキャラが「ビクティニ」の力を使って
龍脈の力を手に入れようとしているのだが、
大地を復興しバラバラになった一族をまとめるためという・・・
「龍脈の力」居るのか?と思ってしまう。

世界を救う為などの理由があるならばわかるが、
一族の復興の為に龍脈というすごい力が必要だとは到底思えず、
目的のために手に入れる力があまりにも大きすぎるような印象だ
そのせいで、ドレッドの行動に強い理由や信念を感じられる感情移入しにくい

そんなドレッドが動かしちゃいけない城を動かしたからさぁ大変という
ストーリーが展開されてしまっており、
感情移入できないキャラクターが無駄な行動をし、その無駄な行動をサトシ達が止めるという
何とも浅い展開になってしまっている。
もう少しドレッドに深い理由があればいいのだが、彼の自分勝手な行動は理解に苦しむ。

更に伝説のポケモン。
ゼクロムとレシラムという二体のポケモンが出るのだが、
これが「ただ強いだけ」のポケモンという印象しか無く
物語の本筋は「ビクティニ」がいるだけで何とかなってしまうため、
別の強いポケモンでも問題ない感じになってしまっているのは残念だ。

この2体のポケモン同士の戦いが短い。
せっかく伝説のポケモンが2体も出てきて戦闘シーンを展開しているのに
序盤のポケモンバトルシーンのほうが面白く感じてしまうほど
伝説のポケモン同士のバトルシーンの面白さが薄く、
もう少し彼らの見せ場があってもいいのではと感じてしまった。

そして2つの作品の違い。
別々の作品として上映された本作品だが、
「ビクティニと黒き英雄 ゼクロム 」「ビクティニと白き英雄 レシラム 」
この2つの作品に大きなストーリーの違いはない(苦笑)

例えばサトシ達が左の道じゃなく右の道へ行く、最初に登場する村が砂漠か雪かの違い、
ドレットが手に入れたのがゼクロムかレシラムの違い、セリフの微妙な違い、
間違い探しやってるんじゃないんだからと突っ込みたくなるレベルだ(苦笑)
同じようなシーンも多く、使いまわしてるシーンも多い。
確かに試みとしては面白いのだが、その試みが上手く働いてるとはいえない
映画料金を払ってまで間違い探しをしたいなら別だが・・・

全体的に見てストーリー自体は悪くはないのだが、
伝説のポケモンの扱いやドレッドの行動にいまいち感情移入できず
モヤモヤっとしたままどんどんと話が大きくなってしまい、後はお約束展開で終わってしまった印象だ
バトルシーンに関しても序盤のポケモンバトルは面白かったのだが、
肝心の中盤から終盤にかけての戦闘シーンは演出こそ力が入っているが戦闘シーンとしての面白さは薄い。

更に2つに分けた意味。
2つとも微妙に違う点も多く、主張したいことも微妙に違う。が本筋のストーリーと結末は変わらず
いっそのこと「結末が違う」なら分けた意味も大きく出てくるのだが
間違い探しの域を出ていなかったのは残念でならない。

本筋のストーリーは子ども向けとしてはそれなりにできているため、
2つに分かれていなかったらもっと素直に評価できたかもしれないが、
分けたことで不満点も2倍に感じてしまった。

2作品作った意味をもう少し強くすれば面白くなった作品かもしれない。
こういった試みは批判は多く失敗しがちだが、やり方によっては面白く
ポケモン自体も「赤」「緑」など分けて同時に発売するのが
伝統になっているからこそやりやすい試みなだけに、
この作品の汚名返上出来るポケモン映画作品が将来、出てくる事を期待したい

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