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「Deep Insanity THE LOST CHILD」レビュー

2.0
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評価 ☆☆☆☆☆(17点) 全12話

TVアニメ『Deep Insanity THE LOST CHILD』ティザーPV(2021年10月放送開始予定!)

あらすじ 狂気と覚めない眠り、ランドルフ症候群。この新たな病魔がゆっくりと、しかし着実に人類に迫りつつあった。原因とされるのは、南極に出現した巨大地下世界 アサイラム引用- Wikipedia

厨二スクエニ病

本作品はスクウェア・エニックスによるメディアミックス作品。
漫画、ゲーム、そしてアニメといろいろな媒体で展開しており、
漫画は過去、アニメは今、ゲームは未来というような時系列になっているようだ。
監督は大沼心、制作はSILVER LINK.

ナレーション

1話冒頭、ご丁寧に世界観を説明してくれる。
この世界は「ランドルフ症候群」と呼ばれる病が流行っており、
その病にかかると狂気と覚めない眠りに襲われる。
原因は南極にいきなり現れた巨大な地下世界であり、
そこに住む未知の生物、新資源をもとめ穴に潜るものが居ると言うような世界観だ。

ちなみに「ランドルフ症候群」に関しては序盤以降はほんとんど触れられない(苦笑)
主人公はヒーロー願望の有る青年であり、彼はヒーローになるために
志願をして南極の地下都市に潜る新兵となり、地下都市に潜っていく。

この世界観の設定はどこか「メイドインアビス」を思い出すものだ。
簡単に言えばスクエニ版SFメイドインアビスといえば
この作品のざっくりとした説明は終わってしまいそうな感じになるほど、
どこか既視感も有る。

アニメにこそなっていないがアトラスのゲーム
「真・女神転生 STRANGE JOURNY 」とも世界観が似ており、
そんな既視感のある設定にスクエニらしい、どこか浮ついた、
厨二病イズムを感じるような上滑りして遠回しな台詞回しが
やや鼻につく。

キャラクターの台詞の掛け合いが頭に入ってこず、
主人公の名前も「時雨・ダニエル・魁」という厨二病全開な名前であり、
ファイナルファンタジーなどのスクエニらしいともいえる
厨二病感が1話からビンビンに漂っている。

CG

地下世界(アサイラム)には変異した生物が住んでいる。
地上の生物が何らかの影響で変異したものなのだが、
バリバリにCGで描かれている。
思わず、本当に思わず笑ってしまうクォリティだ。

人間のキャラクターは手書きの作画で描かれており、
キャラクターデザインは悪くない。
そんなキャラクターとモンスターのクォリティの対比が
余計に笑いを誘われてしまうほどのクォリティだ。

表面はみょうにぬるぬるしており、そんなぬるぬるな生物なのに
動きは硬い(笑)
アニメやゲームのCGというよりはB級実写ホラー映画に出てきそうな
謎の生物っぽさの有るモンスターデザインと相まって
初登場したシーンは大爆笑してしまった。

しかも、彼らはなぜか主人公たちの用意が整わないと攻撃してこない。
さすがはスクエニと言わんばかりの「ターン制」バトルを
導入しているのか、彼らの前に現れても、彼らが作戦を決めるまで
ご丁寧に待機してくれる。

そんなターン制バトルで緊張感のようなものが生まれるわけもなく、
敵も味方も棒立ちになってるシーンも異様に多く、
無駄なスローを多用しながら交代交代に交代交代に攻撃する戦闘シーンは
盛り上がらない。

カメラの動かし方も雑であり、引いたりアップになったりと忙しく、
スケジュールなのか予算なのかはわからないが、色々と厳しそうだ。
話の都合上、戦闘シーンが多い作品なのに
そんな戦闘シーンのクォリティがあまりにも残念すぎる。

2話以降に出てくるモンスターは1話のようなぬるぬるな感じはないのだが、
やはり「CG感」は強い。

好感度上げ

序盤はストーリーと呼べるものをまるで進めず、
部隊に入ったばかりの新人である主人公が各キャラクターと
交流を深めていく。
こう言えばよく聞こえるかも知れないが、やってることは
ゲームにおけるキャラクターの好感度上げイベントのような感じだ。

1話1話各キャラの過去を描写しつつ、そんな過去や今を
主人公が肯定することで各キャラの好感度を上げていく。
地下世界での話より地上での話のほうが多く、
各キャラのエピソードが面白いとも言えない。

前述した遠回しな台詞回し、更に主人公のどこかコミュニケーションの
下手さヤ、ノンデリカシーな発言が鼻につき、
物語の主人公をかっこいいとも好感がもてるともいえず、
そのせいか各ヒロインの魅力も際立たない感じだ。

例えば過去に地下アイドルをやっていたキャラとの交流が
2話で描かれるのだが、主人公は結局、そんな過去を「肯定」しまくっているだけであり、
出会ったばかりの主人公がどんどんとデリカシーなく
各キャラの過去を暴いていく感じがいらっときてしまう。

ヒロインも基本的にチョロく、義足なヒロインは義足をきにしているのだが
主人公はそれを一切きにしておらず、
「足?それがなにか?」とすっとぼけるだけで頬を染めてしまう。
びっくりするほどのチョロさに逆に笑ってしまうほどだ。

暗殺任務

地下の探索そっちのけで人類側では色々な人物が色々なことを企んでいる。
主人公はそんな中で新人にも関わらず、
なぜか重要そうな「暗殺任務」を請け負うことになる。
主人公は最初迷っていたのだが、ろくに理由もきかずその任務を請け負う。

色々と突っ込みどころのある部分が多く、
そもそも主人公は「ヒーローになりたい」くらいの動機しかなく、
そんな「ふわふわ」してる主人公なのに少女の暗殺任務を
請け負ってしまうのもよくわからない。

主人公以外のキャラの掘りさげはされるものの、
肝心の主人公の掘りさげが余り行われないため、
物語の核たる主人公に感情移入や好感が持てず、彼の行動理由が弱い。

暗殺任務を請け負っても、いざ実行に移すのはだいぶ先の話になっており、
地下都市にろくに行かずにうだうだとキャラの掘りさげ話ばかりやっており、
この作品の「南極に突如現れた地下都市」という根本の世界観を
まるで活かしきれていない。

タイムリープ

主人公の暗殺対象である「神の子」とはなんなのか、
主人公の隊長が遂行している作戦の目的はなんなのか。
敵対する組織は何を企んでいるのか。
こういったストーリーにおける重要な要素の説明をなかなかしてくれない。
そんな中で終盤、8話で1つの事実が明らかになる。

主人公の隊長には実は「タイムリープ」能力が有ることが明らかになる。
とんでもない事実である(笑)
主人公たちはあくまで武器を使って未知の生物や敵と戦っており、
そういった特殊能力的な要素はそれまで一切出てきていない。

しかし、8話になっていきなりタイムリープ能力が出てくる。
武器を使わない能力バトルものならまだ理解できる展開だが、
特殊能力の要素が8話まで全く出てきていなかったのに、
8話でいきなり出てくるタイムリープ要素に大混乱だ。

メインキャラの1人がタイムリープしてることが明らかになると、
なぜ主人公が新人にも関わらず暗殺任務を押し付けられたのかや、
キャラの不可解の行動の理由も分かる部分はあるものの、
急に別の作品になったかのような異物感を感じる。

そもそも地下都市の探索や地下都市自体の謎、
世界中ではやってる病気に関してはどこへいったとすら思ってしまう。
そんなタイムリープ能力が隊長から主人公に渡ることで
物語は佳境を迎える

ルート探索

終盤で主人公含め全滅してしまい、そんな結果を変えるために
主人公は何度もタイムループする。
タイムループものとしてはベタな展開では有るものの、
終盤で急にタイムループものになったことへのとまどいを捨てきれないまま、
エンドレスエイトのごとく「全滅」する前日を何度もループする。

そんな11話で今まで隠していた事実がどんどんと明らかになる。
大量絶滅の可能性、その大量絶滅のきっかけになる神の子という存在など、
納得できる部分もあるのだが「邪神」などが出てきたり、
神の子が隊長だったりと11話で色々と詰め込みすぎて
理解が追いつかなくなってしまう。

後日談、この後の時系列であるゲームで色々と
明かされる部分もあるのかも知れないが、
色々な要素をてんこ盛りにしすぎて、その要素を
扱いきれていないようなそんな印象を覚える作品だった。

総評:メイドインアビスかと思ったらシュタゲだった

全体的に見て最後まで見てみるとこういうことをしたかったのか
というストーリーのアウトラインはわかるもののの、
ゲームで明らかになる部分もあるせいか理解しきれない部分もあり、
話が盛り上がってくるのも終盤ということもあいまって
作品全体の印象が「ふわ」っとなってしまった印象だ。

序盤こそメイドインアビスのような未知の場所を探索するような
ストーリーかとおもえば、肝心の地下都市は上層部分をたまにしか行かず、
地下都市じゃなく地上都市でのいざこざの話ばかりが展開され、
キャラの掘りさげをしたいのはわかるものの、その掘りさげのストーリーが
面白いわけでもない。

そうかとおもえば終盤ではまるでとってつけたように
タイムループ要素が出てくる。
そのタイムループ要素で作品全体をなんとかまとめたような感じも強く、
そもそもタイムループ要素は必要だったのだろうかとすら考えてしまう。

主人公を「ヒーロー」にするためにタイムループ能力を付け足した感が強く、
最終的にはタイムループなのかタイムトラベルなのか
よくわからない要素まで出てきてごちゃごちゃしてしまっている。
結局、タイムループ要素にしろ邪神にしろ地下都市にしろ、
「なんだったのか」と思う要素があまりにも多い。

このあたりはゲームで色々と明かされるのかも知れないが、
ゲームをしようとは思えないアニメになってしまっていた。

個人的な感想:要素まみれ…

既視感のある要素が非常に多く、それ自体は問題ないものの、
その既視感まみれの要素を活かしきれていない感じが強い作品だった。
ソシャゲで色々と明かされてる部分もあるのかもしれないが、
ゲームの方は面白いのだろうか…

どうもスクエニのソシャゲは早く終るイメージが有り、
ただでさえソシャゲをあまりやらない私は手を出しづらい印象だ。
もし、この記事を読んでる方でプレイしてる人がいれば
こっそりと感想を教えてくださるとありがたいです。

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出演声優 下野紘, 小清水亜美, 鳥海浩輔

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