「ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険」レビュー

3.0
映画
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評価 ★★★☆☆(58点) 全90分

あらすじ ハンナバルという島の港町に立ち寄っていた麦わらの一味は、海賊だけで行われる何でもありのレース「デッドエンド」が行われると知る。賞金と冒険を求めて、一味は「デッドエンド」に参加する。引用- Wikipedia

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王道

本作品はワンピースの劇場アニメ作品。
ワンピースとしては3作品目の作品となる。
監督は宇田鋼之介、制作は東映。
今作ではニコ・ロビンが初登場している。

3作目までは東映アニメフェアでの同時上映で60分尺だったが、
今作からワンピース単体の上映となり、90分尺となっている。

冒頭、ルフィたちは姿すら見せない。
海軍達がルフィ達を負う中で嵐がおき、
ゴーイングメリー号はそんな嵐の中をサクサクと進んでいく。
そんな中で海軍に海賊たちの「裏レース」の情報が入るところから物語が始まる。

冒頭から期待感を上げてくれる始まりだ。
あえてルフィたちを出さないまま、海軍たちを見せ、
そして街を「ウソップの視点」で主観視点で描くことで没入感を生み、
そんな視点でとある店の扉を開けると
そこには「ルフィ」達が食事をしている。

アニメーション的な面白さのある演出と、
キャラクターの自然な見せ方と出し方が素晴らしく、
自然と食事の中の会話でルフィ達が海賊たちの裏レースである
「デッドエンド」に参加する流れを作っている。

デッドエンドがどんなレースなのか、どんなレースが行われるのか。
自然と期待感をつのらせてくれる。

デッドエンド

デッドエンドは秘密のレースだ。
海軍や一般人にバレてはいけない、海賊による海賊のためのレース。
そのためにも参加するためには「金貨2枚」が合言葉になっていたり、
秘密の場所に大量の海賊が集まっていたりと、
「ワクワク」させてくれる。

勝てば3億ベリー、誰よりも早く目的地に付けば勝ち。
道中になにがおこるかわからない、妨害もなんでもありだ。
海賊だからこその無法地帯なレース。
そんなレースに参加する海賊を序盤できっちり掘り下げている。

彼らがどんな能力を持っているのか、
彼らがどんな過去を抱えているのか。
一人ひとりがきちんと存在感が有る。

将軍ガスパーデ、賞金稼ぎシュライヤ、縛り首のビガロ、魚人、巨人。
大海賊時代だからこその多種多様な海賊や賞金稼ぎが、
この作品を彩っている。

無法地帯

いざレースが始まると無法地帯だ(笑)
なんでもありのレースだからこそ、海賊船同士が争い、
バカな海賊は町中につっこんだりしまくりで、激しいレースが展開される。
この序盤のレースシーンはコミカルに描かれており、
ルフィたちの活躍もしっかりと描かれている。

そんなコメディタッチの序盤、中盤からはシリアス要素は強くなっていく。
それぞれのキャラクターたちの過去が複雑に絡み合い、
そんな因果がシリアスな戦闘シーンを生んでいる。

今作は60分枠ではなく、90分枠だからこそ、
1つ1つの戦闘シーンもしっかりしており、
一部の戦闘シーンはカットされるものの、
迫力のある作画で描かれる戦闘シーンは見どころたっぷりだ。

そんな序盤から中盤までの戦闘シーンが有るからこそ、
今作の敵であるガスパーデの強さも際立つ。

アメアメの実

過去3作は基本的に序盤は苦戦か、もしくは1度負けて賽銭して勝つ
という展開がお約束になっていたが、
今作ではそんなお約束から解き放たれている。

それぞれの海賊同士が戦い、レースの中でルフィたちは
ガスパーデにたどり着き、彼らと戦う。ガスパーデとルフィの戦いは終盤のみだ。
序盤できっちりとルフィとガスパーデの因縁を描いている。
戦う理由、敵の存在感を醸し出すことで、
ルフィが戦う相手に遜色がない敵の強さと存在感を感じさせる。

ガスパーデという男は力こそ全てだという考えを持っている。
海賊でありながら海賊を嫌い、海賊をバカにし、海を嫌っている。
そんな男がシンプルにルフィは嫌いだ(笑)
感情論全開では有るものの、シャンクスからもらった帽子を傷つけられた
ルフィという主人公と分かり易い敵の
ラストバトルが必然的に盛り上がりを生んでいる。

打撃や斬撃の効かない「アメ」の体を持つ相手に
ゴムであるルフィがどう挑むのか。

攻略法

アメの体を持つ相手にどう勝つのか。
この作品の最大の見所ではあるものの、その理由が「小麦粉」である(笑)
アメにくっつかないようにルフィが自らの身体を
小麦粉でコーティングすることで攻撃が通るようになる。

ややギャグ的な手段では有るものの、
「仲間を信じる海賊」であるルフィと、「仲間を信じない海賊」である
ガスパーデ、仲間が居たからこそ、仲間が小麦粉を持ってきてくれたからこそ、
ルフィが勝利をつかむという展開は悪くない。
ジャンプ漫画原作らしい「友情」が勝利に導く気持ちの良い展開だ。

生きてる理由を失った復讐者が新たなる生きる目的を見つけ、
それぞれがそれぞれの「信念」を持ち、貫き通したものが勝利し、
生き続ける。
起承転結スッキリとしたラストが心地良い作品だった。

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総評:信念を持つものの物語

全体的にみて起承転結すっきりとしたストーリーが描かれている。
ゲスト声優として芸能人が声優をやってる違和感はややあるものの、
デッドエンドという海賊レースを序盤から中盤まで盛り上げ、
中盤からは今作の敵との戦いを描きつつ、
それぞれの過去と因果、そして信念が描かれている作品だ。

戦闘シーンのアニメーションも見応えを生んでおり、
終盤はゾロやサンジといったメンバーは戦わないものの、
逆に戦わないからこそ主人公であるルフィと敵との戦闘シーンが際立ち、
戦っては居ないもののサンジの助けも有り、勝利をつかむ展開は
すっきりとした戦闘シーンに仕上がっている。

物語自体も起承転結スッキリとしたものがあり、
90分という枠をたっぷりとつかって、
ワンピースという作品を盛り上げている作品だった。

個人的な感想:子供

今作にも過去3作と同様に子供のキャラクターがルフィ達と絡み、
一様、成長物語が少し描かれるものの、過去3作ほどではなく、
テンプレかつワンパターンになりつつあった
ワンピース映画がいい意味で路線変更している感じも有り、
王道のスッキリとした面白さのある作品だった。

アニメーションの迫力もきちんと有り、
90分になったことで予算も増えたんだろうなと
しみじみと感じることのできる作品だ

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