デート・ア・ライブ

デート・ア・ライブ評価

評価/★★☆☆☆(22点)

デート・ア・ライブ 第6巻 [Blu-ray]

制作/AIC PLUS+
監督/元永慶太郎
声優/島﨑信長,井上麻里奈,富樫美鈴,竹達彩奈,真田アサミほか

あらすじ
謎の生命体・精霊の出現により起こる大災害・空間震が発生するようになって約30年が経った世界。妹と2人暮らしの高校生・五河士道は、人間に絶望する1人の精霊と出会う。そして、妹・琴里から、自分が精霊と交渉して、世界と精霊両方を救う存在であることを知らされる。しかし、その方法は「精霊とデートして、デレさせる」という、とんでもないものだった。

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IS+神のみぞ知る÷3=デート・ア・ライブ

原作はライトノベルな本作品。
富士見書房40周年記念アニメと銘打たれており、
1期終了後に2期制作決定が発表された

基本的なストーリーはファンタジーラブコメ。
「空間震」と呼ばれる大災害が発生するようになった世界、
その原因は「精霊」と言われる生命体が出現する余波だった
主人公はその精霊をデートに誘うことになってしまった
という所からストーリーは始まる。

開始1分30秒でパンチラ、お兄ちゃんを起こす妹、
いかにもギャルゲーチックでラノベ的なキャラクターが序盤からどんどん現れる
この作品はある意味「ギャルゲー」が基板にあるため、わざとのノリなのは分かるが
兄と妹のセリフの応酬がちょっと古臭く笑いに繋がっていない
これがわざとじゃなければ呆れ果てるノリだ

更に厨二病っぽい世界観でギャルゲーファンタジチックな設定がどんどん描写される
妹が謎の組織の司令官だったり、武装した少女が現れたり、
ファンタジー武装な少女が現れたり、いかにもな設定のキャラだらけだったりと
1話から散らかった部屋に叩きこまれたような感覚になり、
思わずその部屋から出たくなる。
そして、もう原作が「ギャルゲー」なんじゃないかと思う精霊に対する主人公の行動。

主人公は精霊の被害を少なくするために、精霊との交渉役になる。
その交渉の方法は「デート」だ。
精霊をデレさせればいいという、何ともギャルゲーな内容は面白いか面白く無いかではなく
なんだそれ・・・と呆れてしまう。
1話で色々と詰め込んでいるのはわかるが、あまりにも詰め込みすぎて
その詰め込んだ要素を「面白そう」と感じる前に「呆れる」印象を受けてしまう。

そして2話から本格的に主人公の精霊攻略が始まるのだが・・・コレが本当に浅い。
主人公のセリフに対してあっさりと「ズキューン!」という効果音と共に落ちるヒロイン、
どうやって落とすのかが重要なはずなのだが、ものの5分話しただけで陥落だ。
本来ならそこに面白さがあるはずのに、本来の面白さを5分で片付けてしまう
ある意味でそこは笑い所といえば笑い所なのだが、その演出がギャグ演出ではない。
これでギャグ演出であっさり落ちる展開なら笑い所として受け入れることができるが、
演出は真面目なため、ギャグと受け取っていいのかまじめに受け取っていいのかがわからない。

似たような作品で「神のみぞ知る世界」という作品があったが、
あの作品は丁寧に丁寧に、1ヒロインに対して2,3話使ってヒロインを口説いた。
そして、その口説くまでの展開が面白かったが、
この作品の口説くまでの展開はひたすら浅い

この序盤の1話と2話の印象は最悪だ。
根幹にある「精霊をデレさせる」という設定も主人公は基本流されるままで、
なぜ、主人公が「精霊をデレさせる」事をしないといけないのか、なぜ主人公なのかという
基本的な設定の説明を後回しにするため
他作品の「神のみぞ知るセカイ」を彷彿とさせるのに、
あの作品に比べるとストーリーが展開するための設定づくりや、
根幹の設定を明かすストーリー構成が甘く、この作品の世界観やストーリーに序盤で入りこめない

しかしながら、この最悪な序盤を乗り越えてしまえば
キャラクターの可愛さと声優さんの演技もあって
「口説き落とすヒロインとのハーレムラブコメ」を楽しめるが、あくまでそれだけだ。
ファンタジーでバトル要素があるアニメなのに基本的に主人公は戦わないため、
物語の重用な要素の1つである「バトル」の部分で蚊帳の外だ。

更に言えば精霊が無知識なことも微妙な要因の1つだ。
タイトルにもなっている「デート」や、精霊の力を封じるための「キス」も精霊は知らない。
知らないゆえに「恥じらい」がなく、安易にデートもキスもしてしまう。
知らないゆえに簡単にデートやキスに応じてしまうため、そこにヒロインを口説く面白さがない。
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どこかで見た設定、どこかで見たキャラクター、
ラノベ原作と言わなくても分かるラノベ要素の数々、
肝心の設定をあえて引っ張るラノベ原作アニメ特有のストーリー展開など
途中で見るのを断念しそうな要素が多く、要素要素にまとまりがない。

ギャルゲーのノリで攻略するパートはキャラ萌えアニメでしかなく、
災害を起こす精霊は1期の段階では明かされない設定が多く消化不良、
バトルシーンもあるがココが凄い!というほど特筆する部分はなく
逆にバトルシーンの多さのお陰でストーリーの進行が遅い。

ヒロインをギャルゲーのノリで攻略、災害を起こす精霊、バトル。
この本作品を構成する3つの要素が全て別の方向に行ってしまっているせいで、
作品全体がチグハグな印象を受けてしまう。

更に言えばヒロインの使い捨て感。
それぞれのキャラクターは立ち位置がしっかりしており、
演じている声優さんのおかげもあり可愛い。
可愛いのだが口説いてしまえばこっちのものと言わんばかりに、
口説いた後のキャラクターの掘り下げが甘く、次のヒロインの口説き展開に話が変わってしまう。

そのせいかキャラ描写のバランスも悪い。
この作品は中盤を超えると6人のヒロインがストーリーに絡んでくるのだが、
一部キャラクターがメインに来ると他のキャラの登場シーンががっつり減る。
本来なら口説いた手前、もう少しヒロインを大切に扱うべきなのだが、
1クールという尺では明らかに捌ききれていない
簡単に言うとヒロインを口説いた後の主人公の「アフターケア」が不足している

ついでにいえば、物語全体にある「キャラクターのボケ」とそれに対する「主人公のツッコミ」が
ほとんど滑っており笑えない。
笑えないのに「この会話劇面白いでしょ?」と言わんばかりに盛り込んでくるため非常に厄介だ
会話の中に中途半端にパロディネタも入れてきているのだが、
本当に中途半端で面白さに繋がっていない

更に2期を想定したストーリー構成のせいで
ストーリーの盛り上がりどころが終盤でようやく訪れるという遅さ。
バトル要素や災害を起こす精霊などの設定がようやく終盤で生かされ、
主人公の設定や伏線がどう最終話に生きるのか!と思ったら
そのまま2期に引っ張る展開で終わってしまったのは残念だ

全体的に見てファンタジー要素はあるのだが、キャラ萌えアニメでしか無い。
個性豊かなキャラクターが多く、デレる展開まで早いため
お気に入りのキャラククターが見つかればパンチラや下着姿などのシーンも多いため
ハーレムラブコメとしてはそれなりには楽しめるだろう

この作品の唯一の見所は「真田アサミ」さんの演技だ。
ヤンデレともいえる狂った演技や叫び、笑い声、鳥肌が立つほどの素晴らしい演技の数々は
「時崎 狂三」というキャラを強烈に印象づける
はっきっりいって圧倒的だ、他の声優さんの演技力が霞むほど妖艶で魅力的な声と演技は
この作品のはっきりいって微妙なストーリーを「ぎゅ!」っと締まりのあるものにしてくれる
だが、逆に彼女の存在がキャラの印象を薄くするほどだ。

そのせいで彼女が初登場した後、彼女が出てこないと酷くつまらなく感じてしまう。
はっきりいってこの作品に対する評価の8割は「真田アサミ」という声優に対する演技の評価だ
彼女が演じる「時崎狂三」というキャラクターが出たことで物語が面白くなり、
「時崎狂三」というキャラクターが出ているシーンは他の作品にはない魅力のあるシーンだ。

本来「時崎狂三」という敵キャラクターに対し、主人公や味方がもっと魅力的ではならない。
だが「時崎狂三」というキャラクターの存在に他のキャラが負けており、
彼女がせっかく中盤以降のストーリーを盛り上げたのに、終盤で彼女は出なくなってしまい
更にせっかくストーリーが盛り上がってきたところで1クールが終わってしまう。

設定や世界観、伏線が生きてくるストーリーはこれから!という印象が強く
その分、2期に期待できる部分は大きいものの
1期単体で評価すると1話の最悪な印象や序盤から中盤までのラノベ要素、
あくまでキャラ萌えアニメとしか楽しめない作品になってしまっているのは残念だ
最初から2クールのストーリー構成で作られていればだいぶ印象が違っただろう
せっかく盛り上がったのに、不完全燃焼な感じが強く残ってしまった。

いろいろな意味で2期に期待したい。
ただ、2期になると更にキャラが増えるようなので
1期で捌ききれていないキャラクターが捌ききれるのか?という不安は大きい。
1期は2期のためにあった!と言えるほど2期が面白くなることを期待しています。