小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜

☆☆☆☆☆(9点)

小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜 評価

全97分
監督/石原立也
声優/福山潤,内田真礼,赤﨑千夏,浅倉杏美,上坂すみれほか

あらすじ
二病を卒業した高校1年生の富樫勇太が、中二病全開のヒロイン・小鳥遊六花に出会ったことから巻き起こる騒動を描く。勇太視点で描かれたテレビシリーズをヒロインの六花視点から再構築した総集編に、新作映像を交える。

総集編?いいえ、ダイジェストです。素人が片手間に編集作業しました。

本作品は中二病でも恋がしたい!の劇場版。
内容としては新規映像+総集編となっており、2期の前の布石という感じだろう
しかし、総集編と割り切っても本作品はひどかった。

開始早々、本作品ではお馴染みの妄想バトルが展開される。
シュチエーションとしてはTVアニメから2年後「六花」と「勇太」の結婚式という
明らかに夢か妄想だなと分かるストーリーで始まる。
そんな二人の結婚式を許せないニョルニルハンマーが乱入し妄想バトルを繰り広げる。

この妄想バトル部分は映画という大きなスクリーンを意識しまくりの壮大なシーンで
CGを惜しみなく使いまくった演出の数々は見ていて思わず凄いと感じるほどのバトルシーンだ(笑)
この映画の予算の8割をこのシーンに使ったんじゃないか?と思うほど激しく動き、
3DCGで描写された2体のドラゴンはかなりの迫力が出ており、
気合が入りまくった妄想バトルだ。
TVアニメでの妄想バトルシーンが好きだった方にはたまらないシーンだろう

この作品で良い評価が出来る部分は以上だ。後は悪い評価しかできない
そんな夢から覚めたあと強引に総集編につなげる。
もう少し自然な入り方はできないのかと思わず突っ込んでしまうほど
「はい!総集編入ります!」と言わんばかりの展開だ

しかし、総集編に入って早々、六花のナレーションが入る。
「なるほど、ナレーションをいれつつ六花視線でTVアニメを振り返るような内容なのか」
そう感じた私が大馬鹿でした。

1話の内容からもう総集編というよりはダイジェストにちかく
場面と場面の繋がりを一切無視したようなハイテンポで強引に物語を進めていく
私はTVアニメをこの映画を見る直前に見ていたから何とかストーリーがおえたが、
正直、直前に見ていなければ訳の分からないシーンが繋がっているだけのようにも見える

簡単に行ってしまえば編集の仕方が恐ろしく下手だ。
カットしてもいいシーンをカットせずに、カットしてはいけないシーンをカットしているため
ストーリー展開が唐突過ぎる上に雑に見えてしまう。

分かりやすく説明すると、
くみん先輩は自己紹介もなく唐突に六花の家の前の玄関に居るわ、森夏も唐突に主人公の家にいる(苦笑)
自己紹介らしい自己紹介があったのは凸守くらいで
他のキャラは初登場シーン的なところは軒並みカットし、いきなり物語に入り込んでいる。
総集編から見始めた人は居ないとは思うが、もしいたら誰だお前状態だろう。

本当に場面展開があまりにも雑だ。
直前のシーンとその直後のシーンの繋がりがあまりにも無く、
何の脈絡もなく場面が展開しキャラクターが思わせぶりなセリフを吐くだけ。
適当にTVアニメの映像をつなげたんじゃないかと錯覚するほど雑な仕事だ
はっきりいって私でもDVDの映像を編集してできそうなくらいだ。

冒頭にあった六花のナレーションも2,3回しかない(苦笑)
総集編部分の新規シーンというのは私が見逃していなければ無く、
更に総集編部分は映画ということで壮大な感じにしたいのか変なBGMがついている
無駄に壮大なBGMは違和感バリバリでただでさえ楽しめない総集編を余計に楽しめなくさせ
苛立ちさえ感じる。

wikiによると第一期の総集編を六花の視点で構成と書いてあるのだが、
それならば入れなくてもいいシーンが多すぎる上に明らかに六花が見ていないシーンもはいっているため
六花視点の総集編とはいえない。
飛び飛びなストーリー構成のお陰で総集編としての価値も無い。

特に酷いのは終盤だ。
それまでの総集編も酷すぎるが飛び飛びながらにギリギリストーリーをおえた
しかし、終盤の編集の仕方は素人以下の仕事をしてしまっている。

総集編のストーリーだけで見てしまうと
六花がいきなり何の脈絡もなく中二病をやめ、
そうかと思えば主人公がなんかいきなり自転車で走り出し、ヒロインを連れ出し
それまで言葉すら出てこなかった「パパ」という重要そうなキーワードがいきなり出てきて、
「さよなら、パパ」と海に向かって叫ぶ。
一体どんな理由でパパと叫んでいるのか意味不明なストーリー構成になってしまっている

更に総集編が終わると新規ストーリーが展開するが・・・これもひどい(苦笑)
その部分が気になるから見に行きたいという人を防ぐためにあえてネタバレするが
2期へのつなげのストーリーであることは分かるのだが、
何故か主人公が六花の祖父の家に1人で「六花の一人暮らし」を説得しに行っており、六花は学校で待機。
なぜ、六花は行かないのかと思わず突っ込みたくなったが、
六花が一人暮らしするという展開から、主人公との都合のいい二人きりの同居という展開になる。
主人公の妹とかは全員父親のいるジャカルタに行く(苦笑)
あまりにもご都合主義的な設定を作られて思わず苦笑いしか出なかった

全体的に見ていくら総集編でファンムービー的な位置づけの作品だからといってこれはあまりにもひどい
ファンがボランティアでやったほうがよっぽど面白くなりそうな内容で
はっきりいってネットに転がっているMAD動画以下だ
とてもじゃないがプロの仕事を感じないレベルは舐めているとしか思えない。

あまりにも雑な仕事でストーリー構成が一切仕事をしない総集編だ、
カットしてはいけない部分をカットし、カットすべきところをカットしない
物語のつなげ方が甘いせいでストーリーを一切楽しめず
ダイジェスト的に展開するTVアニメの映像をただ何の感情もなく眺めているだけの苦行だ
私は初めて総集編映画で「早く総集編部分終わらないかな」と感じてしまったほどだ

普通なら総集編といっても、その中で追加映像があったり、ナレーションで違う面白みを生む場合が多いが
この作品は申し訳ない程度のナレーションとあとは邪魔な音楽しかない。
冒頭の新規映像である妄想バトルしか楽しめる部分がない。

これが特典映像なら納得できる。
だが、わざわざお金を出して映画館まで見に行かせてこの内容はあまりにも酷すぎる。
新規映像の部分だけをつなげてOVAとして販売したほうがましだっただろう、
総集編部分の仕事は本当に雑だ。
想像でしか無いが既存の映像を適当につないでるだけで
私がやっても1日かからないんじゃないかと思うほどだ。

映画の大きなスクリーンで「六花」を見たい、映画の音響で声を楽しみたい
そういうコアなファンの方ならばギリギリ楽しめるだろうが
それ以外の方にはおすすめできない。
私は今までに色々な総集編映画を見てきたがワースト1位になるほどひどい作品だった

総集編を見に来てその作品を嫌いになりそうになるという作品は他に例がないだろう(苦笑)
こんな様子では2期が不安になる・・・