「ブレンドS」レビュー

2018年1月8日

評価 ★★★★☆(64点) 全12話

あらすじ 主人公・桜ノ宮 苺香は海外留学の資金を貯めるためにアルバイトを探していたが、どこも面接で落とされていた引用- Wikipedia

キレッキレなセリフにニヤニヤが止まらない

原作はまんがタイムきららキャラットで連載中の漫画作品。
監督は益山亮司、制作はA-1 Pictures。

見出して感じるのは可愛らしいキャラクターデザインだろう。
いわゆる「きらら系」らしい女の子の可愛らしさであり、
「ごちうさ」や「きんいろモザイク」などが好きな人ならば、
違和感なく受け入れられるデザインだ。
ブレンドS

しかし、そんな多くの「きらら系日常アニメ」と違い、
本作は「男性キャラクター」もサブキャラではなくメインキャラとして出る。
萌えアニメは美少女動物園と比喩されることが多く、
特にきらら系作品はその傾向が強いが、男性キャラが排除されることが多い。
しかし、この作品は男性キャラクターが出ることが大きな特徴だ。

しかも恋愛描写がある。
主に男性キャラからヒロインに対しての恋愛描写ではあるが、
一目惚れしたヒロインを自分のお店のバイトとして雇う所から物語が始まる。
この作品のヒロインは「海外」に対して憧れのある黒髪美少女だ。
しかし、緊張すると目つきが悪くなるせいでバイトに落ちまくっている。
ブレンドS

相対する男性キャラは「外人」である。
黒髪美少女が好きで日本のアニメが好きなオタクであり、
いわゆる「なりきり喫茶」を経営している。
ツンデレや妹、ドSなど働く女の子が各種属性キャラになりきり接客する場所だ。

まるで秋葉原にありそうな店舗であり、そこを舞台設定にする面白さがある。
単純なメイド喫茶やカフェなどではなく、なりきり喫茶にすることで、
二次元のキャラが二次元のキャラにありがちな設定になりきるという
不思議な空間が生まれており、それ自体がギャグにもなっている。

ヒロインが接客中に目つきが悪くなったり、ついついドSなセリフが出てしまっても
「ドSキャラ」になりきって接客している設定なので許され、客は喜ぶ(笑)
キレッキレなドSセリフの数々は出てくるたびに客を同じ反応をしてしまうほど
切れ味があり、キャラの可愛さとギャグを同時に兼ね備えた要素になっている。
ブレンドS

他のキャラクターも面白い。
ツンデレキャラになりきるゲームオタク、妹キャラになりきるロリな大学生、
お姉さんキャラで下ネタを言いまくる同人漫画家、アイドルキャラな男の娘など、
話が進んでいくほどにキャラが増え賑やかになってくる。

丁寧に物語が始まり、丁寧にキャラクターを描写し、一人ひとりキャラを増やす。
「なりきり喫茶」という舞台で繰り広げられる日常とギャグのバランスがほどよく、
シリアスな要素が0なため肩の力を抜いて楽しめる。
いわゆるストレスフリーな作品だ。

恋愛描写に関しても程よい塩梅だ。
ヒロインは海外への憧れから外国人な店長に好意は抱いているものの、
少なくとも序盤から中盤ではそれは決して恋愛感情ではない。
対して外国人な店長はヒロインラブである(笑)
ブレンドS

ヒロインの一挙一同に萌え、鼻血を吹き出し、悶絶する姿は
見ている「オタク男子」の共感を強く誘う。
本来こういった美少女動物園な作品で男性キャラが出てこないのは
見ている側の男性キャラに対する「嫉妬」やシリアスな展開を生まないため、
また「百合」な要素を醸し出させるためだ。

しかし、この作品は男性キャラを出しているのに男性キャラに嫉妬することはなく、
むしろ彼の恋愛を応援したくなってしまうほど愛着のわくキャラであり、
話が進むと女性キャラ同士の友情で百合要素もほんのり感じさせる。
この絶妙な塩梅で作品のバランスを保っている。
ブレンドS

そのバランスにいい刺激を与えるのがセクシー描写だ。
下着、谷間、裸などキャラクターデザインの割には攻めた描写が多く、
はっきりいってシンプルにエロい(笑)

制服に着替えるシーンなどはきちんと「肩甲骨」や「尾てい骨のライン」、
「脇のライン」など細かい部分もこだわって描写されており、
可愛らしいキャラクターデザインなのに妙になまなましいフェチズムを感じる
セクシー描写がされており、胸の大きなキャラと小さなキャラの
服の皺の違いまできっちりと描写仕分けてるのはこだわりを感じる

ストーリー的には完全に日常萌えアニメのそれなのだが、ダレない。
複数のエピソードで構成している話もあれば、
1つのエピソードで1話を描ききることもあるが、
1つ1つの話がきっちりと起承転結になっており、テンポ良く楽しむことができ、
最初から最後まで飽きずにダレずにニヤニヤと楽しめる作品だ。
ブレンドS

総評

全体的に見て素晴らしいバランスの取れた作品だ。
日常萌えアニメが嫌いな方は楽しめないとは思うが、
逆に「日常萌えアニメ」が好きな方ならば誰しも拒否感無く楽しめる出来栄えであり、
日常描写と萌え、エロと恋愛描写とバランスの取れたストーリーを
肩の力を抜いてストレスフリーで楽しむことができる作品だ。

話が進んでくるとキャラ同士の関係性がほんとに微笑ましくなってくる。
絶妙な距離感での恋愛描写がされるキャラ同士の日常や、
男の娘と変態お姉さんの日常など、日常アニメとしてキャラの日常を
見ていて楽しいと感じさせる内容は素晴らしく、
話の積み重ねもいきてくる。

欠点を言うならば特徴らしい特徴が薄いということだろう。
良くも悪くも日常萌えアニメとしてバランスが取れすぎているせいで、
尖った部分というのはない。あえていうなら「なりきり喫茶」という舞台ではあるが、
ややパンチの弱さは感じてしまう。
ブレンドS

個人的な感想

個人的にはメインヒロインを演じていた和氣あず未さんの演技の幅に驚いた。
和氣あず未さんは「ギャル子ちゃん」などを演じていた方だが、
この作品で演じているキャラはギャルとは無縁の正統派黒髪美少女、
最初、和氣あず未さんと気づかないほどの声の演技には素直に驚いた。

超個人的にはヒロインの「天然のエロさ」がやばかった(笑)
おはようございますのキスや、犬と遊んでいる時の「アレ」など、
思わず店長と同じ反応をシてしまいそうになるくらいだ。

売上的には4000枚前後と微妙な枚数ではあるが、
原作の売上が伸びれば十分に2期ができそうなラインだ。
ただ肝心の原作が4巻までしかでていないらしく、連載しているのは月刊誌。
2期があるとしてもだいぶ遠そうなのが残念だ。

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