どうもみなさん、夏も駆け足でやってきて梅雨がぶっとんだ
今日このごろ、いかがお過ごしでしょうか。
今回は最近、傾向が掴めてきたアルファポリスの作品を振り返りつつ、
自分の中でのアルファポリスの傾向をまとめるためのコラムになります。
アルファポリス原作アニメ
オンライン小説投稿サイトといえば
「小説家になろう」であり、多くの作品がアニメ化されており、
人気サイトとして今もなお君臨しています。
その裏でカクヨム、そしてアルファポリスが
小説家になろうに挑んでいるという現状がありますが、
アルファポリス自体はカクヨムに比べてアニメ化作品は少なく、
現在10作品ほどとなっています。
小説家になろうも、カクヨムも、アルファポリスも
いわゆる「なろう系」な異世界転生ものが多く連載されており、
多くの作品がアニメ化されています。
私はレビューの中で大きなくくりとしてこれらを統合して
「なろう系」という言葉でまとめています。
しかし、ここ最近、アルファポリス原作のアニメを見ていると
その「傾向」というものをつかめそうな感覚を覚えました。
なろう系ならぬ「アルファポリス系」、「アルファポリス」らしさというのを
言語化できそうだ!と思い、今回の記事を執筆するにあたりました。
その答えは記事の最後でまとめるとして、
とりあえず、今まで放送されたアルファポリス原作アニメを
ランキング形式で振り返りながら傾向を明確なものにしていきたいと思います。
10位 とあるおっさんのVRMMO活動記

この作品は本当にひどい作品でした。
もともとは小説家になろうで連載され、
そのあとにアルファポリスに移った原作ですが、
とにもかくにも作画が完全に死んでいました。
アニメという媒体において見ていて絵が面白くない。
これは致命的であり、それだけならまだしも、内容も虚無です。
異世界ではなく「ゲームの世界」が舞台なのですが、
ただただつまらないゲーム実況を見ている感覚です。
同時期には同じゲームを舞台にした「シャングリラフロンティア」も
放送されていたのですが、だからこそ、より差が際立ってしまい、
ゲームの運営側が何か企んでいるのはわかるのですが、
それが1クールで明らかになるわけでもなく、
最初から最後まで薄味を超えた虚無を味わえる作品でした
アニメなのにアニメという媒体を活かしきれていない。
これはアルファポリス原作アニメによくある要素の1つです。
9位 THE NEW GATE

この作品はもう内容より作画崩壊のすさまじさで印象に残っています。
いわゆるデスゲームみたいな状況になってしまった
MMOでログアウトできなかった主人公たち、
主人公がラスボスを倒し、ログアウトできるかと思いきや、
彼はゲームと似たような異世界に飛ばされます。
しかもゲームの世界では500年が経過しており、
主人公の仲間のNPCは主人公を500年待ち続けていたり、
なぜ主人公や主人公に関連するプレイヤーが
この世界に訪れているのかなどストーリー的には
気になるところが多い昨比ネス。
しかし、それを台無しにする作画は
いわゆる作画崩壊を起こしており、作品を素直に楽しまさせてくれない。
当時の横浜アニメーションラボとクラウドハーツの状況は
かなりやばく、クラウドハーツは倒産までしてしまいました。
内容は面白そうなのに作画が悪すぎるせいで
内容を楽しませてくれない、これもアルファポリス原作アニメに
ありがちな要素の1つです
8位 異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~

ここまでの作品は作画が悪いのが特徴でしたが、
この作品の作画は極端に悪いわけでもなく、
かといって良いというわけでもありません。
ですが、内容がほぼテンプレでした。
主人公は神様の手違いで命を落とし、
異世界に転生し、神様にチートスキルをもらっています。
もうこの時点でおなか一杯で、現代知識イキりや、
ダンジョンを攻略したり、いきなり出てきたSランクの魔物を仲間にしたり、
どこかでみたことのある薄味な展開ばかりです。
タイトル通り子育てという要素が特徴でもあるのですが、
その子育て自体も薄味で特徴を生かし切れておらず、
印象が薄すぎて終わる作品です。
これもまたアルファポリス原作アニメでありがちな
「特徴をいかしきれない」という要素がある作品でした
7位 エタニティ 〜深夜の濡恋ちゃんねる♡〜

この作品はアルファポリスはアルファポリスでも、
アルファポリスの恋愛小説レーベルであるエタニティブックスの
作品をアニメ化したもので、正確にはアルファポリスでありながら
アルファポリスではないのですが、一応、アルファポリス原作のアニメなので
アルファポリス原作アニメとして扱います。
1話12分ほどのオムニバス形式で、
色々なさえない女性がイケメンに見初められます。
オムニバス形式でありながらパターン化しており、
おそらくアルファポリスサイドとしては
僧侶枠のような作品にしたかったのはわかります。
作画崩壊こそしないものの作画の質はあまりよくなく、
やってることは僧侶枠の二番煎じ。
アルファポリスが小説家になろうの二番煎じから抜け出せていないことを
感じさせるものです。
6位 勘違いの工房主~英雄パーティの元雑用係が、実は戦闘以外がSSSランクだったというよくある話~

この作品はいわゆる「無自覚系」な作品です。
主人公自身が主人公の強さやすごさというものを
自覚しておらず、それを周囲が驚いたり突っ込んだりする。
この無自覚系自体が非常に難しいジャンルで、
やり方を間違えると主人公のバカっぽさが際立ちます。
さらに同時に追放系な側面もあり、
無自覚で追放され、主人公だけが何も知らぬまま
主人公のすごさを知った女性たちが彼を保護しようとしたりするのですが、
主人公だけがずっと何も知りません。
そこに不憫さを感じるのですが、最終的には
主人公自体もバカっぽい感じが強く、印象が薄い作品です。
作画自体はよくもなければ悪くもないのですが、
声優が豪華という要素以外はすでに記憶が薄れてしまった作品です。
5位 いずれ最強の錬金術師?

この作品も薄味な作品でした。
異世界召喚に巻き込まれた主人公が女神によって
チートなスキルをもらう。
序盤はそんなスキルでトイレを量産をしており、
トイレ生産要員として奴隷を雇います。
その序盤はシュールでよかったのですが、
中盤からはいつものの連続であり、
グダグダとだらだらとしながら、
最後はなろう系にありがちなスタンピードで終わりました。
最後まで盛り上がりもなく薄味であり、
作画こそ普通でしたが、薄味すぎて
トイレ以外の印象に残っていません。
4位 月が導く異世界道中

アルファポリスの中でも割と初期のアニメ化作品になります。
この作品自体は結構人気なようで2期は2クール作られ、
3期の制作も決定しています。
あくまでも1期を見ただけなのですが、
何がしたいんだろうと思う作品でした。
自分を召喚して見捨てた女神に復讐するわけでもなく、
素の世界に戻るために努力するわけでもなく、
キャラクターも出しただけで深堀はしない。
俺つえーでもハーレムでもなく、
明確な目的が見えず、異世界出身の両親の軌跡を追うのかと思いきや、
商売をしたり、2期では学園に通うようです。
2期や3期になれば面白みが出てくるのかもしれませんが、
1基の段階ではふわっとした印象しか残っていない作品です
3位 さようなら竜生、こんにちは人生

神竜とまで言われた主人公が人間であり友だった勇者に
裏切られ死に、第二の人生として人間として転生します。
前世の記憶や力の一部などを受け継いでおり、
そんな力を今、限りある命の中で大切なものを守るために使います。
序盤は悪くなく、ラミアがメインヒロインという
やや特殊な要素だったり、1度目の竜生では味わえなかった
2度目の人生で生の喜びを主人公はかみしめるという
ストーリーを描きたかったのは伝わる作品です。
ただ中盤はだらだらとした戦闘が続いてしまい、
そこさえなければもう少し素直に楽しめたのですが、
この作品もいろいろと中途半端で終わってしまっています。
1期のあとのストーリーでは学園編が始まるようで、
月が導く異世界道中と同じような流れになるのは
なんだかなという印象を受けました。
2位 Re:Monster

この作品、なろうの始祖と揶揄されることも多く、
転生したらスライムだった件よりも早い時期から連載しています。
パクリではないものの、やってることは転生したらスライムだった件と
非常に酷似しており、ゴブリンに転生した主人公が
たたかいをへて進化し、様々なスキルを経て強くなっていきます。
仲間たちもどんどん強くなり、どんどん仲間も増えていきます。
そんな展開を淡々とナレーションベースで進めてしまっており、
全編総集編でも見てるような感覚になる作品です。
これは原作からしてそういう作品であり、
日記的な形でつづられているせいもあるのですが、盛り上がりに欠けます。
この独特なナレーションベースの進行はくせになる部分があるものの、
印象の薄さはぬぐえず、終盤には主人公の子供が生まれていたり、
ゲーム的な設定の裏付けも何かしらあるようなのですが、
そのあたりも明かされずじまいで薄味で終わってしまった作品でした。
1位 GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり

この作品はアルファポリスとしては初のアニメ化作品でした。
それだけに気合が入っていたのか2クールで、
作画のクォリティも非常に高かった記憶があります。
内容的にも非常に斬新で、唐突に日本に異世界へのゲートが現れて
異世界とつながってしまったという世界観で描かれています。
ファンタジーな異世界に自衛隊が攻め込む、
現代兵器をそのまま異世界に持ち込んだらどうなるのかというのは
面白い試みでした。
ドラゴン相手に日本の自衛隊が銃とロケットランチャーで戦う、
そんな迫力のある戦闘シーンや、
生々しい日本の政治の描き方も素晴らしく、
終盤にはファンタジー世界の住人が日本の国会で
質疑応答してるシーンまであります(笑)
話が積み重なっていくごとに面白さも増していき、
独特な世界観とストーリーと魅力的なキャラによって
個性をしっかりと感じる作品でした。
アルファポリスは究極の二択
こうやって振り返っていくと分かるのですが、
GATEをのぞくと二択になっています。
作画が悪くて作品自体の面白さが感じられないか、
作画が悪くない場合は作品自体の面白さが薄い。
この究極の二択です(苦笑)
THE NEWGATEなどは作品のストーリー自体は面白そうなのに
作画崩壊がすさまじく、そのストーリーを素直に味わえず、
逆に作画が悪くない作品はその作品だからこその個性を生かしきれず
印象が薄い作品になるか、中途半端な感じになっています。
アルファポリス自体が小説家になろうに続く
オンライン小説サイトであり、二番煎じ感もあるサイトです。
その中でアルファポリスらしさ、個性というものを出しきれておらず、
結果的になろう系という大きなくくりの中で、
薄味か作画崩壊してる作品しか生み出せていない現状にあります。
アルファポリス原作アニメはすでに10作品放映されていますが、
GATE以外は印象が薄いか作画崩壊という印象しかありません。
小説家になろう原作のアニメもそういう傾向のある作品はありますが、
その中でも面白い作品もあります。
同じく後発のカクヨムの場合はなろう系のような作品も多くありますが、
カクヨムの場合はかつてのラノベらしい作品もあり、
なろう系とはまた違った角度の作品もある印象です。
アルファポリスはカクヨムのような独自性を出し切れず、
小説家になろうの二番煎じで終わってしまっており、
それを自覚してるのかしてないのか、アニメに対する予算も
かけていな印象です。
とはいえ、まだアルファポリスの作品は10作品しかアニメ化されていません。
今後、20,30とアニメ化されていけば、
アルファポリスらしさが確立する日が来るかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。