「リラックマとカオルさん」レビュー

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日常
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評価 ★★★★☆(65点) 全13話

あらすじ 落ち込むこともあるけれど、ふわふわのクマがいればまた明日もがんばれる。たまには全部忘れて、いっしょにだらだらしてみよう。引用- Wikipedia

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リラックマ…恐ろしい子ッ!

本作品はNetflixオリジナル作品。
監督は小林雅仁、制作はドワーフ

ストップモーションアニメ


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

この作品、実はストップモーションアニメだ。
ストップモーションアニメというのを知らない方に説明すると、
フィギュアや物、作品によっては「粘土」でできたものなどを
少しずつ動かし、それを1枚1枚撮影していき繋げる事でアニメにしている。

有名所でいえば「クレヨンしんちゃん」の映画のオープニングは
このストップモーションアニメが恒例になっている。
粘土でできたしんのすけやひまわり、シロといったキャラクターを
動かしOPが作られていた。他にも「ピングー」などが有名かもしれない。

そんなストップモーションアニメでこの作品は作られている。
おそらく言われなければ多くの方が「3DCG」で作られた作品と思うだろう。
それほどまで細かくコマ撮りされて動かされているキャラクターたちは
とても「人形」とは思えないほどヌルヌルと自然に動いている。

ストップモーションアニメを知らなければストップモーションアニメと
わからない。もう語彙力を失ってしまうが、
すごいとしか言えないレベルだ(笑)

フレームレート


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

正直、私はストップモーションアニメというものをなめていた。
イメージとしてはクレヨンしんちゃんの映画のOPで、
カクカクとした動きだけど労力がすごそう。それくらいの印象だ。
しかし、この作品でその印象が大きく変わった。
ストップモーションアニメでこれほど自然に動かせるのかと。

普通、アニメは1秒当たり8~24枚の静止画が使われている。
いわゆるフレームレート(FPS)というものだ。
喋ったりするシーンなどあまり動かないシーンは8fpsだったり、
激しく動くときは12~24fpsと作品によってまちまちだが、
「ヌルヌル動く」という表現はこの1コマあたりの静止画の枚数に
左右される場合も多い。

そんな中でこの作品は12fpsで作られている。
つまり普通のアニメと変わらないかそれ以上のレベルで
動かしまくっている(笑)

本来ストップモーションアニメの場合は微妙に物を動かしつつ、
それを撮影しなければならず、どうしてもカクカクとした動きになる。
しかし、この作品ではフレームレートを上げ、
1秒あたりの静止画を増やすことでぬるぬるとした自然な動きにしている。
恐ろしいほどの労力だ。

光源、背景、小物


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

この作品の魅力の一つに「光の当たり方」がある。
窓から差し込む光と、それが生む影、
それが本当に自然で自然だからこそ、そこにいるかのような感覚になる。
モニター越しで見ても手を伸ばせば掴めそう、触れそうなほどだ。

ストップモーションアニメだからこその立体感と、
実際のライトを当てることで生まれる光と影が本当に綺麗で自然だ。
その光源に「背景」や「小物」が映える。

水の表現や移り変わる季節、カオルさんの家の中にある
ちょっとした小物や家具、1つ1つの物がこだわったディティールで
作られており、その1つ1つのものに思わず目が奪われてしまう。
食器棚や炊飯器、そういった小物のディティールが本当に素晴らしく、
「ドール」などの趣味がある方が見ればたまらない出来栄えだろう。

リラックマの可愛さ


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

カオルさんとリラックマとコリラックマは一緒に住んでいる。
普通のOLのカオルさんと彼?らの生活はなんと事ない日常だ、
その日常の中でリラックマたちの可愛さが何とも言えない魅力だ。

カオルさんが作ったお弁当に手を出そうとしているだけ。
それだけなのに可愛い(笑)
もふもふの体で一生懸命ホットケーキを作る様、
本当に何気ない日常の行動の数々、
仕草の数々が何とも言えない可愛さを生んでいる

彼らは言葉を発することはできない、言葉にならない声と
表情や仕草で感情を表現する。
細かい動きがそのまま彼らの可愛さにつながっており、癒やされる。
ちなみにリラックマはきぐるみらしく「脱ぐ」シーンも有る。
衝撃だ(笑)

カオルさん


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

主人公であるカオルさんは寂しい女性だ。
普通のOLである彼女は彼氏もおらず、どこか悲哀すら感じさせる。
そんな彼女にとってリラックマたちは「癒やし」であり、
どちらかというとペットと飼い主みたいな関係性ではあるものの、
彼女とリラックマ達の不思議な距離感と関係性は惹かれるものがある。

真面目に生きてる彼女は真面目であるがゆえに自分に悩むときもある。
だが、そんな悩んでるときもリラックマとともに暮らす中で癒やされ、
悩み自体は大きく解決はしないものの、深く悩むことはない。

人間関係に悩んだり、将来に悩んだり、自分自身に悩んだり。
この年頃の女性が抱えていそうな悩みを描くことで、
カオルさんという主人公の魅力がにじみ出てくる。
そこにリラックマが居ることでその悩みが重くなりすぎない。

カオルさんというキャラクターのやや重い部分と
リラックマたちの軽いキャラクターというバランスがほどよい。

季節


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

この作品は1話12分ほどの尺だ。
1話一ヶ月ずつ時間が流れ、同時に季節も流れる。
1話は4月、お花見をする。2話は5月だ、鯉のぼりを上げる。
3話は6月、梅雨の時期に家にきのこが生える、
4話は7月、夏祭りに出かける。

1話1話、しっかりと季節が変わっていき、季節ごとの内容が描かれる。
大きな出来事があるわけじゃない、だが、その日々の生活と
日本の季節の移り変わりを描きながら、
淡々と過ぎていくリラックマたちとの日々が何とも言えない面白さを生んでいる

Netflixで配信され海外向けも意識し、
日本の「四季」を取り入れたストーリー構成は素晴らしく、
1話から13話までじっくりとまったりと楽しめる作品に仕上がっている

総評:リラックスできるリラックマ


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

全体的に見て非常に良くできている作品だ。
言われないと「ストップモーションアニメ」とわからないほどに
細かく撮影し、背景や小物の数々の細かいデティール、
モニター越しでも触れそうな「リラックマ」達のもふもふ感、
こだわって作られたことをひしひしと感じることができる。

そんな、こだわって作られた空間に「カオルさん」という
普通のOLの暮らしがある。
少し寂しさを感じる彼女の生活はリラックマ達がいるからこそ癒やされ、
彼女の少し毒気のある言葉や寂しさを感じさせる言葉や表情が、
リラックマ達とのいい対比になっている。

1話1話季節が進み、1年で季節がめぐる。
日本という舞台の季節の移り変わりをそのままストーリー構成に落とし込み、
季節ごとのイベントをリラックマ達と過ごしながら、
たまにクスクスと、たまにしんみりできるストーリーになっている。

名作というにはパンチが足りない。
だが「老若男女」楽しめる良さがあり、誰でも楽しめる、そんな作品だ。
試しに1話見てほしい、今のストップモーションアニメの凄さと
リラックマたちの可愛さに癒やされるはずだ。

個人的な感想:ストップモーションアニメ


引用元:©SAN-X CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

本当に驚いた、撮影技術や機材の進歩、更にこだわりがなせるなのか、
これが本当にあのストップモーションアニメなのか?と思うほどに質が高い。
制作風景の取材記事などを見てようやくストップモーションアニメであることを
納得できる、そんなクォリティの高さだけでこの作品は見る価値がある。

リラックマが好きな方もそうでない方も、1話だけでも試しに見てほしい。
きっとこの作品の雰囲気に癒やされるはずだ。

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