「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」レビュー

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日常
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評価 ★★★★☆(60点) 全12話

あらすじ 友人の白峯理沙に勧められて、VRMMO『NewWorld Online』をプレイすることになった本条楓は、メイプルという名前でプレイを始めることになった。引用- Wikipedia

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あの頃のMMOの楽しさが詰まってる!

原作は「小説家になろう」で連載している小説作品。
監督は大沼心、湊未來、製作はSILVER LINK.。

トラックじゃない


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 1話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

見出して感じるのは「なろう」作品でありながら主人公が
異世界に行かないことだ。
なろう作品の多くは「異世界転生」で「俺TUEEE」な作品であり、
なろう原作というだけで嫌悪感を抱く人も多いはずだ。

しかし、この作品の舞台はあくまで「ゲーム」だ。
普通の女の子がVRMMOをプレイするという作品であり、
某作品のように「ゲームからログアウト」できなかったり、
プレイヤー同士のデスゲームが始まるわけでもない。

ただゲームをするだけだ(笑)
とんでもなく平和な作品であり、なろうらしさというのをあまり感じない
舞台設定だ。

痛いのは嫌だ!


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 1話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

主人公は友だちに誘われてゲームをすることになる。
ゲームの知識があまりなく、プレイヤーの初期設定を決めるうちに
彼女は「痛いのは嫌だなー」という思いで「盾」を選び、
なおかつ防御力に全てのステータスポイントを降る。

ゲームの知識がある人ならば絶対にやらない初期設定だろう。
2キャラクター目ならともかく、
1キャラクター目からタンク系のキャラにする人は珍しい。

「ゲーム」を知らないからこその初心者らしい初期設定であり、
ゲームだからこそ町中で話しかけても「無視」されることもある。
ゲームをあまりしない主人公がゲームをするという面白さを、
丁寧かつリアルに描いている。

スキル


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 1話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

この作品のゲームは色々と制作者の「遊び」という名の裏設定がある。
通常の方法で遊んでるだけでは見つけられない隠しスキルのようなものが多い。
その隠しスキルをゲームを知らない初心者ゆえに主人公が
どんどんと獲得してしまう。

例えば「一定時間敵の攻撃を受け、なおかつノーダメージかつ、
攻撃を一切しない」事で「絶対防御」というスキルをゲットできる(笑)
通常なら防御力に極振りでもしていないかぎりはダメージを受けるが、
主人公は極振りしているためダメージを受けない。
だからこそ隠しスキルをゲットできる。

主人公のためにあるようなスキルではあるものの、
やろうと思えば他のプレイヤーもゲットできなくはないスキルであり、
なおかつスキルには「防御力2倍ににする代わりに他のステータスを
上げるポイントが3倍必要になる」というデメリットも存在する。

決して都合が良すぎるスキルではない所が面白いところだ。
他の「なろう系」なら無条件で防御力が100倍になって
なんのデメリットもないことは当たり前の中で、
この作品はきっちりとデメリットも存在している。

「寝落ち」などのオンライゲームあるあるも
スキルゲットの過程に盛り込んでおり、
本当に普通の女の子がただゲームを遊んでる中で、
自然とスキルを得ていく流れは「ほんわか」しているのに、
徐々に強くなっていくのが妙な面白さを生んでいる。

他のステータスが0なのに防御力だけ「130」もあるのが1話の主人公だ(笑)

毒竜


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 1話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

彼女は無知であるがゆえにたった一人でダンジョンに挑む。
ボスである「毒竜」に対し、毒をくらい綴ることで耐性を得る。
ここまでは予想できる戦い方だ。
だが、彼女は攻撃手段として「食べる」という方法を選ぶ(笑)
体をかじり、全身を食べ尽くすことで毒竜を倒す。

本来はありえない戦闘方法であり、ありえないからこそレアなスキルを
ゲットすることができ、彼女だけの装備を手に入れる。
なんとも「ゆるーく」「ふわっ」っとした普通のゲーム経験者なら絶対にしない
彼女だからこそのプレイ、明るくまったりとゲームを遊んでいる様が
この作品らしい独特な空気感を生んでおり、面白い。

すごく独特な作品だ。
やってることは「普通の女の子がゲームをしてるだけ」なのだが、それが面白い。
ゲーム未経験者だからこその独創的なプレイ方法と、
彼女の明るさが、この作品の魅力を生んでいる。

俺TUEEE


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 2話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

この作品はなろうらしく「俺TUEEE」な作品ではある。
防御力に極振りした結果、ダメージは一切受けずカウンター技や
吸収、毒攻撃で敵を倒すことができるようになる。

「俺TUEEE」ではあるのだが、主人公ののほほんとした性格と可愛らしさ、
天然っぷりのおかげで、その強さがまったくもって嫌味にならない。
この作品が基本的にコミカルかつ、日常系だからもあるのだろう。
主人公の強さがきちんと「ギャグ」にもなっている。

そんな天然な主人公とは違い、彼女の友人は「考えて」キャラを作っている。
防御特化な主人公に対し、友人は回避特価なキャラを作る。
友達と同じようなキャラではなく、別方向のキャラを作る気持ちは
ゲームを好きな人には分かるはずだ。

この作品は「ゲーム実況」を見てる感覚に近い。
トントン拍子に強くなる部分は「なろう」っぽさはあるものの、
日常ギャグな作品だからこそ、そういった部分が気にならない。
1時間まったり素材集めしたり、釣りをしたり。
主人公と友人が楽しそうにプレイしてる姿を見るのがこの作品だ。

そんな彼女たちの「楽しんでる姿」にほんわかと癒やされる。

修正


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。4話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

この作品の面白いところは「ゲーム」だということだ。
ゲームであるがゆえにアップデートが入り「修正」されてしまう。
バランス的にチート過ぎた主人公の盾やスキルに調整が入ることで、
チートスキルの強さが少し薄まる。

主人公がチートレベルで強いのは間違いないが、
そこにゲーム運営側から彼女対策としての修正が入ることで
主人公のプレイの仕方が変わり、戦い方も変わる

ゲームバランスを崩壊させないための修正が
主人公の弱体化に繋がり、そんな中で彼女がまたどう強くなるのか?という
面白さが出てくる。

運営側が調整しても、運営のバランス調整ミスも多く、
「絶対に倒せない」レベルの敵を用意し、それを「システムの穴」を
ついたスキルの使い方で主人公が倒してしまうため、
規格外に強くなっていく(笑)

決してご都合主義ではなく、きちんと納得できる流れがこの作品にはあり、
主人公がゲームプレイヤーとして成長していくのを感じられる。

戦闘方法


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 4話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

この作品は戦闘方法もしっかりとしている。
タンクである主人公を前線におき、敵の攻撃を防ぎつつ、
タンクを役を回復して敵の大技を耐える。

まさに「MMO」そのものの戦い方をしており、
オンラインゲームをやったことがある人に
とっては懐かしさすら感じさせる戦い方だ。
覚えたスキルを戦闘中にきちんと使って、
そのスキルを組み合わせた戦闘シーンが迫力のある作画で描かれる。

だから面白い。MMOが舞台の作品でMMOらしい戦い方をする。
当たり前ではあるのだが、その当たり前を丁寧に描いており、
「なろう」特有の俺TUEEE任せの戦いではないのがこの作品だ。
きちんとボス戦で盛り上がられる。

ゲームだからこその「イベント」や「特殊な条件による攻略」など
MMOの面白さというのをこの作品は本当にしっかりと描いている。
苦戦し、倒しきるからこそ、その果てに強いスキルや
装備をゲットしても納得できる戦いが描かれている。

倒せないはずなのに倒せてしまい「運営」が大慌てするさまもギャグになっており、
ゲームのプレイヤーたちも「掲示板」で彼女たちの話題でひっきりなしだ。
バランス調整ガバガバな運営によるMMOであり、
これが本当に現実のMMOなら炎上間違いなしだが、
この作品が日常コメディであるからこそ見ていて笑って許せてしまう。

ギルド


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 6話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

MMOらしくギルド機能もしっかりとある。
「拠点」を買い、ギルドメンバーを増やし、ギルドでイベントに挑む。
最初はたった一人でゲームを遊んでいた主人公が、
リアルな友達とパーティーを組み、
そこから見知らぬ誰かとゲーム内で仲良くなりギルドに入ってもらう。

まさにこれぞMMOだ。
主人公がゲームを楽しむさまがどこか懐かしさすら感じさせる。
主人公は決して「ガチ勢」ではない、あくまでもゲームを楽しむ目的で
プレイしており、だから見てるこちらも楽しい。

初心者の頃に優しくしてもらったからこそ、主人公も初心者に優しい。
上級プレイヤーになった彼女が初心者を育てる展開は
微笑ましさすら感じてしまう。
ギルド対抗戦のイベントも出てくるため、
きちんと主人公だけでなく「仲間」の活躍も描いている。

私なんかやっちゃいましたか?


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 11話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

話が進めば進むほど主人公のスキルはとんでもないものになっていく。
防御スキルだけだった序盤だが、中盤からは「変身系」のスキルも獲得し、
まるで化け物のような姿になって敵を倒す(笑)
そんな彼女の姿に彼女の仲間は驚き、今のスキルはなに?と問いただす。

別のなろう作品ならば「俺なんかやっちゃいましたか?」という
台詞でも出てきそうなものだが、
そんな状況でも、この作品が「日常コメディ」だからこそ許されて不快感がない。
「メイプル」という天然でおっとりした可愛い主人公の魅力があるからこそ、
「俺なんかやっちゃいましたか?」が許される。

「俺なんかやっちゃいましたか?」という、なろうではある種、
象徴の1つとなってる言葉だが、この作品はそんな象徴を
ギャグとして描いてることできちんと笑いにつながってる。

いい意味で、この作品は「なろう」特有の要素を
コメディタッチに仕上げてると言っても良い。
だからこそ主人公が天使になっても、怪物になっても、機械の体になっても
それを「ギャグ」として見てる側が消化できる。

そんなギャグにすら見えるチートな戦闘を、
気合の入った作画で全力で描かれるこそ見ごたえのある戦闘シーンにもなっており、
強くなれば強くなるほどド派手になる戦闘シーンが面白い。

ただ防御主体だったはずの彼女が中盤以降は
「攻撃のスキル」も多く取得してしまうのはやや作品としてのブレを感じる。


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 11話より
仲間だけでなく、敵ももちろん存在する。
ギルド戦からは「敵対するギルド」が現れることで、多くの敵キャラが出てくる。
そんな敵キャラクターたちをベテランの声優陣が演じている。

小野賢章、山崎たくみ、竹達彩奈、佐藤利奈、石田彰、皆口裕子と
掘り下げる時間が少ない敵キャラだからこそ、
ベテラン声優が演じることで「キャラとしての存在感」を出しており、
見てる側にきちんと敵としての印象とキャラづけをしている。

主人公が強敵だからこそ、敵がなんとか彼女を倒そうとするのも面白く、
シーンによっては主人公よりも敵側を応援してしまう。
「なんとか彼女の防御を突破してくれ」と(笑)
敵の魅力もしっかりあるからこその感情移入だ。

戦いには負けても「ゲーム」として勝利しようとする敵の作戦も面白い。

最強のプレイヤー


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 12話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

主人公の防御力も無敵ではない。
「最強のプレイヤー」が終盤に立ちはだかり、主人公が致命傷を負う。
最強の防御を持つ、主人公がダメージを受ける。
きちんと作品としての「盛り上がり」と「緊迫感」が最終話で生まれている。

だが、この作品は「コメディ」だ(笑)
主人公とは思えないような姿で彼女が敵を倒す様子は笑うしか無く、
「盾」すら捨てて攻撃する姿はやや、反則的ではあるものの、
最後の最後で「虐殺」の限りを尽くす主人公は、
ある意味でこの作品らしいコメディを貫いた部分だ。

最後まで主人公が可愛らしく、微笑ましく終わり、
くすくすと笑える作品だ。

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総評:可愛いは正義!


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 12話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

全体的に見て良作だ。
主人公がゲーム初心者としてゲームを始めたことで、
普通のプレイヤーなら身につかないスキルがつくことで徐々に強くなり、
その過程で「MMO」の面白さを盛り込みつつ、どんどんと
強くなる主人公をコメディタッチに描くことで嫌味にならない。

キャラクターがしっかりと魅力的だ。
可愛らしく天然な「メイプル」という主人公だからこそ、
彼女のチート的な強さに嫌悪感を抱かず、抱かせないようにコミカルに描き、
そんな主人公に惹かれる仲間も集まってくる。

最初は一人だった主人公が友達と、顔も知らない人と、敵とさえ仲良くなる。
「ハーレム」要素もなく、キャラ数もそこそこ多いのだが、
きっちりと一人ひとりに「見せ場」があり、印象が付き、愛着が湧く。
主人公と多くのキャラクターが「ゲーム」を楽しんでる姿を見る。
この作品はそれ以上でもそれ以下でもないのだが、それがきちんと面白い。

ただ、日常コメディであるがゆえに好みが分かれる部分はある。
この雰囲気やキャラが好きになれなければ楽しめない人もいるだろう。
だが、1話で主人公を「可愛い」と感じ、この作品の雰囲気が好きになれば
最終話までほっこりとニヤニヤと楽しめる作品だ。

なろうということで見ていない人もいるかも知れないが、
他のなろうとはいろいろな部分が違い、
なろう特有の要素をうまくコミカルに仕上げてる作品だ。

まだ見ていない方は試しに1話を見てみるのもいいかもしれない。
なろう原作に対する印象が少し変わる作品かもしれない。

個人的な感想:可愛い


引用元:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 4話より
©2020 夕蜜柑・狐印/KADOKAWA/防振り製作委員会

個人的にはキャラの魅力がしっかり感じられる作品だった。
主人公であるメイプルしかり、ギルドの仲間たち、敵のギルド、
一人ひとりのキャラがしっかりと「記憶」に残り、
だからこそ、彼らがゲームをプレイする様が面白い。

大沼心監督らしいキャラクターの可愛さの描写が、
この作品にうまくハマったのかもしれない。
2期も決定しているようなので、メイプルが2期で
またどれくらい「チート」なキャラになるか楽しみだ。

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