どうもみなさん、
寒くなってきた10月をいかがお過ごしでしたでしょうか。
毎月恒例の個人的アニメランキングになります。
- 10月
- 15位 メビウスダスト
- 14位 ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。
- 13位 身代わり令嬢を救ったのは冷酷無慈悲な氷の王子の愛でした
- 12位 世界最強の後衛 ~迷宮国の新人探索者~
- 11位 最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い
- 10位 BLACK TORCH
- 9位 夜露死駆★少女『GROTESQQQUE-グロテスク-』
- 8位 二十世紀電氣目録-ユーレカ・エヴリカ-
- 7位 どこよりも遠い場所にいる君へ
- 6位 領民0人スタートの辺境領主様
- 5位 スーパーの裏でヤニ吸うふたり
- 4位 サイバーパンク エッジランナーズ2
- 3位 鉄鍋のジャン!
- 2位 天幕のジャードゥーガル
- 1位 BLEACH 千年血戦篇
- 平成と令和
10月
10月は15作品のレビューを投稿しました。
先月の17作品に比べるとやや少ない本数ですが、
今月もなかなか濃い作品が揃っていました。
今月は細かい仕事が多くバタバタしており、
メールの返信やらにとにかく追われる月だった印象です
そんな中でもアニメのレビューは続けており、
気づけば15作品という数字になっていました。
今月はかなり両極端なランキングになっています。
下位にはとんでもない作品が並ぶ一方で、
上位には令和のアニメとは思えないような作品もあります(笑)
そんなわけで10月に見たアニメランキングを振り返っていきます。
15位 メビウスダスト

今月の最下位です。
Project ANIMAという企画から生まれた作品であり、
一般公募からオリジナルアニメを生み出すという
試み自体は非常に面白いものでした。
ただProjectAnimaの過去2作は厳しい評価をしており、
最後のこの作品はどうなるか…と思い見始めたのですが、
あまりにもひどい。
ストーリーの大部分を占めるのは、
子供たちが謎のゲームで遊んでいるような展開です。
そのゲームにも大した意味がなく、
物語が進めば進むほど何を見せられているのか
わからなくなってしまう作品でした。
オリジナルアニメというのは先の展開がわからないからこそ
面白いものなのですが、
この作品は先がわからないことと、
何も考えられていないように見えることを
履き違えてしまったような印象です。
Project ANIMAの最後を飾る作品として、
あまりにも残念な出来栄えでした。
14位 ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。

長いタイトルの割には内容が薄い作品でした(笑)
主人公が仲間を逃がすために敵を食い止め、
10年後の世界に帰還するという設定は悪くありません。
しかし、面白いのはその設定だけです。
10年という時間が経過していることによる
人間関係の変化や世界の変化をもっと掘り下げれば
面白くなりそうなものなのですが、
実際に描かれるのは主人公が無双するという
いつもの異世界ファンタジーです。
出落ち感が凄まじく、
後半になるにつれて単調な展開が続きます。
吸血鬼退治を繰り返す
水戸黄門のような作品になっていました。
13位 身代わり令嬢を救ったのは冷酷無慈悲な氷の王子の愛でした

いわゆるライトアニメとして制作された作品です。
近年はアニメーションの制作方法も多様化しており、
こういった低予算で短時間の作品も増えてきました。
ただ、問題なのは単純に予算が少ないことではありません。
低予算だからこそ、どこを見せるのかという
工夫が必要になってくるはずです。
ところが、この作品は物語も演出もびっくりするほど薄い。
冷遇されている令嬢が王子に愛されるという
定番のシンデレラストーリーなのですが、
その過程があまりにもあっさりしています。
キャラクターの感情が積み重なる前に
物語がどんどん進んでしまうため、
恋愛作品としての醍醐味も薄れてしまっていました。
早い!安い!薄い!
そんな三拍子が揃った作品でした。
12位 世界最強の後衛 ~迷宮国の新人探索者~

MAHO FILM制作、柳瀬雄之監督の作品です。
個人的にはこの組み合わせを見た時点で、
ある程度どういう作品になるのか想像できてしまいます(笑)
異世界に転生した主人公が、後衛という特殊な職業で活躍する作品なのですが、
戦闘中であってもキャラクターが立ち止まり、
状況や能力を説明するような演出が目立ちます。
アニメーションとしての動きに乏しく、
戦闘シーンでさえ緊張感が生まれません。
棒立ちのキャラと敵では何の盛り上がりも生まれず、
その棒立ちっぷりを楽しむ作品として
唯一無二のものになってはいたのですが…
これぞMAHO FILMアニメ。
ある意味、期待を裏切らない作品でした。
11位 最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い

無能と呼ばれる皇子が、
実はSSランクの冒険者だったという作品です。
タイトルからして内容が想像できるのですが、
実際に見てみると本当にそのままでした(笑)
主人公は実力を隠しながら、
帝位を巡る争いに関わっていくことになります。
こういった作品で重要になるのは、
主人公が正体を隠していることによる緊張感や、
周囲の人物との駆け引きだと思います。
しかし、主人公があまりにも強いため、
何か問題が起こっても解決できてしまう。
政治的な駆け引きを描いているようで、
実際には主人公の能力に頼っている部分が大きく、
帝位争いという設定の面白さを活かしきれていません。
せっかくの宮廷ものなのに、
中身はいつもの俺TUEEE系という印象でした。
10位 BLACK TORCH

ジャンプSQ.で連載されていた漫画作品のアニメ化です。
動物と会話できる主人公が、
不思議な黒猫と出会うことから物語が始まります。
設定だけを見ると面白そうなのですが、
実際に展開されるのは既視感の強いバトルアニメでした。
忍者、妖怪、特殊能力、秘密組織。
少年漫画ではおなじみの要素が次々と登場します。
しかし、それらを組み合わせたことで
新しい面白さが生まれているわけではありません。
どこかで見たような展開がひたすら続き、
独自性を感じにくい作品でした。
原作が短期間で連載終了している作品なのですが、
アニメを見ていても、その理由がなんとなく
わかってしまうような内容でした。
9位 夜露死駆★少女『GROTESQQQUE-グロテスク-』

CloverWorksが手掛けるオムニバス映画企画の1作品です。
劇場公開を前にNetflixで先行配信されるという、
少し変わった宣伝方法が取られました。
本来であれば、この作品を見たことで
残りの作品も映画館で見たくなるはずです。
ところが私は逆でした。
トー横系の少女たちが殺し合いのゲームに参加するという
バトルロワイヤル形式の作品なのですが、
肝心のキャラクターに感情が見えてこない。
衝撃的な展開を描こうとしているのはわかるものの、
そこに至るまでの積み重ねが薄いため、
何が起きても驚きより困惑が先に来てしまいます。
映像的な見どころがあっても、
アニメはそれだけでは成立しない。
先行配信が宣伝どころか、
セルフネガティブキャンペーンになってしまったような作品でした。
8位 二十世紀電氣目録-ユーレカ・エヴリカ-

京都アニメーション制作の作品です。
京アニといえば日本のアニメ制作会社の中でも
非常に高い評価を得ているスタジオであり、
私自身もその作品を数多く見てきました。
今作も映像のクオリティは高く、
背景美術やキャラクターの動きなど、
さすが京アニと感じる部分はあります。
しかし、肝心のストーリーがどうにもおかしい。
明治という時代背景に、
電気技術を巡るスチームパンク的な要素を組み合わせた
世界観は非常に魅力的です。
ところが、物語が進むにつれて
キャラクターたちの行動がどんどん奇妙になっていきます。
現作をだいぶ改変してBL要素を押し出したせいで、
キャラもストーリーもおかしなことになってしまいました。
人間関係や恋愛要素も含め、
何を中心に描きたい作品なのかがぼやけてしまっていました。
制作会社の技術力が高いことと、
作品そのものが面白いことは別問題だと
改めて感じさせられた作品でした。
7位 どこよりも遠い場所にいる君へ

いわゆる青春SF恋愛アニメ映画です。
『君の名は。』の大ヒット以降、
こういった作品が数多く制作されるようになりました。
しかもタイトルに「君」がつく作品まで
増えているというのは面白いところです。
離島を舞台にした少年少女の物語であり、
タイムリープ的な要素が絡んできます。
ただ、序盤から中盤にかけては展開がかなり単調でした。
青春恋愛作品としてもSF作品としても、
どこかで見たような印象が強く、
あまり惹きつけられるものがありません。
ところが、ラスト30分で作品の印象が一変します。
それまでに描かれてきた出来事の意味が変化し、
作品が伝えたかったことが見えてくる。
この終盤の構成は悪くありません。
ただし、最後に泣ける展開が用意されているからといって、
それまでの問題点がすべて解消されるわけではない。
泣ける映画が必ずしも名作とは限らない。
そんなことを改めて感じた作品でした。
6位 領民0人スタートの辺境領主様

今月の異世界ファンタジーの中では、
かなり印象に残った作品でした。
というのも、この作品の主人公は
いわゆるイケメンでも美少年でもありません。
ガチムチのおじさんです(笑)
しかも、ただ筋肉があるだけではなく、
精神的にも非常に男らしい主人公です。
近年の異世界作品では、
若い男性が転生してチート能力で無双するという
パターンが非常に多くなっています。
そんな中で、この作品は主人公の年齢も性格もかなり変化球です。
領民が誰もいない土地から始まり、
少しずつ人々との関係を築いていく。
無双することよりも、人間関係を重視している部分が面白い作品でした。
もちろん粗もありますが、
異世界ファンタジーにはまだまだ
いろいろな可能性があると感じさせられました。
5位 スーパーの裏でヤニ吸うふたり

2026年夏アニメはなぜかタバコに注目した作品が複数ありました。
しかも電子タバコではなく、紙巻きタバコです(笑)
この作品はそんなタバコを題材にしたラブコメです。
冴えないサラリーマンとスーパーの店員。
二人がスーパーの裏にある喫煙所で会話を重ねていきます。
面白いのは、二人の距離感です。
恋人ではないし、友達とも少し違う。
店員と客という関係でもあり、
喫煙所ではまた別の関係になる。
この微妙な距離感が非常に心地よい。
大きな事件が起こるわけでもなく、
派手な恋愛展開があるわけでもありません。
しかし、何気ない会話を重ねることで、
少しずつ関係性が変化していく。
タバコを吸うための場所が、
いつしか誰かと会話するための場所になっていく。
ヤニ臭いのに甘酸っぱい。
そんな不思議な魅力を持ったラブコメでした。
4位 サイバーパンク エッジランナーズ2

前作『サイバーパンク エッジランナーズ』は
私にとって非常に印象深い作品で、
TRIGGERらしいクレイジーなアニメーションと、
サイバーパンクな世界観が融合した傑作でした。
そんな作品の続編ということで、
期待値も当然高くなってしまいます。
ただ、今回の続編は前作とはかなり異なる作品でした。
世界観こそ共通しているものの、登場人物も物語も一新されています。
さらに監督も交代しており、前作で感じられた狂気や勢いは
やや薄れてしまった印象です。
特に序盤は登場人物が多く、誰を中心に物語を見ればいいのか
わかりにくい部分がありました。
もちろんTRIGGERらしい映像表現は健在であり、
サイバーパンクという世界観の魅力もあります。
ただ、前作があまりにも素晴らしかったため、
どうしても比較してしまいます。
続編とは何なのか。同じ世界観で別の物語を描くことに、
どのような意味があるのか。
それを示したかのような作品で、
前作とは違う方向性の魅力を感じる作品でした
3位 鉄鍋のジャン!

まさか令和に『鉄鍋のジャン!』がアニメ化されるとは
思ってもいませんでした(笑)
原作は1990年代に連載されていた料理漫画です。
ただし、一般的な料理漫画とは大きく異なります。
主人公は性格が悪く、料理で人を喜ばせることよりも、
料理で相手を打ち負かすことを優先する男です。
そんな主人公を中心に、
とんでもない料理や過激な展開が描かれていきます。
現代のコンプライアンスを考えると、
アニメ化すること自体が難しい作品だと思っていました。
ところが、実際のアニメは
そんな原作の魅力をきちんと活かしていました。
主人公の強烈なキャラクター性はもちろん、
料理をバトルとして描く面白さも健在です。
どこか昔の夕方アニメのような雰囲気もあり、
見ているだけで懐かしい気持ちになりました。
こういった癖の強い作品が
令和にアニメ化されるのは非常に喜ばしいことです。
主人公が良い人である必要なんてない。
むしろ最悪な主人公だからこそ面白い。
そんなことを再認識させてくれた作品でした。
2位 天幕のジャードゥーガル

サイエンスSARU制作、山田尚子総監督の作品です。
13世紀のイランから物語が始まるという、
アニメとしては非常に珍しい題材を扱っています。
主人公は奴隷の少女であり、
学問や知識と出会うことで人生が変化していきます。
面白いのは、知識というものの描き方です。
知識を得ることは人間を豊かにする一方で、
知らなければよかったことまで知ってしまう。
学ぶことが必ずしも幸福につながるわけではないという、
非常に興味深いテーマが描かれています。
また、歴史という大きな流れの中で、
一人の少女の人生を描いているところも素晴らしい。
サイエンスSARUらしいアニメーションも魅力的であり、
キャラクターの細かな動きや表情によって
感情を丁寧に表現しています。
歴史というマクロな視点と、
一人の人間というミクロな視点。
その両方を組み合わせた復讐劇は、
今月見た作品の中でも特に印象的でした。
1位 BLEACH 千年血戦篇

まさか2026年に見たアニメランキングで、
『BLEACH』が1位になるとは思ってもいませんでした(笑)
私の世代にとって『BLEACH』は
非常に思い入れのあるジャンプ作品です。
当時は毎週ジャンプを買って読んでおり、
アニメも当然のように見ていました。
ただ、昔のジャンプアニメというのは
今とは制作環境が大きく異なっていました。
通年で放送されることが当たり前であり、
原作に追いつかないようにアニメオリジナルのストーリーを挟んだり、
展開を引き伸ばしたりすることが珍しくありませんでした。
そんな時代にアニメ化された『BLEACH』が、
約10年の時を経て復活したわけです。
そして、今回のアニメは本当に素晴らしい。
映像クオリティが大幅に向上しただけではありません。
キャラクターの魅力や久保帯人先生独特の台詞回し、必殺技の見せ方など、
『BLEACH』という作品の魅力を
現代のアニメーション技術で表現しています。
特に印象的なのは、長年愛されてきたキャラクターたちが
再び動き出すという感動です。
かつてジャンプを読んでいた頃の記憶が蘇り、
アニメを見ながら何度も懐かしい気持ちになりました。
近年はジャンプアニメの制作方法も変化し、
1クール単位で高いクオリティを維持しながら
制作される作品が増えています。
そんな現代の制作体制によって、
平成のジャンプ作品が新たな魅力を手に入れた。
これこそ旧作の再アニメ化における
理想的な形の1つだと感じました。
平成と令和
今月は15作品をレビューしましたが、
振り返ってみると非常に興味深い結果になりました。
上位には『BLEACH』や『鉄鍋のジャン!』といった、
平成以前に原作が生まれた作品がランクインしています。
一方で、下位には近年流行している
異世界ファンタジー作品が多く並びました。
もちろん古い作品だから面白い、
新しい作品だからつまらないという話ではありません。
ただ、かつての漫画作品には
今の時代ではなかなか見られないような
強烈な個性を持った作品が数多く存在します。
『鉄鍋のジャン!』のような主人公もそうですし、
『BLEACH』の独特な台詞回しや
キャラクターの魅力もそうです。
現代のアニメーション技術によって、
そんな作品が再び映像化されるというのは
非常に面白い試みだと思います。
逆に、いくら映像が綺麗でも、
いくら人気のあるジャンルでも、
肝心の作品に魅力がなければ面白くならない。
アニメというのは難しいものですね。
寒くなってくる季節ですので、
皆さんも体調にはお気をつけください。
それではまた来月。

