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「シュガーアップル・フェアリーテイル 第1話 かかしと妖精」レビュー

3.0
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評価 ★★★☆☆(57点)

【本PV】TVアニメ『シュガーアップル・フェアリーテイル』/Sugar Apple Fairy Tale PV

あらすじ 人間が妖精を使役するハイランド。母を亡くしたばかりの少女・アンは、母のあとを継ぎ、銀砂糖師になることを決意。引用- Wikipedia

懐かしの日曜朝アニメ風

原作はライトノベルな本作品。
監督は鈴木洋平、制作はJ.C.STAFF

妖精と奴隷

1話冒頭から世界観が語られる。この世界には「妖精」が存在するものの、
かつての人間との戦争で負けてしまい、彼らは奴隷の身になってしまった。
そんな世界観の中で主人公は妖精が作り上げた「砂糖菓子」を
作る職人として子供の頃から母に妖精への差別意識を植え付けることなく、
育てられている。

非常にわかりやすくシンプルな始まりだ。
少女の母はなくなり、天涯孤独の身になった彼女は
菓子職人である「銀砂糖師」になるために村から旅に出るという
ところから物語が始まる。

どこか懐かしい「日曜朝アニメ」のノリを感じる。
明日のナージャやおジャ魔女どれみ、あの頃の
日曜の朝のアニメを感じるような世界観と雰囲気があり、
「キャラクターデザイン」もどこか少女向けのものだ。

ただ、その一方で妖精に対する扱いはかなりひどい。
彼らは当たり前のように「奴隷」として扱われている。
彼らにとっては「羽」は大事なものであり、
そんな羽を奴隷商は奪い、彼らを使役している。
当たり前のように彼らを虐待し、当たり前のように妖精を下に見ている。

人々に植え付けられた「差別意識」を1話冒頭からきっちりとみせ、
主人公はそんな人々とは違うことを見ている人に感じさせる。

戦闘妖精

だが、そんな彼女も「旅」をするための護衛が必要だ。
まだ15歳で人よりも小さい彼女に戦う力はない。
だからこそ「戦闘妖精」が必要だ。
そんな彼女が出会うのが「シャル・フェン・シャル」だ。

神秘的な羽の模様、人間への敵対心、クールな態度。
いわゆる「イケメン」なキャラクターとしての存在感を
ビンビンに感じさせてくれる。
痩せっぽちな主人公を「かかし」と呼び、
奴隷の身でありながら「俺を買え」と命令する。

主人公に対して彼の存在感が凄まじく、
どこか生意気な少女と、つんつんな妖精という組み合わせに
ニヤニヤできてしまう。

あごクイ

シチュエーションとしてはかなりベタだ。主人と奴隷、人間と妖精。
本来なら相容れない立場の二人が出会い、徐々にひかれていく。
原作はライトノベルではあるものの、少女漫画チックに作品は彩られており、
本来は恋愛関係にも友人関係にもならないような二人が、
どう惹かれ合っていくのか。

あごクイや床ドン、無駄に接近する感じなど
絵だけ見るとベタな少女漫画的シチュエーションではあるものの、
ここまでベタな構図を久しぶりに見たなと感じる部分もあり、
主人公の「理想論」だけをひたすらに語る様なども
懐かしさすら感じる。

2話以降、どういうストーリーになるかはわからないものの、
かつての「日曜朝アニメ」の雰囲気を素直に味わえる
1クールになることを期待したい。

総評:懐かしの日朝アニメ

全体的にみてどこか懐かしさを感じる作品だ。
まっすぐと理想論をかかげ夢に突き進む女性主人公と、
そんな女性主人公をささえるイケメンな妖精。
日曜朝アニメ的な雰囲気を醸し出しつつ、そこに
少女漫画的なテイストを入れ込んでいるかのような印象だ。

作画のクォリティも悪くなく、
とくに今作で際立たせて描くべき部分であるはずの
「妖精の羽」の美しさや彼のイケメンっぷりにはきちんと
気合を入れて描かれており、しっかりと作られている印象だ。

1話の時点では世界観とメインキャラの紹介で終わってしまってる感じであり、
彼女が本筋のお菓子作りもまだしていない段階であるため、
2話以降このあたりがどう描かれるかも期待したいところだ。

個人的な感想:ベタ

作品を構成してる要素自体はベタではあるものの、
このベタ感を久しぶりに味わっただけに、
一周回って新鮮味さえ感じる部分がある。

要請に対する虐待描写などはやや過激ではあるものの、
本当に日曜朝にやってても子供でも楽しめるような雰囲気があり、
1クール終わったあとに「なぜ深夜アニメでやったんだ!」と
嘆いてしまう作品になるかもしれない(笑)

「シュガーアップル・フェアリーテイル 第1話 かかしと妖精」は面白い?つまらない?

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