ルパン三世VS名探偵コナン

評価/★★☆☆☆(39点)

ルパン三世VS名探偵コナン 評価

103分
監督/亀垣一
声優/栗田貫一,小林清志,高山みなみ,山崎和佳奈,神谷明ほか

あらすじ
ヴェスパニア王国のサクラ女王とジル王子が、猟銃事故で死亡した。そのニュースは世界的に報道され、ルパン三世や江戸川コナンの耳にも入る。 サクラ女王の遺児であるミラ王女が王位を継承することになったが、国内では彼女の即位に反対するデモが相次ぎ、ミラ自身も母と兄の突然の死を受け入れられず次期女王への即位を拒絶していた。母が企画していた東京のホテルのレセプションに出席するために来日するが、会場で毒殺されかけたところを鈴木園子に招待されていたコナンと毛利小五郎の活躍によって救われ、犯人も逮捕された。しかし、自分の命が狙われたことにショックを受けたミラは、警備の目をすり抜けてホテルから逃げ出してしまう。

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夢のコラボは無難な出来栄えに・・・

本作品は2010年に放送されたTVスペシャル作品。
ルパン三世と名探偵コナンの異色のコラボということで話題になった
なおルパン側の声優は変更前のままであり、コナンの毛利小五郎も神谷明さんの時のものだ

基本的なストーリーはアクション。
ヴェスパニア王国で王妃と王子が猟銃の事故で死亡するという事件が起こった
そんな最中、ヴェスパニア王国の王女が日本へ来日した
ホテルで開催されるパーティーに参加したコナンたちは王女の姿を見て驚く
その姿は「毛利蘭」にそっくりだった・・・というところからストーリーが始まる

基本の軸に担っているのは「コナン」側のストーリーだ。
コナンが事件を追う中でルパンがちょこちょこっと顔を出す、
両方をメインに吸えるとストーリー的にも難しく、
世界観的に話があまり大きくならないコナン側をメインに持ってきたのは正解とも言える。

更に声優陣も変更前のキャストでかなり限界を感じる。
特に峰不二子の声は第一声を聞いた時に驚くくらい「おばあちゃん」の声になってしまっており
声にハリがなく、峰不二子らしさがない。
増山江威子さんもこの当時は、もう七十歳を超えてらっしゃるのを考慮すると
年齢を考慮すれば声自体は出ているのですが、流石に限界を感じる声だ。

キャラクターもルパン側のキャラクター、特に「五右衛門」の扱いは酷く
出番が少ない上に活躍するシーンも少ない。
更にキャラクターによっては違和感を感じるほどキャラの違いを感じる。
蘭のテンションの高さや、高木刑事の性格など
普段コナンを見ている人だと若干「?」となるセリフや行動が多い。

更にストーリーのテンポも悪い。
淡々と言えば聞こえはいいが、盛り上がりに欠けるシーンや、
演出が弱いせいで無理矢理盛り上げるための尺稼ぎに感じるシーンもあり、
序盤から盛り上がりに欠けてしまう。

ストーリー的にはコナンサイドは事件の起こった王国の姫と蘭が入れ替わり、
ルパンサイドはヴェスパニア王国のお宝を巡って行動を起こす。
序盤はルパンとコナンで日本とヴェスパニア王国でばらばらで行動している。
二人が出会うのは放送開始後1時間という中盤過ぎたところであり、若干二人が出会うまでが遅く
連れ去られた蘭を追いかけるためにコナンが強引に海外に行く展開になりようやく二人が出会う。
この中盤からようやく盛り上がってきたと言えるだろう。

目暮警部が「銭形警部」と友人だったり、コナンと「次元」が父子を装って捜査活動したり、
コナンではお馴染みの「麻酔銃」を使った腹話術も今回はコラボということで
「銭形警部」がその役目になっていたりと
ルパンとコナンが互いの素性を知らず会話したりと、中盤でようやく「コラボ」の面白みが出てくる。

更に終盤、コナンではお馴染みの推理シーン。
このシーンは毛利小五郎を演じる神谷明さんは「流石」としか言えない演技だ。
終盤、コナンが変成器で出す毛利小五郎の声とルパンが変装している毛利小五郎の声を
見事に演じ分けており、神谷明さんの貫禄を感じる演技と言えるだろう。

だが、肝心のトリックや犯人がつまらなすぎる。
犯人も「私が犯人です」と言わんばかりのキャラクターであり、トリックもまあ平凡で面白みにかける。
ルパンとコナンのコラボだからあまり無謀なストーリー展開ができず、
無難にストーリーをマトマてしまった印象の強い作品だ。

全体的に無難なストーリー展開の中で、コメディ要素が強く出ており笑える箇所が多かったが、
その反面でストーリー自体の微妙さやキャラクターの使い方の微妙さ、
序盤から中盤までのタンタンとしたストーリー展開など、
いろいろな部分で不満を感じる点は多い。
無難なストーリーもトリックの普通さや微妙なラストの展開は、
2つの作品のファンを「納得」させるだけの力はなかったかのように思える。
全体的に盛り上がりのかけるシーンが多いのも残念な所だ。

更に、タイトルのVSという点はあまりなく、
コナン側が主軸になりすぎていてルパン側のキャラクターの使い方が微妙だ
特に五右衛門があまりにも活躍していない点はルパン三世のファンには不服だろう。
更に最後で何故かコナンが「工藤新一」とルパンにバレるシーンは本当に意味不明だ

バレる!というの展開自体は面白いのだが、
ルパンがそれに気づく要素がないのに気づいている点は意味がわからない。
コナンの正体に気づくポイントがきちんと描かれていれば、評価も上がったのだが
唐突に「中身は高校生なんだと」というセリフが出てきても微妙で意味不明なだけだ。

ただ、2つの作品の世界観を上手く合わせている点は無難なストーリーでも評価すべき点であり、
もし、シリーズ化されればキャラクターの使い方や、
ルパンやコナンらしいだいたいんなストーリー展開も出来るかもしれない。
そういった期待が少しはできるレベルの無難な出来栄えだ。
もし面白そうと少しでも思ったのならそれなりに楽しめる作品だ 最初から否定的な見方をすると逆に欠点が目につきやすいタイプの作品なだけに
気楽に見ることをおすすめしたい。