ファンタジスタドール

評価/★★★☆☆(40点)

ファンタジスタドール 評価

全12話
監督/斎藤久
声優/大橋彩香,津田美波,徳井青空,赤﨑千夏,名塚佳織ほか

あらすじ
鵜野うずめは勉強も運動もそこそこのごく平凡な中学2年生。だがある日、彼女の運命は大きく変わってしまう。特殊な能力を持つ女の子・ファンタジスタドールを実体化できる不思議なカードを手に入れてしまったのだ

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マジメを生贄にして悪ふざけを召喚!さらに特殊能力、ネタ発動!

本作品は「コードギアス」で有名な谷口悟朗と「そらのおとしもの」の斎藤久が
タッグを組んでできた作品。
アニメに先駆けて漫画やスマートフォンのゲームなどが出た

基本的なストーリーはファンタジー。
小学生の頃、カードゲームが得意だった「鵜野 うずめ」
中学生になりカードゲームから離れていた彼女だったが、ある日カバンに「カード」が入れられていた
そのカードを狙って「謎の少女」が彼女を襲ってくる、
逃げる最中、彼女は声を聞く・・・
というところからストーリーが始まる。

見だして感じるのは「これは深夜アニメか?」と感じる内容だ。
少女がドールを召喚できるカードを手にして戦いに巻き込まれていく
ドールをカードから実体化するためには呪文のようなものも唱えるおまけつき、
夕方や朝、またはNHKの子ども向けアニメのような印象だ。
可愛らしいカードやカードを召喚できるデバイスなど少女向けにおもちゃを販売できそうな感じだ。

しかし、それと同時に「あれ」と違和感を感じる。
少女向けアニメの皮をかぶっているのに、そこから「ひょこ」っと深夜アニメが顔出す。
例えば少女がカードと契約する時になぜか「メールアドレス」から「初恋の年齢」まで聴かれたり、
カードの中に居るドールたちがお風呂好きで入浴シーンが描かれたり、
ドールが少女をだますような口ぶりだったりと、
見ている感じは少女向けアニメなのに随所で深夜アニメの要素がひょこひょこっと顔を見せる。
タクシード仮面的な分かりやすいキャラクターがいるのもある意味で笑いどころになっている

序盤のストーリーはそんな違和感を感じさせつつ少女向けアニメ展開をする。
ドールと出会った少女がドールと仲良くしつつ、「ドールの秘密」に迫っていく。
内容的には「ベタ」であり子供向けアニメなら納得できるような内容だ
深夜向けアニメとしてはいささか退屈なようにも感じる。

しかし、そんな退屈な内容の中で「違和感」が視聴を継続させる動機にもなっている。
少女向けアニメではやらないようなネタや説明不足過ぎる内容、唐突過ぎる展開など
ベタなストーリーなのに深夜アニメ的な悪ノリを取り入れており、
話が進めば進むほどその「悪ノリ」が妙に見る意欲をそそられる。

操られた感じがしない友人がアイスを食べさせられただけで正気に戻ったり、
水着を持っていないからプールで戦えないと言ったり、
戦闘の際に使われるカードが「ちくわ」だったり「鯖のきぐるみ」だったり、
カード使ったバトルのはずのにルールが曖昧だったり、
カードを使ったバトルのはずのに主人公が見ているだけだったりカード使わなかったりと
突っ込んでくださいと言わんばかりの要素を入れまくる。

特に七話などもう思わず爆笑した。
それまで細かい突込みどころなど多々あったのだが決定打にかけていた
しかし、七話の主人公の唐突かつ意味不明なあの行動は
「あ、この作品ネタアニメだ」と実感させる決定打になった
見ていない人に説明するならば「主人公がガンタンク」になります(笑)
↑の画像を見て真ん中の女の子がガンタンクになることなど想像不可能だろう。

キャラクター数も異常に多い。
カードを使う人間のキャラクターも話が進む度に出てくるのだが、
そのキャラクターが3~5人のドールを使うため、話が増えれば増えるほど登場人物が増えていく。
キャラの名前も紹介されずに倒されるキャラクターもおり、
1クールでは明らかにドールも人間のキャラクターも捌ききれていない。
もう、それすらネタと思える(笑)

序盤の設定もほとんど活かさないのはある意味すごい。
主人公はカードバトルで優勝するほど凄い実力者のはずだったのだが、
カードバトルでその設定は一切活かされない。
むしろカードバトルという要素そのものを話が進めば進むほど忘れていく。
10話に至ってはポーカーをする始末だw

更に終盤の展開はある意味凄い(笑)
それまで積み重ねてきた主人公とドール達の絆があっさり裏切られ、
登場人物の1人が探してた兄があっさりと現れ、
カレーを食べながら重要な事を説明する、もう笑うしかない。

キャラクターの性格や言動も極端すぎる。
10代前半の少女達だから仕方ないとも言えるのだが、
常に感情的につねにめんどくさく行動したり、言ってはいけないセリフを言いまくる。
それに対するフォローもあまりなく、いつの間にか解決していたりする場合も多く
そういった部分でもネタアニメたる要因だろう。

全体的に見て褒められた作品ではない。
はっきりいってしまえば「悪ふざけ」を普通の少女アニメの中で繰り返してるだけであり、
掘り下げないまま出しまくるドール、最初の設定を一切無視する内容で唐突な展開を繰り返す。
ストーリーの方向性が最終話になっても全く見えてこず、この作品で何がしたいかがわからない。

いや、何がしたいかは分かる。悪ふざけだ(笑)
まじめにこのアニメを見ると損をすると言ってしまいたくなるほど
細かいネタや悪ふざけを繰り返し、視聴者に突っ込ませることで楽しませる。
このアニメを「悪ふざけしやがってwww」と楽しめるか、
それとも「悪ふざけばっか・・・まじめにやれよ・・・」と怒り心頭するのか。どっちかだろう。
人によって合う、合わないの差が大きい。

特に序盤はネタや悪ふざけも控えめなので判断しにくく、
7話でようやくこのアニメが「ネタアニメ」だとわかるので、
今から見る方は7話で判断していただきたい所だ。

売り上げ的に2期は結構厳しそうだがどうなのだろうか。
このアニメならやろうと思えばいくらでもやりようがあるだけに、2期があっても問題はないと思うが
ただ、この悪ふざけネタアニメは1期だけでお腹いっぱいな感じもある。

個人的には名塚佳織演ずる「小町」が非常に良いキャラをしていた。
この作品のラスボスにふさわしい言動や行動、
そして「名塚佳織」さんの声がラスボスとしての存在感やキャラクターとしての魅力を強めており、
終盤はある意味、彼女の物語になっていることで作品としての面白さが際立った。
だが逆に主人公とはなんだったのかと言わんばかりだったが・・・(苦笑)