「機動戦士ガンダム 水星の魔女 PROLOGUE」レビュー

SF
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評価 ★★★★☆(60点) 全1話

あらすじ その魔女は、ガンダムを駆る。
A.S.(アド・ステラ)122――
数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。
モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。引用- Wikipedia

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Happy Birth Day

本作品はガンダムシリーズの最新作。
鉄血のオルフェンズ以来、5年ぶりのガンダム作品となる。
本レビューは先行配信された前日譚「PROLOGUE」のレビューとなる。

女性

冒頭から「女性キャラクター」が非常に目立つ作品だ。
最近ではジェンダーギャップやジェンダーバイアス、ジェンダーレスなど
「ジェンダー」、性別について論争が行われることが多い。
ガンダムという作品は昭和から続く作品であり、
どの作品も総じて男性が主人公だ。

しかし、本作品は違う。
主人公の母親はモビルスーツの起動実験を行っており、
そんな母の上司も妙齢の女性、スタッフにも女性が多い。
主人公自身も4歳の子供で女の子だ。

ここまで女性比率の高いガンダムを私は知らない。これもまた時代だ。
女性だからといって家庭に入るわけでもない、
働く女性を描きつつ、この時代における
「機動戦士ガンダム」シリーズの描き方の1つとして、
女性キャラクターを中心にした物語が綴られてると言ってもいい。

GUNDフォーマット

この世界にはGUNDフォーマットという技術が存在する。
本来は宇宙環境における身体障害に対する技術であり、
機械と体をリンクさせ、失った体のパーツや筋肉の代わりになるものだ。
簡単に言えばすごいパワードスーツのようなものだろう。
しかし、そんな技術故に軍事技術への転用も行われてようとしている。

禁断の技術転用だからこそ、そんな技術に反対するものもいる。
そんな世界の事情を主人公は知らない。
たった4歳の女の子だ、働く母や父に憧れ、
子供らしく、純粋に今を楽しんでいる。

自分よりも起動しない「ガンダム」への苛立ちのほうがあるくらいだ(笑)
父や母が自分よりもかまっている存在、
彼女にとっての妹や姉のような存在であるガンダム、
人類の可能性を切り開くガンダム。

そんなガンダムにたった4歳の女の子が乗り込む。
まるで妊娠した母親のお腹の中にいる妹に話しかけるように。

戦闘シーン

そんな平和なシーンの裏で大人たちは一線を越える。
軍事技術への転用に反対する者たちが、武力行使をもって制裁にやってくる。
無慈悲に失われる命、あっさりと奪われる命。
そんな武力に、武力を持って両親たちは抵抗しようとする。

まだ洗練されていない技術、人体に直接リンクさせ
モビルスーツを動かす技術は人体への負荷も強い。
既存のモビルスーツ以上の力を出せるが、同時にデメリットも有る。
乗り手の命すら奪う呪いのガンダムシリーズ。

宇宙空間の戦闘シーンは浮遊感に溢れ、
立体的なカメラワークで人同士の「戦争」が描かれる。

「地球というゆりかごで生まれた人類は、宇宙では脆弱すぎる」

4歳のパイロット

ガンダムの技術は決して戦争のためだけのものではない。
人類にはすでに狭くなってしまった地球を抜け出すために、
宇宙で暮らすために必要な技術だ。

そんな中で姉の声に答えるように「妹」が目覚める。
たった4歳の子がモビルスーツのパイロットになってしまう。
まるで積み木で遊ぶように、彼女は「戦場」へと駆り出される。
命を奪っていることも、戦っていることも彼女には実感がない。
ただ、ゲームで妹と遊ぶように、彼女は命を奪っていく

「ママ、ろうそくみたいできれいだね」

あまりにも無垢で、残酷で、現実を知らない少女。
だが、それは可能性だ。多くの犠牲の果に、父の犠牲の果に、
彼女は母と妹と「未来」の可能性をつかむ。
最後の「バースデーソング」を受け取った二人の姉妹、
その先に何が待ち受けてるのか、彼女は知らない。

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総評:Happy Birth Day

全体的に見て期待感しかない作品だ。
ガンダムというものの誕生の経緯、宇宙環境における
環境適応の技術転用と軍事転用。
しっかりとした世界観が練り込まれており、そんな大人の事情が
渦めく中に何知らない4歳の女の子が巻き込まれてしまう。

彼女はまだ知らない。
自分が多くの人の命を奪ったことも、父が命をとしたことも。
自らの中に眠る可能性も。
少女ゆえの無垢さを全面に押し出しつつも、見ている我々は
その無垢がゆえの罪にニヤニヤしてしまう。

この子が今後、事実を知ったらどうなるのだろう。
どんな子供に育つのだろう、人とリンクすることが可能になったガンダムに
どんな可能性と未来が待ち受けているのだろう。
復讐の悪魔になるのか、それとも平和を望む天使になるのか。

前日譚をあえて配信したことで、本編への期待も爆上がりだ。
女性キャラクターが中心の物語だからこその、
モビルスーツのカラーリングもどこかおしゃれさを感じるほどであり、
この時代だからこそ、今だからこそ「女性が活躍」するガンダムが
どういった物語が紡がれるのか。

全ては10月からの本編で明らかになる。
これほどワクワクしたのは久しぶりだ。
5年ぶりの新たなるガンダムを心待ちにしたい。

個人的な感想:えっぐい

本編の方のPVはちらっと見たものの、
PROLOGUEでここまでえぐい感じの世界だとは思わなかった(笑)
ガンダムルブリスのデザインも動いてみると素晴らしく、
本編で出る「ガンダムエアリアル」がどんな戦闘シーンを見せてくれるのか、
ルブリスがどんな形で再登場するのかも気になるところだ。

キャラデザも最近のアニメっぽさを感じるデザインであり、
本編の方の主題歌は「YOASOBI」が歌っていることを考えると、
既存のガンダムファン向けというよりは、
新規のガンダムファンを獲得することに努めているような部分を感じる。

10月からの本編、一体どうなるのか…
TVの前で全裸待機である。

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