「トモダチゲーム」レビュー

サスペンス
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評価 ★★★☆☆(43点) 全12話

あらすじ 幼いころ、「金より友達」と母から教えられた主人公・片切友一は、母の教え通りに金よりも友情を何より大事にする男子高校生
引用- Wikipedia

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友情破壊ゲーム

原作は別冊少年マガジンで連載中の漫画作品。
実写ドラマや実写映画などもされている。
監督は小倉宏文、制作はオクルトノボル。

読めない

1話冒頭、人物紹介から始まる。
貧乏な主人公のクラスメイト達、彼らが喋ると
名前のテロップとともに人物の設定が映し出される。
漫画という媒体なら読んでから先に進むことが出来るが、
アニメでは読む前にカットが切り替わってしまう。

せめてカットの切り替わりまでにもう少し秒数があれば良いのだが
5秒もかからずに別のキャラの説明に切り替わってしまうのは
やや演出としては残念だ。

ストーリーも突っ込みどころがすごい。
主人公は貧乏な家庭であり、そんな中でも必死にバイトをし、
修学旅行費用である「7万円」を集め、友達たちとの修学旅行を楽しみにしている。
そんな中でクラスの修学旅行費である200万が盗まれる。

なぜ現金でそんな大金を集めたのか、
なぜ生徒にそんな大金を管理させたのか、
なぜクラス委員長は「ロッカー」にそんな大金を入れたのか。

色々と突っ込みどころがすごすぎて目眩を起こしそうなレベルだ。
7万という大金なら振込だろう、せめて集めるのは先生だろう、
これが小学校ならば「給食費」が盗まれましたという
昭和の小学校であったらしい出来事ではあるのだが、
今は令和であり、メインキャラは高校生だ。

彼らはなぜか「マナブくん」という昔のアニメキャラに拉致され、
謎のゲームに参加させられることになってしまう。
いわゆるデスゲーム系だ。

借金

集められた5人は総額で「2000万」もの借金を背負っている。
借金を精算するためにはゲームをクリアしなければならない。
ちなみに主人公には見に覚えの無い借金であり、
参加費である「200万」も5人の中の誰かが盗んでゲーム主催者に渡している。

友達同士で「疑心暗鬼」な状況を生み出すために、
「給食費が盗まれた」レベルの騒動が描かれたのは理解できるものの、
カナリ強引すぎる展開だ。
主人公は特に理由はないのに400万もの借金を背負ってしまい、
強制的にゲームに参加させられるハメになってしまう。

主人公以外の4人は「友達」を疑わないものの、
主人公はやや疑心暗鬼に駆られている。
友達はなぜ借金をしたのか、どうして自分は参加させられるハメになっているのか。
疑いたくない友達を疑わなければならない状況で
彼は「金」よりも「友」を信じることにする。

この作品はタイトル通り友達、友情に重きをおいた作品だ。
友達を信じればゲームをクリアできる、しかし、信じられなければ…

こっくりさんゲーム

はいかいいえで答える単純なゲームだ。
5人が簡単な問題を間違えなければ良い、しかし、
簡単な問題なのに間違えてしまう。
誰かがわざと間違えたのか、それとも問題自体が違うのか。
1+1は2である。そんな答えですら間違える。

簡単な間違いだからこそ疑心暗鬼が発生する。
話の流れ自体はわかるものの、演出のダサさがすごい。
例えば主人公が友達を信じたいのに徐々に疑心暗鬼になってしまう。
そんな中でこんな台詞がある

「オレの心が黒く染まってしまう」

この台詞をわざわざ文字だけで見せる。
何も効果的ではない演出は萎えさせてくれる。
主人公が答えを考える最中にいちいち過去回想が挟まるのも
テンポを崩してしまっている。

キメの顔や文字演出など、いちいち演出がダサく、
薄ら寒さを感じさせる。説明描写も多い。
主人公は疑心暗鬼の中で誰が裏切り者なのかを探すために
色々と模索しているのだが、その主人公の行動を
「監視者」がいちいち解説する。

ルールの解説に関しても、最初のこっくりさんゲームは
ある程度ちゃんと説明してくれるが、
次の「陰口すごろく」に関してはあまり詳細にルールを説明してくれない。
メインのすごろくのルールを説明してくれるが、
細かいルールは一瞬しか描写されないため読めない。

陰口

2話で行われる「陰口すごろく」は友達の陰口を言い合い、
それを見ているものが人気投票をし、1番人気の陰口を言われたものが
多くマスを進む

この陰口が物凄くどうでもいい。
今は主人公のことが好きだが、昔は別の誰かと付き合ってましたという
ヒロインが暴露され、ヒロインの一人に片思いをしている同級生がイライラする。
すごくどうでもいいイザコザだ。
彼らは目の前にある巨額の借金よりも恋愛のイザコザのほうが大事らしい。

誰々が整形してました、誰々が援交してました。
くだらない陰口同士でギスギスが生まれる。
はっきりいって「くだらない」のだが、このくだらなさに一周回って笑えてきてしまう。

そのくだらない陰口に対して言われた側の言い訳という名の
回想が始まる。コレまた長い。
どうして自分は援助交際していたのかなどを長々と語る。

「信じて!私!私処女だよ!」

と語るヒロインに笑ってしまう(笑)
そんなキャラ同士のいざこざと心理描写を、またまた見ている監視者が長々と語る。
この手のデスゲーム系の面白さというよりは、
B級のアメリカ映画を見ているようなそんな感覚になる。

予想外

眼の前で膨れ上がっていく借金よりも、
恋愛のあーだこだーでいざこざがおこり、ゲームが複雑なものになる。
暴露された陰口で発狂するもの、殴りかかってくるもの、
友情関係を壊すために200万を盗んだものと、
色々ととんでもない行動や発言に笑いを止められない。

この「200万」盗んだ犯人もわざわざ黒く塗りつぶして隠しているのだが、
隠さなくても見ている側にはわかる。
この演出のずれっぷりの数々にも笑いが生まれてしまっている。
キャラの行動や台詞、演出、全てがどこかずれてしまっているせいで
ツッコミどころが生まれ、ギャグになってしまっている。

このギャグ的なツッコミどころが強まることで
この作品はどんどんと面白くなっていく。
ある意味、恋愛感情でいざこざが生まれるのこの作品だからこその
展開ではあるものの、予想できない展開に大爆笑だ。

序盤はやや突っ込みどころが目立ち、
見るのをやめてしまう方も多いかもしれないが、
中盤くらいからはそれが面白さになっていき、
この作品から目を離せなくなってくる。

主人公や序盤の黒幕だけでなく、
他のキャラクターたちの「真実」もにおわせながら、
明らかになっていくことで面白さも増していく

かくれんぼ

第三ゲームはかくれんぼだ。
友情を確かめる、友情が基本のゲームが故に
「かくれんぼ」というシンプルな子どもの遊びが際立つ。
3VS5という人数さがある中で主人公はどう策略を練り、
どう立ち回るのか。

シンプルなゲームの中での極限状態と、
その中で「友情」と「信頼」が重要になる。
相手は信頼関係が完全に構築されている「バスケ部」であり、
そんな関係をどう崩し、どう策略を練るのか。

序盤から中盤までの黒幕の心理描写やキャラ描写も際立ち、
ツッコミどころはあるものの、シンプルに話が盛り上がっていく。
主人公と相手チームの化かしあいと策略がシンプルに面白い。

お?

終盤になると序盤のツッコミどころが回収されていく。
なぜ修学旅行の費用を現金で集めたのか、なぜ生徒が管理していたのか。
それはもうひとりの「黒幕」の動きではないか?という疑念が生まれる。
序盤のツッコミどころが実は策略であることが明らかになることで、
面白みも増していく。

ただ終盤はやや話を詰め込みすぎているせいか、
キャラクターの台詞がかなり早口になってしまっており、
ゲーム自体もゲームと言う感じのない理不尽なものだ。
せっかく面白くなってきたのに尺の都合上で詰め込みまくっているのが
残念でならず、そのせいでゲームの面白さも伝わりきらない。

唐突に現れたヒャッハーなキャラが好き放題して、
その結果、主人公にゲームを挑まれて負けてしまう。
本来なら丁寧に描いてれば面白そうなのに、
尺の都合で詰め込みまくってしまったのは残念でならない。

話自体もまだまだ序盤というところで終わっており、
せっかく中盤で盛り上がったのに終盤で盛り下がって
終わってしまうのは残念なところだ。

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総評:デスゲームの皮をかぶったギャグアニメ

全体的にみて問題点は多い作品だ。
序盤はツッコミどころが目立ち、キャラ同士の恋愛のいざこざや
人間関係などややくだらない部分が多い。

しかしながら中盤から序盤の黒幕が本性を表し始めたことで、
一気にこの作品が面白くなり、ギャグ的な要素も強まる。
ただ、そんな盛り上がった中盤から
終盤で尺の関係で詰め込みまくったせいでゲームの描写が雑になっており、
盛り下がってしまっているのが残念な感じになってしまう作品だった。

作画のクォリティ自体は悪くないものの、
作画の都合上か止め絵も目立ちつつ、更に演出のダサさもすごい。
特に「文字演出」に関してはこの作品のダサさを強めている原因でもあり、
演出面でのセンスのずれっぷりがこの作品の序盤の悪い印象や、
終盤の盛り下がりも生まれてしまっている。

ストーリー的には序盤は何もないと思っていたキャラの
真実や本性、過去が明らかになることで面白さが増して行っている。
シンプルに先が気になる展開で終わってしまっており、
2期がみたいという気持ちは生まれる作品だった。

個人的な感想:B級

いい意味でB級の面白さを感じてくれる作品だ。
こういったデスゲームやギャンブル系の作品は多いものの、
そんな中でキャラの本性がいい意味でゲスな感じで
明らかになっていくことで面白くなっていく。

5億の借金を背負ってしまった彼らはどうなるのか。
ヒロインの真実、トモダチゲームの主催者の目的はなんなのか。
主人公の「殺人」にはどんな過去があるのか。気になって仕方なくなる。

序盤で切ってしまってる人も多いかもしれないが、
中盤くらいまで見るとこの作品の面白さが出てくるだけに、
中盤まで温かい気持ちで見守ってほしい作品だ。

「トモダチゲーム」は面白い?つまらない?

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