そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-

評価/★★☆☆☆(25点)

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そに子のPV

本作品はニトロプラスのマスコットキャラクター「そに子」を主人公とした
オリジナルアニメ。

序盤からイイ意味で肩透かしを食らう。
ニトロプラスのそに子といえば様々な「フィギュア」が作られており、
そに子という名前で画像検索をすればセクシー過ぎる画像の数々が画面一杯に表示されるような
肉感的なスタイルのセクシーなキャラクターだ。
オリジナルアニメということで多くの方が見る前に予想するのは
「エロいアニメ」ではないか?ということだろう。

しかしながら、そんな期待をイイ意味で裏切る。
あくまでこの作品は「そに子」の日常を描いているものであり、
いわゆるアニメ的なセクシーハプニングだったり、分かりやすいパンチラだったりはない。
あくまでも「そに子」という人物にスポットを当てた日常描写の中での健康的なセクシー描写しか無い。
通学途中のいわゆる「パイスラ」だったり、水着だったり、入浴シーンだったり
そういった「日常の中での自然な描写」の中でセクシーに感じる部分はあるものの
露骨なセクシー描写がないのは驚いた。

もちろん彼女のスタイル上「水着」になるとかなり際どくはなる(苦笑)
しかしながら、あくまでも「モデル」としての彼女の日常の描写であり、
一言で言えば「健康的」だ。
セクシーになり過ぎないギリギリのところで「日常アニメ」の枠の中に収まっている。
セクシーアニメを想像していただけに日常アニメの中で描写を収めているのは好感が持てた。

ストーリー自体も、あくまでもこの作品で描きたいのは
「そに子」というキャラクターなのが伝わる内容だ。
そに子の学生生活、そに子のモデル業、そに子のバンド活動、
そういった彼女の普段の生活を淡々とストレートにして描いている
話の中で強いギャグ要素があるわけでも強いセクシー要素があるわけでもない
あくまでも「そに子」というキャラクター日常を丁寧かつまじめに描いている。

ただ、一言で言えば「まじめかっ!」と突っ込んでしまいたくなるほど優等生すぎる内容だ。
強い萌え要素も、強いギャグ要素も、強いセクシー要素もない
そに子の日常という枠の中でモデル、バンド、学生と3つの要素のどれかでストーリーを
1話完結で展開していき、いい意味でも悪い意味でも話の広がりが弱く
毎話毎話淡々と始まり、淡々と終わっているような印象は拭えない。
毎話、安定した話を展開しているため1話が気に入れば最後まで見ることは出来る。

だが、はっきりいって30分という尺を使い余している。
PV撮影のように1枚絵の止め絵つなげてと挿入歌を流すようなシーンも多く、
話のテンポも30分という尺故に淡々と描いている印象を感じてしまい、
更に毎話EDが変わり、そのED曲につながるようにストーリーが終わるため
話が進むにつれて毎話毎話「PV」を見ているかのような気分にもなる
そのED曲を流すためのストーリー展開のような、そんな風にも思えてくるストーリーだ。

あくまでもそに子の日常、それだけだ。
その日常が面白いかと言われると非常に微妙なところで
ストーリーがそに子というキャラクターに絞り、同時に縛られてしまっているため
他の「日常」アニメに比べると内容が薄く、話が広がらない。

1話完結で毎回「バンド」か「モデル」か「学生」のどれかのストーリーが描かれるため
その3つの要素のそれぞれの「そに子」以外のキャラクターの掘り下げが甘い。
サブキャラクターがそれなりにいるのに、そのサブキャラクターがあまり活かされず
本来日常アニメの中でもっとも重用なキャラキターの魅力が
「そに子」というメインキャラ意外には一切伝わらないのは残念な所だ。

使い捨てかつ掘り下げ不足なキャラクターがあまりにも多く、
新キャラクターが出ても使い捨てで終わってしまい作品の世界観が広がらない
そもそもモデル、バンド、学生という3つの要素はいささか多い。
これでバンドと学生、モデルと学生のように2つに絞れば
サブキャラクターがもっと活かされたかもしれないが、
日常アニメにおいて「キャラクター」の魅力がメインヒロイン意外に伝わらないのは残念だ

デザイン的に奇をてらったキャラクターは多い。
マネージャーはなぜか「般若」のお面をつけてるが、つけてるだけでそれだけ。
そに子のマネージャーという立場で暴走することもあるが、
もう一歩演出が弱くギャグになりきれていない。
使い余したのか序盤は頻繁に出てたのに中盤以降はほぼ出ない。

同じモデルの「オウカ」も眼帯でメカっぽいのだが、それだけ。
日常描写の中で独特なデザインのキャラクターがストーリーから浮いており、
浮いている理由の説明もないため余計に気になってしまう。

バンド、モデル、学生と3つの要素がバラバラで1話完結で描いているため
ストーリーの流れやストーリー性が弱く、各話の繋がりもない。
「そに子」というキャラクターに成長も見えず、全13話を通しての「起承転結」がなく、
そもそも1話の中でも起承転結の要素がはっきりしておらず、
何となく始まり何となく終わるかのような感じだ。

逆にそに子の要素が薄い話は話として面白い。
5話の小説家志望だった女編集のそに子密着素材の話など、
メインのキャラ描写が「女記者」でそこに「そに子」という要素が入ることで
話が広がり、女記者とそに子のキャラクターの対比も面白かった、
彼女とそに子のストーリーが1話限りで終わってしまったことが残念でならない。

これが15分アニメならば違ったかもしれない。
淡々としている話も半分の15分の尺なら、もっとすっきりと日常描写を楽しめる、
話によっては「30分」という尺を使い余している話も多くあった。
特に8話など話のオチは非常に面白かったのだが30分という尺故に
そのオチに至るまでがグダグダになってしまっていた。
オチがいいだけに非常にもったいないと感じる話も多い。

全体的に見てまじめに作られすぎだ作品だ。
そに子というキャラクターの日常という芯はしっかりしており、
「バンド」「モデル」「学生」という、それぞれの要素でストーリーを展開しており
あくまでも日常という枠の中で展開するストーリーはほっこりと癒やされる内容ではある。
だが話によっては30分という尺を使い余してグダグダになってしまっているものや、
日常過ぎて話があまりにもない話、話の方向性が見えない話など
日常描写は確かにしっかりしているのだが、日常にこだわりすぎて話がふくらまず
そに子というキャラクターを真面目に描いているため真面目過ぎて面白みにかけてしまっていた。

もっと簡潔におってしまえば「そに子」というキャラクター意外の面白みが感じられない。
そに子以外のキャラクターがいい子すぎるからこそ話に面白みが生まれず、
あくまでも「そに子」というキャラクターを引き立たせるためだけのキャラクターにしかなっておらず、
本来なら「そに子」に少しくらい怒ってもいい話の展開もあるのに怒らない。
明るく、重い要素も恋愛の要素もない「そに子」の日常描写では
序盤こそ面白いと感じるが中盤以降は「飽き」が生まれてしまっていた。

それを製作陣も感じたのか中盤以降は突飛な話が増える。
ゾンビ話だったり、探偵話だったりと普通の日常ストーリーとは違うストーリーもあるのだが、
日常ストーリー以外でも尺の問題や内容の薄さの問題で話がふくらまず
結局マンネリ打開のためのストーリーにしか見えなかった。
一人旅の日常描写しかない話もあるが、あの話も賛否両論だろう。

本来は1話15分ほどで全24話のような構成なら印象の違った作品だろう。
30分という尺を明らかに使い余しており、1話1話の話が薄れてしまっていた
まじめに堅実に誠実に「そに子」というキャラクターの日常を描写したのは評価したいが、
真面目過ぎて強い「ギャグ要素」や強い「セクシー要素」、強い「萌え要素」がなく、
淡々と生真面目にそに子というキャラクターを描写してしまった作品だ。

更に言ってしまえば主人公が「大学生」というアニメでも珍しい設定を生かしきれなかったのは残念だ。
バンド活動とモデル活動ばかりが描写されてしまい、大学生活があまり描かれておらず
これならば「大学生」という要素を削ったほうが、もっと内容がしっかりしたかもしれない。
大学生という要素の中のサブキャラクターも1話から出ている割には全く話に活かされない。

安易な要素ではあるが、もっと「セクシー要素」は強めても良かったのではと感じる部分はある。
あくまで日常にこだわっており強いセクシー要素は不自然という気持ちはわかるのだが、
話が進むと過激な衣装だったり、お風呂シーンなどがあっさりと出てくる。
こういった衣装やシーンが有るならばもう少しそういった描写を増やすことで
話のマンネリ感や尺が余っている感じを減らせたのではと感じてしまう。
セクシー要素を中途半端に抑えてしまったために、作品自体も中途半端になってしまった感じはある。

どれもこれも「そに子」というアイドルのプロモーションビデオを見ているかのようで
プロモーションビデオの中でのストーリー、プロモーションビデオの中でのキャラ描写など
あくまで「プロモーションビデオ」だから強いセクシー要素もストーリー性も薄いんですよと
言われているかのような印象も受ける作品だった。

そに子というキャラクターが好きな人は楽しめるが、
そに子というキャラクターをあまり知らない人には今ひとつハマりきれないかもしれない。
売上自体も非常に微妙な枚数で、もしかしたら2期も望めるかもしれないが・・・
個人的には2期があるなら15分アニメで2クールになることを願いたい。