「オーバーロードIII」レビュー

評価 ★★☆☆☆(36点) 全12話

あらすじ 時は2138年。一大ブームを巻き起こした仮想現実体感型オンラインゲーム《ユグドラシル》はサービス終了を迎えようとしていた引用- Wikipedia

明らかな手抜きほど残念なものはない

本作品はオーバーロードの三期。
基本的なスタッフや製作会社には変更はない。
2期が2018冬アニメであり、3期は2018夏アニメと
かなりスパンが短い。
なお3期終了後に4期のお知らせはなかった。

アインズ様の日常


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

1話から日常系である(笑)
1期、2期と異世界にいきなり飛ばされてしまった主人公の戸惑いや、
異世界の事情の把握などに奔走しており、また自分を
「ナザリックの主」と慕う部下の信頼を壊さないために虚勢をはっており、
主人公であるアインズには落ち着く暇はなかった。

だが、3期になるとある程度の世界事情が見てる側にも
アインズ自身にも分かることで「余裕」が出てくる。
ゆえに1話はそれぞれの「休暇」が描かれる。

守護者たちの意外な一面や支配者としての練習をするアインズなど、
1期~2期では描かれなかった角度からのキャラ描写は
ギャグっぽさすらあり、1期~2期を見てきた視聴者にとっては
更に深まるキャラ描写にしっかりとした面白さを感じられる。

アインズ様そっちのけの序盤


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

2期でもその傾向はあったが、
本来の物語の主人公のはずのアインズの話ではなく、彼の部下や
彼が助けた人間たちの話ばかりが3期でも描かれる。
いわゆるサイドストーリーばかりが描かれている印章だ。

もちろん、メインストーリーにつながる話ではあるのだが、
基本的に序盤のメインはゴブリンやカルネ村の人間たちだったりと、
視聴者が求めているのは「アインズ」の活躍であり、
決してゴブリンたちではない。

この作品は「アインズ」が世界征服するに至るまでの話でもあるため。
人間同士のいざこいや計画に必要なキャラの描写は必要ではあるのだが、
もう少しテンポを上げて描いてほしいと感じる分も多く、
序盤のカルネ村の話だけで4話も使ってしまう。

これで2クールや4クールくらいの尺があるならば良いのだが、
この作品は1クールだ。

殺すためのキャラ描写


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

中盤では人間の冒険者が描かれる、彼らが冒険者をやってる理由や、
それぞれのキャラ描写を「あえて」しっかり行う。
ぽっとでのキャラクターではあるが視聴者にある程度の感情移入をさせる
そして、そのキャラクターをアインズに殺させる。

あえてしっかりとしたキャラ描写をしたキャラを無慈悲に殺すことで、
「アインズ」たちが悪であり、ダークヒーローとしての魅力を強めている。
ただ、この描写に関しては「胸糞展開」と感じる方もいるだろう、
もともとがダークヒーローよりな作品であり、
人間にとっては敵でしかない彼らの活躍を描くためには、
こういう描写は不可欠だ。

だが「虫」に食わせたり、あえて逃げさせてから殺したりと、
やってることはかなり鬼畜であり、
「肉体破損」の描写も直接的に描かれている。

1期や2期では殺されるキャラクターにも
殺されるだけの理由がしっかりあったが、
3期ではナザリックに盗みに入っただけだったり、
世界征服のためだったりと「惨殺」行為も多い。
こういった描写が嫌いな方にとっては嫌悪感をいだきやすい描写だろう。

コピペ兵


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

終盤になると大量の兵士やモンスターが描かれることが多い。
その際に「3DCG」を使用しているが、これが明らかにコピペだ(苦笑)
3DCGの質もあまり高くないせいで動きが非常に固く、
正直2018年のアニメにおける3DCGの質としては低い。

大量の兵士を3DCGをコピペすることで作り上げているのは分かるが、
これが明らかに「手抜き」でしかなく、そのコピペの数も中途半端なせいで
大群のはずなのに大群に見えない中途半端な物量であり、
普通のキャラクターの作画とコピペ兵の作画の質の差が大きく、
画面に違和感が生まれてしまっている。

特に兵士が大量虐殺されるシーンなど拍子抜けするほど描写が軽く、
3DCGにおける欠点である「重量感のなさ」が出てしまっており、
せっかくの盛り上がる戦闘シーンのはずなのに、
その軽い描写のせいでどうにも盛り上がりきれない。

3DCGを使うのは構わないが、それが手抜きの手段になってしまってるのは
本末転倒であり、3DCGだからこその描写やアニメーションとしての面白さが、
3期ではまるで感じられなかった。

あっさりラスト


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

物語としては国を治めるという壮大な展開ではあるものの、
3期で描かれたのは人間やゴブリンの日常や冒険者の蹂躙と
兵士の惨殺であり、強敵と呼ばれる存在がおらず、
1期のような課金アイテムを使ったバトルや、
2期のように冒険者モモンとしての戦いががっつりと描かれるわけではない。

確かに主人公の強さは十二分に伝わるものの、
歯ごたえのない戦闘で終わってしまっており、
強いのはもうすでにわかりきっている事実であるがゆえに、
それを今更同じように描かれても特に面白みを感じない。

1期や2期に比べて盛り上がりところが薄く、
全体的に緊迫感や緊張感のないストーリーになってしまったいたのは
残念でならない。

総評:骨折り損のくたびれ儲け


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

2期でも主人公が脇役になってしまう話が多かったが、
3期も同じようにアインズ以外が活躍する話が非常に多い。
更にせっかくアインズが出てきてもあっさり終わる事が多く、
1期や2期のような盛り上がりところが薄い。

1つ1つの話はサイドストーリーとしてはもちろん面白い、
キャラクターも魅力的だ。
だが、結局視聴者が見たいのは「アインズ」が活躍し戦う場面なのに、
アインズが出てきても物足りないと感じてしまう展開やシーンが多く、
3DCGによる手抜きな戦闘シーンも相まってやや拍子抜けだ。

主人公が脇役になるという部分は2期から出ていた傾向ではあったが、
それでも面白かったのは手抜きを感じなかったからだ。
だが、3期では明らかに制作側が手を抜いていると感じる部分が多く、
作品の魅力が薄れ、欠点が余計に目立ってしまっていた。

売れてる作品であり、3期の決定も早かった。
それゆえに制作スケジュール的に3DCGによるコピペに
頼ってしまったのかもしれないが、作品自体の人気や売上に
制作側が「甘え」てしまっており、
その甘えが随所に見えてしまう色々と残念な作品になってしまった。

4期があるならば、原作の人気や原作の面白さに甘えず、
しっかりと「アニメ」として面白いものを作り上げてほしいところだ。

個人的な感想:なんだかんだで4期はみたい


引用元:© 丸山くがね・KADOKAWA刊/オーバーロード3製作委員会

色々書いて入るがオーバーロードという作品は好きだ。
国を支配した彼らが一体このあとどういうストーリーを展開していくのか、
世界の謎に迫っていくようなストーリー展開も見たい。
そう感じる魅力があり、そう感じるからこそ3期は残念だった。

決してつまらないわけじゃない
しかし、1期や2期で感じた作品の面白さを3期ではしっかりと感じきれず、
しっくりとこないままに最終話まで見終わってしまった感じだ。
1話が面白かっただけに2話以降の失速具合が余計に目立ってしまっており、
制作側の明らかな手抜きな部分も際立ってしまっていた。

色々と残念な3期だったが、
4期があるならば気合を入れ直して作って欲しい。
好きな作品なだけにがっかりしたくない。
4期、期待しています。