探偵歌劇 ミルキィホームズ TD」

2016年6月29日

☆☆☆☆☆(9点)

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ミルキィホームズは死んだんだ、
いくら呼んでも帰っては来ないんだ
もうあの時間は終わって、君も人生と向き合う時なんだ

本作品は探偵オペラミルキィホームズの四期。
3期は15分アニメだったが、4期になって元の30分アニメになり
主人公もミルキィホームズたちとなっている

見出して早々、1話の30秒ほどだ、早速見る気をなくす。
1期や2期は好き嫌いが別れる作品だったものの
可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹にハチャメチャな内容や
やりすぎて若干引いてしまうぐらいの暴走展開など
色々な意味で「ミルキィホームズ」という作品のらしさが出ている作品だった
しかし、3期からは監督がが変わってしまい妙に真面目な
ミルキィホームズという本来の作品のテイストとして変わってしまっていた

そして、4期。
Wikipediaによると「ミルキィホームズを再構築する」という
裏テーマがあるそうで、そういった意味で1期や2期のノリ、
暴走を強く期待し始めて見だす、だが、そんな期待を開始30秒で折る。

アイドルである(苦笑)
アイドルマスター、WUG、ラブライブ、ろこどるなど
近年「アイドルアニメ」は人気が高く多く作られているジャンルだ。
確かに当たれば大きいジャンルであり、
そういった要素のアニメが増えるのも分かる。
だが、そんな要素が「ミルキィホームズ」という作品に必要だろうか?

基本的なノリは1期や2期のようなドタバタだ。
だが、そこに「新キャラ」としてアイドルキャラを追加する
これが1話限定の「ネタ」としてのゲストキャラクターなら受け入れられるが、
新キャラアイドルはがっつりとミルキィホームズと絡む
そのうえ、たちの悪いことに「ラブライブ」のあの声優さんだ

1話限定のアイドル話のネタとしてなら「声優、ラブライブ声優かよww」と
パロディ的なノリとして楽しむことができるだろう。
だが、メインのキャラクターとしてアイドルという設定で
ラブライブ声優を使ってしまう制作側のスタンスに若干嫌悪感すら感じる

更に「エレメント」という要素。
ミルキィホームズは「トイズ」という特殊能力を使う探偵と怪盗というのが
本来のストーリーの流れだ(1期2期ではトイズを失っているがw)
そんな中に「エレメント」というどうでもいい要素を追加してしまっている

1期~3期までに出てきた大量のキャラクター、
1期~3期までのストーリーの中で描かれていた設定、
そういったものだけで「4期」を作れずに無理矢理、話をつくろうとして
新キャラと新要素をつけている感じが物凄く作品の中で感じてしまう
不自然なほど「4期の新要素」が浮いてしまっているといえば分かりやすいだろう
はっきりいって4期からのキャラや設定が別アニメの内容のようだ

そんな不自然な新要素の中で無理に「1期や2期のノリ」を
模倣しようとして失敗している。
中途半端なギャグ、中途半端な暴走、中途半端なノリ。
1期や2期のような「テンション」や「勢い」がなく中途半端に模倣しようとして
ダラーッとした暴走ボケをダラーッとしたテンポでやられても笑いにつながらない。

ストーリーもワンパターンで、
バラバラになったエレメントがとり憑いた人が
事件を起こし倒してエレメント回収して終わりだ
1期や2期の「予想できない」内容ではなく、
予定調和なワンパターンアニメは深夜アニメではなく夕方の女児向けアニメのようだ

そういったテイストの「ミルキィホームズ」を作るなら悪く無いと思うが
そこに中途半端な1期や2期の暴走やノリを取り入れるため、
「女児向けキルミー」テイストの部分と「暴走キルミー」テイストの部分が
見事に絡み合っておらず、バラバラだ

そして根本的にキャラクターが多すぎる。
既存のミルキィホームズのキャラクターたち、3期のフェザーズの2人、
この時点で多いのだが、4期でアイドル関連のキャラクターを追加するため
キャラクターによっては登場シーンが物凄く少ない。
既存のミルキィホームズ作品のキャラクターが好きな人にとっては
「物足りない」と感じるだろう

明らかに多いキャラクターを捌ききれておらず、
「テンポ」が悪いストーリーの中で大量のキャラクターを動かし切れていない
「キャラソン」を歌うシーンなどもあるのだが、
動かなすぎて何の盛り上がりにもなっておらず
「ああ、キャラソン売りたいんだね」としか感じないシーンだ

更に言ってしまえば「ミルキィホームズ」が脇役になりすぎている。
4期の新キャラである「天城 茉莉音」を掘り下げたい、描写したいのはわかるが
どうでもいいアイドル話を淡々と描かれても
そこに「ミルキィホームズ」としての面白さがなく、
歌うことができなくなったアイドルとしての活動を
ミルキィホームズがフォローしたり、勝手に暴走したりと
「アイドル」と「ミルキィホームズ」という要素がきちんと絡み合っていない

せっかく「ミルキィホームズ」たちが暴走しても
「天城 茉莉音」がボケを止めることも多く、
ミルキィホームズをやりたいのか、アイドル話をやりたいのか
どっちつかずな印象が最後まで残ってしまった

全体的に見てどこが再構築なのだろうか。
極端に言ってしまえば別アニメに「ミルキィホームズ」のキャラが
全話にわたってゲスト出演しているような感覚になってしまうアニメだ
1期のあの暴走加減も、2期のあのカオスさも、
この4期では出しきれておらず物足りない

最終話だけは「ミルキィホームズ」らしさが強かったが、最終話だけだ
アイドル話が全て解決し、ミルキィホームズたちの活躍が描かれる
最終話を見てしまうと「アイドル話いらない」という感覚が余計に強くなり、
全く出てこなかった怪盗たちの姿が最終話で出れば出るほど
シーンの中で生き生きと動いていればいるほど
「求めていたのはこのノリだった」と感じてしまう。

最低限、フェザーズのキャラだけも削ればもう少し違ったかもしれない
思い出したかのように出てくる上に、
3期を黒歴史としている人も多いだけに思い切って出さないほうが良かっただろう
怪盗帝国の面々やG4など人気キャラクターの登場シーンがほとんどなく、
その割には不人気キャラが出るためもどかしさが強い。

見終わった後に思い返しても「記憶」に残るシーンが殆ど無く、
一週間も立てば内容をすっかりと忘れてしまいそうだ
キャラソンやスマホゲーの宣伝をしたかったのかもしれないが、
「ミルキィホームズ」という作品の枠から飛び出しすぎてしまった作品だった
よっぽどの「ミルキィホームズ」ファンでなければ楽しめないだろう

なお、映画化企画があるようだが・・・どんな内容になるのだろうか。
結局のところ「1期」の完成度が高かっただけに
一期ノリが好評でやりすぎてしまった2期、別路線にいった3期、
1期へ原点回帰しようとして別要素を入れすぎてしまった4期と
作れば作るほど瞑想しているシリーズなだけに映画化はどんな風になるのか
逆に気になるところではある。

超個人的には「川澄綾子」さんが出ていたので
何とか視聴のモチベーションを保つことができた・・・
本当にギリギリだった。