2025年も終わりが見えてる中、
みなさんは今、どんなアニメを見ているでしょうか。
個人的な感覚で言えば秋アニメは今年の中ではやや
盛り上がりに欠ける印象があります。
盛り上がるクールが多かった2025年でしたが、
今クールは少しおとなしめ。
では10年前はどうだったでしょうか?
毎クール恒例のコラムなのですが、ちょっと忘れてました(笑)
この記事では10年前の2015年秋アニメを振り返っていきたいと思います
2015年秋アニメ
2015年秋アニメ、作品数としては63作品。
振り返るたびに作品数が増えていることを感じます。
いわゆるミニアニメ的なものも多かった時代だからこその
数ではありますが、この時代から作品数は多いなーと感じていたのを覚えています。
作品を振り返ってみると、あれもこれも懐かしい作品ばかりなのですが、
その中で1つ「忘れたかった」トラウマアニメがありました。
JKめし

もうタイトルを見るだけでトラウマが呼び起こされるのですが、
この作品は本当に凄まじい作品でした。
ジャンルとしては日常系のアニメなのですが、問題はその虚無さです。
アニメの評価においてよく「中身がない」なんて言葉が使われますが、
この作品を見ると、本当に中身がないアニメがどういうものかがわかります。
内容的には3人のJKが勉強をしてて休憩がてらに
B級グルメを食べるというものです。
1話5分ほどの短編アニメなのですが、
恐ろしく低予算で作られており、作画が悪いなんてもんじゃありません。
食事を作るシーンで映るのは手元のみ、
「焼きとまと味噌汁」 を作るために煮る工程などはなく、
食事シーンでは「おいしい!」という掛け声とともに家の外観が映されます。
これで終わりです。
これが26話続きます。
動かない、つまらない、映さない。
その3か条で作られてるんじゃないかと思うほどの虚無すぎる内容を
2クールお届けされるのは非常に厳しいものがあり、
この作品を超える作品とはなかなか出会えるもんじゃなく、
ある種のトラウマになっています。
ハッカドール THE あにめ~しょん

ニュース系のスマホアプリ原作という珍しいアニメでした。
そんな原作でありながら、毎話濃ゆい話を展開しており、
1話から腐女子ネタをぶち込み、2話ではアイドルネタ、
毎回様々なネタを展開しながら、ハッカドールという女の子たちが
人間たちをはかどらせるためのストーリーを展開していきます。
1話6分ほどの尺で起承転結がきちんと作り出されており、
ギャグアニメではあるものの、そのギャグの押し付けが少なく、
自然と笑えてしまう面白さがある作品です。
最終話ではちょっとほっこりさせる展開もあり、
この時代特有の短編アニメの多さから生まれた名作の1つでした
影鰐-KAGEWANI-

この作品もJKめし、ハッカドールと同じく
短編アニメ枠として放送された作品でした。
未知の生物である「UMA」 、そんなUMAによって犠牲になる人達を
1話1話描く、いわゆるホラーなアニメなのですが、
私はこの作品を未だに忘れることができません。
「UMA」を追いつづける主人公、そんな主人公の存在は
序盤は薄いのですが、主人公がなぜUMAを追い求めるのか。
それが徐々に紐解かれ、UMAに対しての対抗手段がなかった主人公が
1クールの終盤で「変化」します。
まるでマーベルコミックのヒーロー誕生ストーリーでも見ているかのような
ストーリーの変化が素晴らしく、「騙された」と思って
1クールの終盤まで観てほしい作品です。
すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

アニメでは意外とミステリーものというのは少なく、
この作品はそんな貴重なミステリー作品の1つです。
序盤は地味さはありますが、まるで小説を読んでいるかのような
会話劇は心地よく、3話でようやく事件が起こるゆったりとしたテンポな
作品になっています。
クローズドサークルの中で起こる密室殺人からの連続殺人、
完璧なシステムで管理された中で一体どうやって殺したのか。
じわりじわりと這い寄る面白さがあり、
1クール見終わったあとの満足感は素晴らしいものがあります。
アニメーション的な地味さはありますが、
ミステリーが好きならばおすすめしたい作品の1つです。
落第騎士の英雄譚

この時代はまだラノベ原作アニメというのが元気な時期でした。
しかも、「学戦都市アスタリスク 」と設定的にも序盤の流れもウリ2つで
そういった意味でもこの作品は話題になりました。
学戦都市アスタリスクは2クール、この作品は1クールで放送され、
個人的にはこの作品のほうが好きでした。
いわゆるラノベ学園ファンタジーで、それ以上でもそれ以下でもないのですが、
ポイントをきちんと抑えた作品になっており、
テンプレ的ではあるものの王道の面白さが同時にあり、
魔法の才能が全ての世界観の中で、魔法の才能がない主人公が
どう成長し、どう戦うのか。
きちんと1クール丁寧に描かれており、ラストの戦闘シーン見事で、
印象に残っている作品です。
VALKYRIE DRIVE -MERMAID-

この頃になるとすっかりと紳士アニメというものも鳴りを潜めており、
この作品はそんな中の貴重な1作です。
正直シュールではあります、そのシュールさとセクシーさが合わさった結果、
ギャグアニメ的なテイストもある不思議なアニメになっております。
女性限定の「ウィルス性の不治の病」が流行し、
治療法もないため、感染が確認された少女たちは感染者保護のため、
人口島に送られてしまいます。
その病というのが厄介で「体が武器化してしまう」 というものです。
パートナーと触れ合うことで武器になり戦う、
百合な世界観でシュールな設定でバトルストーリーを展開しており、
ヒロインの苗字も1度聞いたら忘れられない、
強烈なインパクトを残した作品でした。
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

ガンダム史上、ここまで荒れた作品はなかったかもしれません(笑)
個人的にファーストシーズンまでのストーリーはかなり好みで、
当時のレビューでもわりと絶賛気味です。
地味ではあるものの無骨な面白さがあり、
じわりじわりと渋い魅力が伝わるファーストシーズンで
セカンドシーズンへの期待が高かったのですが、
セカンドシーズンではそんなファーストシーズンで培ったものが
崩れ落ちるような感覚になる作品でした。
ただ、良くも悪くも今も話題になる作品であり
「止まるんじゃねぇぞ」というセリフは一生こすられることでしょう。
そういった意味でも忘れられない作品です。
おそ松さん

伝説となった「おそ松さん」の1話、
その衝撃、パロディの数々で素晴らしインパクトを残した作品でした。
赤塚不二夫作品である「おそ松くん」 、そんなおそ松くんたちが
20歳を超えておとなになったらどうなるのか?という
続編を描いている作品でもありました。
そんな続編は危なすぎるパロディの数々、下ネタの数々、
カオス感あふれるストーリー展開は男女問わず人気になり、
1期は爆発的な人気作となりました。
六つ子のキャラクター、それを演じている声優さんたちの人気もあり、
いわゆる「腐女子」な方々への人気も凄まじく、
覇権アニメになったのも納得の作品でした。
ワンパンマン

ただいま3期が放送中のワンパンマン、1期はちょうど10年前でした。
2期以降の制作はJCSTAFFになってしまいましたが、1期は
マッドハウスが手掛けたことも合って超絶作画が話題になった作品でもあります。
どんな敵もワンパンで倒すヒーロー、ワンパンマン。
その強さを表現するためのストーリーの流れ、演出が素晴らしく、
一瞬で敵を倒すからこその一瞬の演出、アニメーションの
迫力がとんでもないことになっています。
魅力あふれるヒーローたち、まっすぐなストーリーが心地よく、
どこか無力感を感じている主人公にふさわしい敵はいつ現れるのかという
ワクワク、そんな終盤の敵との戦いはとんでもない作画で描かれています。
これぞ「俺TUEEEEE!」作品の極みかもしれません。
コメット・ルシファー

当時はまさか10年後もこの作品について語るとは思いもしませんでした(笑)
一言で言えばこの作品は「ジブリがいっぱい」です。
オリジナルのロボットアニメではあるのですが、
1話のジブリがいっぱいな数々は見てられないレベルです。
ラピュタ、エウレカ、グレンラガンetc…
どこかで見たことのある設定、どこかで見たことのあるストーリー、
見れば見るほど既視感の塊が大きくなり、
ゴツゴツとしたロボットデザイン以外の魅力がまるでありません。
異様なまでのストーリー展開の遅さは1クールのアニメとしては致命的であり、
最終話の詰め込み具合はひどいなんてものではありませんでした。
そういった意味でも記憶に残っている作品です。
トラウマな2015年秋アニメ
私のトラウマアニメであるJKめしがちょうど10年前、
未だに心の傷は残り続けていますが、この作品を見たおかげで
ほんとうの意味で「中身がない」アニメというものを知り、
めったにこの言葉をレビューのさいで使わなくなったのは
見て良かった点かもしれません。
紳士アニメの消失、まだ元気だったラノベ原作アニメ、
おそ松さんやオルフェンズなど今もなお語られるアニメと、
10年前のアニメですが記憶に残っている作品も多く、
気になる作品があればぜひ見ていただきたいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

