「Extreme Hearts」レビュー

2.0
青春
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評価 ★★☆☆☆(29点) 全12話

あらすじ 新世代のホビースポーツ・「ハイパースポーツ」が幅広い世代から支持されていた。そんなスポーツとは無縁だった女子高校生・葉山 陽和はシンガーソングライターとして、自身のファンである小鷹 咲希に支えられながらも地道に活動を続けていた。引用- Wikipedia

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売れないアイドル展覧会

本作品はTVアニメオリジナル作品。
監督は西村純二、制作はSeven Arcs。
脚本は「魔法少女リリカルなのは」でお馴染みの都築真紀

近未来

この作品の舞台は近未来だ。
機械工学が発展した世界で主人公は
「シンガーソングライター」ではあるものの売れずに
バイトに明け暮れている。
そんなバイトの中で「サポートギア」が描かれる。

人間の身体能力を向上させ、サポートする。
簡単に言えば「パワードスーツ」のようなものだ。
そんなパワードスーツが存在する世界だからこそ、
それを利用した「スポーツ」も存在する。

主人公は事務所に契約を破棄されるものの、
事務所の社長に「ハイパースポーツ」の大会への出演を進められる。
意味不明である(笑)

ハイパースポーツはこの世界で人気のスポーツであり、
出場している選手の中にはアイドルなどの芸能人もいるため、
活躍すれば「売れる」きっかけになるというのはまだわかる。

しかし、それを事務所の社長が
「契約終了」の通知のついでに伝えてくるのは謎でしかない。
契約終了の前にその提案を何故できなかったのかなどと
つっこんではいけない。

主人公もあっさり出場を決めるものの、
彼女のファンは「スポーツを舐めるな」とブチ切れて号泣する。
キャラクターの感情が過剰すぎてまるでついていけず、
キャラクターデザインもなんの特徴もなく、
どこかで見たことのあるようなキャラクターでしかない。

作画のクォリティも日常パートはかなり怪しく、
色々と不安がつきまとう序盤だ。

エクストリームスポーツ

このスポーツ、かなり謎な部分がある。
それが「サポートロボット」の存在だ。
チームのメンバーが足りない場合は「ロボット」を参加させることができる。

これのレンタル費用はどうなってるのか?などと考えたくなるが、
超高性能で人間にしか見えない「ロボット」の存在、
別にたった一人で参加して残りがロボットでも問題がないという
謎のルールのスポーツはツッコミどころ満載だ。
それだけならまだ納得できる。

しかし、ココからが問題だ。途中参加OKである(笑)
主人公は当初たった一人で試合に出るものの、
ロボットが4人もいるため不利な状況だ。
そんな中で主人公のファンとその友人が試合の途中で
いきなり参加してくる。

これで1度タイムを入れてロボットと二人の人間を入れ替えるならわかるが、
ほぼ「乱入」みたいな形で二人が参加する。
細かいルールがガバガバすぎてつっこみどころしかなく、
ルールがエクストリームすぎるスポーツだ。

売れるため

主人公も、敵チームも基本的に「アイドル」や「歌手」などの
芸能人であり、彼女たちは「売れる」ために
このエクストリームスポーツに参加している。
つまりは別に「スポーツ」に関してはどうでもいい。
あくまでもスポーツは「売れる」ためのものでしかない。

基本的に試合模様はサクサクと進み、
サッカー、バスケ、バレーなどなど
色々なスポーツに挑戦しながら勝ちを勧めていく。

この試合描写は「止め絵」やアップの動きが多く、
うまく演出で試合を盛り上げているのは好感触ではある。
最低限、試合を見せようとしている努力を感じる部分であり、
あまり駆け引きなどはなく、サクサクと試合を進めている。

ただ、敵チームの掘り下げが甘く、
キャラクターはかなり多いもののぽっと出で終わるキャラも多い。
このあたりは1クールのスポーツアニメの欠点をそのまま
盛り込んでしまっている印象だ。

彼女たちがなぜ売れないのか、なぜこのハイパースポーツに出たいのか、
ライバルたちの事情がわからない部分も多い。
勝てば「ライブステージ」でライブをできる権利を得られるという
仕組み自体はわかるものの、彼女たちは
エクストリームスポーツに出なければ「売れない」アイドルだ。

売れるためにエクストリームスポーツに出場する。
それ自体はわかるのだが、その「売れたい」という
気持ちを感じないキャラクターが多い。

そもそも主人公はアイドルではなくシンガーソングライターだ。
ギター片手に歌っていたはずなのに、
エクストリームスポーツに参戦すればノリノリで踊り、
アイドル曲を歌っている。それでいいのだろうか(苦笑)

いうなれば、「あいみょん」が「AKB48」になるようなものだ。
色々と謎でしかない。曲自体は決して悪くないのだが、
歌えれば「シンガーソングライター」にこだわらずに
「アイドル」でもいいという流れがあるわけでもなく、
いまいちキャラクターたちの感情に乗り切れない。

主人公以外のメンバーも別に「アイドル」になりたいわけでもなく、
いまいち彼女たちが主人公とともに試合に出る流れに納得できない。

敵チームがバンドやアイドルの集まりにも関わらず、
敵チームのバックボーンはほとんど描かれないため、
もしかしたらスポーツ経験者も多いのかもしれないが、
主人公チームは主人公以外は「スポーツ経験者」という
ガチ感のせいもあり、いまいち試合も乗り切れない。

最初から主人公たちが「売れないアイドル」で、
契約解除の危機だからこそエクストリームスポーツという
キワモノに出るみたいな流れならまだわかるが、
「シンガーソングライター」だった主人公が
「アイドル」になるという展開にちぐはぐさが生まれてしまっている。

超高性能ロボ

主人公たちのチームは序盤の段階で3人しかメインキャラがおらず、
足りないメンバーは「ロボット」で補っている。
そんなロボットの性能が具体的にどの程度のものなのかはわからないが、
おそらくは平均的な人類くらいの身体能力の抑えられているのだろう。

レンタルするのも費用がかかるようで、
4話で主人公は「マネージャー」ロボットをレンタルしたりする。
もはやロボットなのかどうかも見た目ではよくわからないような
超高性能ロボットの存在も謎だ。

終盤で戦う敵チームの掘り下げが行われるのだが、
一人はロボット技師の資格をとるために日本に来ており、
一人はロボット工学の勉強のためにきており、
苦学生でバイト生活に明け暮れながらも音楽にも打ち込んでいる。

それならスポーツをやってる場合ではないと思うのだが、
なぜか彼女たちはエクストリームスポーツに参加している。
突っ込んだら負けだ。

そんな彼女たちの技術が問題だ。
このエクストリームスポーツは人数が足りなければ
モブのロボットを参加させることができるものの、
このロボットの性能差は序盤から中盤まで
「人間よりは若干低い」くらいの設定になっている。

しかし、彼女たちはロボットをカスタムしている(笑)
それはルール上ありなのか?など色々と疑問に感じるが
突っ込んだら負けである。

王道

ストーリーやキャラ描写自体は王道のスポーツモノを
突き進んでいるのだが、この作品の世界観や、
「エクストリームスポーツ」の設定が色々と突っ込みどころが多く、
それを「ギャグ」としても描ききれていない中途半端さがある。

序盤こそ、例えばサッカーでボールを相手に当てて
その威力のままゴールに打ち込んでもOKみたいな
荒唐無稽さがサポートギアをつかったエクストリームスポーツの
面白さでもあったが、序盤以降、そういった
「とんでもスポーツ」要素がなく、ただただ色々なスポーツをやっている

ストーリー的には王道であり、ライブシーンの演出や
アニメーションのクォリティは高いものの、
最後までいまいち乗り切れないまま終わってしまう作品だった。

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総評:あいみょんがスポーツで優勝してAKB48になる話

全体的にみていろいろな要素の歯車がうまく噛み合ってない印象だ。
売れないアイドル、アーティスト、芸能人が
人気を得るためにエクストリームスポーツという大会に参加する。
これ自体は悪くないものの、主人公以外のチームメイトは
スポーツ経験者ばかりで、別にアイドルになりたいという感じでやっているわけではない。

主人公自体ももともとはギター片手に弾き語りをするような
「あいみょん」のようなアーティストだったはずなのに、
最終的にはみんなで歌って踊るAKB48みたいになっている。
それでいいのだろうか?(苦笑)
曲自体はいいもののそのあたりがイマイチの飲み込めない。

エクストリームスポーツ自体も序盤こそサポートギアを
使ったとんでもさがあったが、序盤以降は
真面目に色々なスポーツをやっているだけでしかない。

サクサクとした試合運びは悪くないものの、
結局、アイドルアニメとしてもスポーツアニメとしても
中途半端になっているような作品だった。

個人的な感想:アイドルモノ

最近はシンプルなアイドル物ではなく、
スポーツなどと絡めてやることが多いが、
ウマ娘以外はどれもぱっとしない印象だ。

新人声優酸も多く「売り出したい」という気持ちはわかるものの、
キワモノさのほうが際立ってしまい、アイドル要素が
どうにも中途半端な作品になってしまっているのが残念でならない。

この手の作品としては珍しくソシャゲ展開はしないようだが、
果たして今後、この作品はどのように展開していくのか。
色々と気になるところだ。

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