「異種族レビュアーズ」レビュー

セクシー

評価 ★★★★☆(64点) 全12話

あらすじ ここは人間だけではなく、エルフ、獣人、悪魔に天使と、あらゆる異種族が混在し、暮らしている世界。引用- Wikipedia

唯一無二のレビューアニメ

原作はドラゴンコミックスエイジで連載中の漫画作品。
監督は小川優樹、製作はパッショーネ。
なお、放送中に各局で「放送中止」される問題作となった。

サキュバス嬢


画像引用元:異種族レビュアーズ 1話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

この作品の世界観は「ありとあらゆる種族」が共存する世界だ。
いわゆるファンタジーな作品でよく出てくるエルフや天使やドワーフ、
ミノタウルスやフェアリー、サラマンダーなどなど
様々な種族が一緒に暮らしている。

そんな世界に当然「夜のお仕事」も存在する(笑)
サキュバスの血が混じっていれば夜の仕事もこの世界では合法だ。
ちなみに異種族で長い間暮らしているせいでサキュバスの血は
誰しも多かれ少なかれ混じっている。

この作品はそんな「ファンタジー世界での夜のお仕事」を
中心に描いている作品だ。はっきり言ってとんでもない作品だ。
濁さずに言ってしまえば異世界での「風俗」を描いており、
各局で放送中するのも致し方無いと思うほど、はっきり言えば時代錯誤だ。

これが90年代の深夜「ギルガメッシュナイト」などを
やっていた時代ならともかく、今は2020年の令和である(笑)
テレビでおっぱいがぽろりなどすれば途端に講義の電話が殺到する時代だ。
そんな時代に敢えてアニメで異世界とはいえ「風俗」を描いている。

とんでもない作品だ。

お前らレビューを書け!


画像引用元:異種族レビュアーズ 1話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

この作品の主人公は人間だ。彼は人間として若くて可愛い見た目の
エルフが大好きであり、そんなエルフが在籍するお店に通っている。
しかし、人間以外の別の種族からすれば見た目は若くても
彼がハマっているエルフは「500歳」を超えており、
自分たちの母よりは上であり人間の目には見えない「マナ」が腐っているという。

別の種族からしてみれば人間の50のサキュバス嬢は
若くてピチピチの「マナ」を持つ女性だ。
しかし、人間にとっては50の女性はとてもじゃないが
若くてピチピチとは言えない(苦笑)

そんな価値観の違いがこの作品には含まれている。
人間にとってはおばさんでも、別の種族にとってはピチピチギャル、
そんな価値観の違いをそれぞれ「レビュー」という形で発表する。

それぞれの種族の価値観をそれぞれの種族が語る。
まさに多様性、ダイバーシティだ(笑)
彼らはありとあらゆる種族と「致す」ことを目的としており、
彼らの生きる意味でもある。

性欲とはすなわち「生存」と「種の保存」から来る本能であり、
そんな本能をこの作品では一切隠さない。
性的なものをオープンにすることは一種のタブーだ。

そんなタブーをオープンにし「レビュー」している。
あっけらかんと彼らは自らが味わった「異種族」たちとのまぐわいの感想を述べる。
そんなレビューを彼らは酒場に貼り、多くの種族がそれを参考にする。
彼らの種族ごとの違いは価値観の違いをしっかりと描いており、
その価値観の違いが別の種族が参考にする。

レビューがお金になり、そんなお金をまた別の種族の店で使う。
レビューの無限ループである(笑)

クリム


画像引用元:異種族レビュアーズ 2話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

この作品は良くも悪くも1話ではっきりと好みが分かれる。
作品の方向性も1話から最終話まで一切ブレることはない。
おそらく、このアニメを素直に受け入れられるのは男性が多いはずだ。
しかし、女性が楽しめないということはない。

その要素が「クリム」というキャラクターだ。
彼は天界に帰ることができない「天使」であり、かわいい容姿をしている。
いわゆる「ショタ」なキャラクターだ。彼は主人公たちに
誘われるまま夜のお店へと足を運ぶ。

受け身な彼が恥ずかしそうに「サービス」を受ける様に
ぐっとくる女性も居るはずだ。
ただ、あくまで描かれるのは男性目線での女性の嬢のレビューであり、
そこに不快感を感じる人も多いはずだ。

女性目線で男性の嬢のレビューがないのは残念であり、
1話くらいそういう回があっても良かったのではと感じる。

ついでにいえば主人公たちは同性愛、「BL」に関してはやや否定的であり、
この作品のテーマを考えればそこもきちんとギャグではなく
きちんと描いたほうがいいはずなのだが、ギャグにしてしまってる部分は
やや残念なところだ。

多種族


画像引用元:異種族レビュアーズ 2より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

この作品は毎話毎話、本当にいろいろな種族が出てくる。
フェアリー、サキュバス、サラマンダー、ゴーレムetc….
そんな種族ごとの違いがはっきりと現れているのがこの作品の面白さだ。

例えばフェアリー。フェアリーは当然ながら体が小さい。
そんな種族である彼女たちにとって相手をする男性の「サイズ」が重要だ(笑)
大きければいいという人間の男性が誰しも抱えるコンプレックスを
「フェアリー」という種族で否定している。

外見的な魅力が必ずしも高評価につながるとは限らず、
体型や顔の良さだけではなく、種族の特性や性格からくるプレイスタイルが
きっちりとそれぞれ描き分けられている。

「種族の価値観」の違いもしっかりと描いている。例えば「単眼娘」のお店。
単眼の種族にとっては眼の大きさこそが女性としての魅力だ。
眼が小さい子は自分に自身がない子が多い。
だが、人間や他の種族にとっては眼の大きさよりも胸の大きさのほうが重要だ(笑)

基本的にいろいろな種族のお店に行き、レビューをするという繰り返しではあるが、「違う種族」になることでプレイも変化しレビューも毎回違う。

丁寧すぎる


画像引用元:異種族レビュアーズ 5話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

その反面で1話30分という尺をやや持て余している。
ギャグアニメという側面もある作品なのにテンポがいいとはいえず、
もう少しいろいろな部分を「勢い任せ」にやりきったほうがよかったのでは?
と感じる部分が大きい。

本来は原作では「さらっ」っと描かれてる部分も丁寧に描いてしまってるがゆえに
この作品のいわゆる「下品」な部分も強く出てしまっている。
ややくどい演出やレビューの際の演出などもだらーっと
描いてしまってる部分があり、
サラッと描いてほしい部分も丁寧にくどなってしまっている。

セクシーシーンに関してもかなり気合を入れて描いている。
原作の「漫画」という媒体にはない音声とアニメーションという動きが
つくことで、セクシーシーンがよりセクシーになっており、
原作以上にこの作品はセクシーになってしまっている。

原作にもある下品さやセクシーな部分がアニメという媒体になったことで、
より強調されてしまっており、それが「くどさ」と生々しさを生んでいる。
原作がファンタジー世界での異種族風俗レビューというギャグをやってるのに対し、
アニメではセクシーな部分が強調されすぎている感じだ。

このくどさは見る人によって楽しめる人とくどくて
受け入れられないと言う人もいるだろう。

マニアック


画像引用元:異種族レビュアーズ 7話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

異種族が故にとんでもなくマニアックな店も存在する。
この作品で1番マニアックなのは「産卵店」だろう。
卵を生むタイプの種族が卵を生む姿を見せるだけの店だ。
あまりにもマニアックすぎる店ではあるものの、客たちは大盛りあがりだ。
生んだ卵を買うこともでき、蛇などの種族は「食べる」ために買う。

とんでもないマニアックっぷりだ(笑)
種族間の価値観の差、好みの差がばっちりと別れるお店であり、
そういうお店が出てくる回ほど、しっかりとギャグとして面白い。

同時にセクシー描写にも気合が入っており、
毎話登場する酒場のウェイトレスの「産卵シーン」の艶めかしさは素晴らしく、
笑いつつもニヤニヤしつつも、下衆な笑いを浮かべてしまう。
「7話」の産卵回はこの作品の良さが非常に強く出ている回だ。

ありとあらゆる性的嗜好をしっかりと描こうとしている。

レビュー


画像引用元:異種族レビュアーズ 10話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

当然扱うのが「風俗」であるがゆえに裸のシーンは満載だ。
行為のシーンも「規制」が入ってるとはいえ描かれている。
ただ、そんな好意のシーンが描かれてるのと同時に
それぞれの「レビュー」も紹介される。

「喘ぎまくり」の「揺れまくり」な肌色満載なのだが、
それと同時に非常に真面目なレビューをシているギャップが笑いにつながっている。
これでレビューがなければただのエロシーンでしかないが、
そこに真面目なレビューを加えることでギャグにしているのがこの作品だ。

彼らのレビューは非常に丁寧かつ真面目であり、
そのしっかりとしたレビューが面白い。
セクシーシーンもダイレクトに描くだけではなく、
マヨネーズの容器などの「比喩表現」を多く使うことで、
直接的ではないからこそギャグに仕上げている。

お店の説明、種族の特徴、それぞれの感想と点数。
レビューがしっかりとレビューになっており、
思わず「なるほど」とうなずいてしまう。なんの参考にもならないが。
特に彼らがオール10点をつけたお店は確かに理想的なお店であり、
実際にあったら行きたいと思わせる店だ。

レビューアーとして!


画像引用元:異種族レビュアーズ 11話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

話の後半になってくると主人公たちだけでなく、
別の冒険者達も「レビュー」しはじめる(笑)
人気が出たからこその模倣であり、別の視線で描かれるレビューに
主人公たちも影響されるのは面白いところだ。

そして終盤には「アンチ」のようなキャラも現れる。
お前たちがつけた点数は間違いだ、私にとっては10点満点だ!と
主人公たちに自らのレビューを押し付ける様はどこかで見たような光景だ。
主人公たちだけでなく「別の視点」によるレビューも出てくることで、
よりこの作品の面白さが極まってくる。

決して主人公たちの価値観が絶対ではなく、
人によって種族によっては0点のお店も10点満点になることもある。
それをレビューアーして自覚しないといけない。
レビューとしての本質を見るようだ。

彼らがレビューしたからこそ「人気がなかった」お店が人気になったりと、
レビュアーとしての喜びも感じさせる。
決して点数だけではなく正確な情報と素直な感想がより多くの人にとって
有益なものとなり、お店を訪れている。

理想


画像引用元:異種族レビュアーズ 6話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

最終話は1年間でもっとも良かった店を考える回だ(笑)
1年間で言ったお店を思い出し、オキニを思い出し、
新年一発目、姫初めにふさわしいお店を決める。
それぞれの理想のお店、それぞれの理想の嬢。
1年間で通ったお店の中でのベストを決める。

そんな中で彼らが行ったお店はある意味で究極とも言える。
誰もが満足できて理想的なお店だ。
どんなお店かはぜひ、本編を見て確認していただきたい。
きっと貴方も納得のお店のはずだ。

総評:あなたのオキニはどの娘ですか?


画像引用元:異種族レビュアーズ 12話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

全体的に見て清々しい作品だった。
ファンタジーな世界での異種族の風俗をレビューするというテーマを
しっかりと芯に捉えて、毎話毎話違った種族がでることで
種族ごとの特性、正確、プレイがセクシーかつ大胆に描かれ、
そこにレビューを付け加えることでギャグとして描いている。

ただ、オープンに「風俗」というものや「性」を描いてる作品なだけに
好みははっきりと分かれるところだ。
1話30分であるために丁寧に描かれておりセクシーシーンもしっかりとしている。
だからこそ、この作品の要素がより強調されており、
下品さや生々しさというものを感じやすくなっている。

良い意味でも悪い意味でも1話を見て合う合わないがはっきりと分かれる作品だ。
しかし、この作品はオープンにエロを描き、
異種族という多様性の異世界の社会の中で風俗嬢を
真面目に「レビュー」している作品だ。

きちんと考えられた世界観と練り込まれた種族ごとの設定があり、
だからこそ種族ごとの好みが違い、レビューも変わってくる。
「レビュー」とはなにかというものに迫っている部分もきちんとあり、
決してただのセクシーなだけのアニメではない。

見る人の好みや価値観に酔って0点にも10点にもなる。
そんな「レビュー」しがいのある作品だ。

個人的な感想:レビュー作品をレビューする


画像引用元:異種族レビュアーズ 1話より
©天原・masha/株式会社KADOKAWA/異種族レビュアーズ製作委員会

「レビュー」というものを軸においた作品は珍しい。
色々なお店や人をめぐるだけでなくきちんと点数をつけて評する。
そんなアニメはこの作品くらいだ。唯一無二のレビューアニメには違いない。

放送局によって規制方法は違うものの、
是非BDを買って無修正版を見てみたくなる作品だった。
規制は多いが、そんな規制があまり気にならない演出も流石だ。
終盤はレビューとは?という部分に追求する要素も多く、
長年アニメレビューを続けてる身としては色々と考えさせられる部分もあった。

ただ令和の時代にあまりにも勝負をしすぎたアニメでもあり、
地上波でやるのは色々とアウトな作品だ。
行為のすべてが比喩表現になってるならまだしもダイレクトに描いてる部分もあり、
やはり地上波で放送する最低限の線引として「行為の描写」ではないかと
この作品でひしひしと感じてしまった。

全部が全部マヨネーズの容器などの比喩表現なら
放送も中止にならなかったかもしれないが、
比喩表現オンリーに逃げなかった制作陣に拍手をおくたいと同時に、
やりすぎだと言いたくなるような作品だった(笑)

コメント

  1. ゆうべに より:

    ニコニコ動画のコメント欄がすっごい盛り上がってて楽しかったなぁw