ラブコメ

「女神のカフェテラス」レビュー

2.0
ラブコメ
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評価 ★★☆☆☆(23点) 全12話

TVアニメ『女神のカフェテラス』本PV|2023年4月7日(金)放送開始

あらすじ 東京大学に合格した男子学生・粕壁隼は、喧嘩別れした祖母の訃報を聞き、3年ぶりに帰郷する。引用- Wikipedia

五等分の不快感

原作は週刊少年マガジンで連載中の漫画作品。
監督は桑原智、制作は手塚プロダクション

お、おう…

1話冒頭、主人公が肩にカバンを提げて登場する。
もうこの時点で「作画の悪さ」を如実に感じさせる。
どこかパステル調な色合いとやたらと明るいライティングで
作画の悪さをごまかそうとしているものの、
キャラクターデザインの時点でどこか不安に感じる作画だ。

アップと引きもやたら多く、場面が変わるとキャラクターの顔も変わってしまう。
制作の手塚プロダクションは最近は作画が悪いことで
有名になってしまっているが、そんな手塚プロダクションらしい
作画とも言える。

そんな主人公が久しぶりに祖母の家に尋ねると、
なぜかそこには5人の女性が住んでいて、
次々と主人公の前に現れては衣服を脱ぎだす。
主人公の作画に比べて、女性キャラクターの作画はしっかりしているものの、
この色々と突っ込みどこのある状況を楽しむというよりは呆れる感じが強い。

五等分のヒロイン

一気に出た5人のヒロインのキャラクターデザインも洗練されていない。
どこかでみたことの有るようなデザインであり、特徴は一切ない。
同人大人向けゲームに出ているような
ペラッペラッのデザインは1週間後にはキャラクターの見た目も
名前も一切合切忘れてしまいそうだ。

そんな5人のヒロインは主人公の祖母の家に住んでいる。
彼は高校生になるまえに祖母と喧嘩をして家を出ており、
大学生になったものの、祖母が死んだと連絡を受け
祖母の家に変えると、なぜかそこには5人の女性が住んでいる。

主人公は祖母の家に愛着もなく、解体して駐車場にしようとしているものの、
彼女たちは住む家がなくなってしまう。
彼女たちがなぜ祖母の家に住んでいるのか、
そういった導入もなく5人ドバドバだされても印象がつくわけがない。

そんな彼女たちは主人公の意向を変えさせるために
色仕掛けをしてくるものの、別にセクシーでもなんでも無い。
もう少し作画が良ければ見れる部分もあるかもしれないが、
作画の悪さが作品のつまらなさにも繋がっている。

彼女たちの行動も酷く、既成事実を作って
自分たちを追い出させないようにするなど、
犯罪スレスレの行為を平然と行っている。

雑に繰り広げられるセクシーシーンの数々に
1話の段階で胸焼けしてくるほど、
キャラクターの行動やセリフのバカっぽさが凄まじい。

主人公

祖母は借金を抱えてまで喫茶店を経営していたようで、
そんな祖母が銀行などに頭を下げている姿を見て、
彼は「見返してやる」つもりで東大に行ったことが1話でわかる。

この時点で意味不明だ。どう見返すのだろうか。
半沢直樹のごとく銀行員にでもなるつもりだったのだろうか?
とってつけたような東大生という設定が出てくるものの、
そんな設定は1話の時点で意味がなくなる。

祖母の喫茶店の経営を改善するために1年間、彼は東大を休学する。
5人のヒロインとともに主人公は果たして
経営を改善することはできるのか。

まずやることは廃れた喫茶店なのだから
5人のバイトをせめて半分くらいにすることだと思うのだが、
そんなことはしないのがこの作品の主人公だ。

彼女たちも彼女たちでろくに家事もできない子が多い。
喫茶店のバイトなのに掃除も、料理もできない。
本来なら家賃を払うべき立場だが、家賃をはらうどころか
バイト代をよこせと言ってくる始末だ。

そういった細かいところが常に気になってしまうが、
そんなこちらの邪推を馬鹿げた行動で超えていくのがこの作品だ。

仲良く

2話以降は5人のヒロインたちとそれぞれ仲良くなっていく感じだ。
いわゆるラッキースケベのようなものを雑に入れつつ、
ヒロインを褒めたりなんだりすれば彼女たちはあっさりと顔を赤らめていく。
序盤を過ぎてもヒロインの印象が上辺だけのもので
それ以上の魅力を一切感じない。

倫理観というものがぶっ飛んでるヒロインばかりだ。
一人は酒に酔えば男であれば誰でもおそい、
一人はご褒美にとパンツを見せてくる。
本当にこれが少年誌の漫画原作のアニメだろうか(苦笑)
アダルトゲーム原作といわれたほうがまだ理解できる。

そんな痴女的な行動を取るヒロインに何の魅力も感じず、
ちょろいだけの魅力のないヒロインの好感度を
ひたすら、ギャルゲーのごとくあげていく。
とあるヒロインなど喫茶店の制服姿を褒められただけで照れまくる。
ちょろいを超えたチープなヒロインに何の感情もわかない。

不快感

魅力がない、面白くないだけなら良いのだが、
不快感を感じるような展開も多い。
青髪のばかっぽいヒロインもパソコンを壊すわスマホも壊すわだ。

喫茶店の経営を立て直すという目的はあるものの、
「資金」自体には主人公が株式運用をしていたため余裕がある。
だが、そんな投資していた会社が不祥事でストップ安になってしまう。

資金に余裕があったはずなのに余裕がなくなるという展開にしたいのはわかるが、
ストップ安でパソコンがすぐに使えない状態でも
翌日に売ればまだそこまでの損失にはならないはずだ。
それなのに資金難に陥ってしまう。

そもそもこの株式運用してました、
だけど投資してた会社が不祥事で株が安くなりました、
資金難ですという展開の必要性を感じない。
最初から資金難でよかったはずだ。

そういった無意味な展開もそうだが、不快感のある展開も有る。
3話で喫茶店の営業を再開したはいいものの、
祖母に金を貸しながらも嫌味ばかりいってた客が訪れる。
相変わらず嫌味ばかりを吐き散らかす。
そんな彼の不快感は凄まじく、みていてイライラするほどだ。

それだけならまだしもヒロインのスカートを捲る。
描き込まれた下着が一瞬うつるものの、
うつったところで不快感を感じてる最中に
セクシーシーンを挟まれても、より不快なだけだ。

4話ではそんな厄介な客の孫がこれまた因縁をつけてくる。
似たような展開を3話と4話で繰り返している。
話の引き出しがあまりにもなさすぎる。

酒によったら場所を選ばずどこでもおそい出すヒロインのネタも、
1話からずーっと繰り返している。
それ以外無いのか?とおもうほど、酒乱痴女ネタと
お風呂でばったりと、パンチラを繰り返す。

家賃を払え

喫茶店を再開しても大繁盛というわけでもない。
株もストップ安で資金難な状況で、喫茶店も流行らない。
そんなピンチな状況で金髪なヒロインはこんな事を言う

「とりあえず給料は払ってね」

その前に家賃を払えといいたくなる。
彼女たちは喫茶店以外に行く場所がない、
その理由は序盤で描かれはしないものの、
そういう状況なのに喫茶店が潰れても良いのか?とおもうような
行動やセリフばかりだ。

各ヒロインにいつまでたっても愛着もおもいれもわかない。
存在感の薄い赤、酒乱な緑、ヒステリックな金髪、
バカ筋肉な青という感じでそれが極端に描かれている。
唯一金髪ショートのヒロインはマシではあるものの、
そんな彼女ですら「給料」を要求してくる。

中盤では彼女が出ていくという話になるが、
そんな時に彼女はこんな事を言う

「最後だしおっぱいもんどく?」

シリアスな雰囲気なのに唐突にそんなシーンを挟まれても
不快なだけだ。
そんな彼女の事情も中盤描かれるものの、特に面白みはない。
そんな事情なんだろうな的な事情が描かれるだけだ。

告白

もう中盤には一部のヒロインをのぞいて主人公に夢中だ。
そんな感情の変化についていけない。
ヒロインたちの事情や過去も描かれたりするものの、
「実は元天才子役でした」や「家が厳しい」など
あまり予想外のものものなく、どこかでみたような設定だ。

終盤には赤髪ヒロインの双子の妹が唐突に現れて、
あっさり帰っていく。
1話1話の話が薄い。

そんなヒロインたちの多くが彼に夢中だ。
そんな好意をストレートに引き伸ばさずに
伝えるのはこの作品の魅力でも有る。
それぞれのヒロインが彼にアピールしつつも、
主人公は祖母の喫茶店を立て直すことが今は重要だ。

各ヒロインが主人公を好きになる理由やきっかけはきちんとあり、
これで雑なセクシーシーンがもう少しなんとか
なっていればもう少し印象は違ったかもしれない。

最終話には「未来」の主人公の様子が描かれる。
彼が5人のヒロインの誰かと結婚をし、娘が生まれたことを示唆しているものの、
誰と結ばれたかはわからない。

最後の最後で「五等分の花嫁」を意識したことを
露骨に匂わせている部分は苦笑い然浮かべることが出来なかった。

総評:これは五等分の花嫁ですか?

全体的にみて色々と雑な作品だ。
あまり洗練されていないキャラクターデザインの主人公や
メインヒロインはどこかでみたことの有る感じのキャラでしかなく、
そんなキャラクターたちも極端な味付けをすることで
ギャグにしているはわかるのだが、それが不快感に繋がっている。

筋肉バカキャラのバカっぷりはありえないほどのバカさ加減で、
酒乱なキャラの痴女っぷりは度が過ぎており、
ヒステリックなヒロインもヒステリックに主人公にあたってくる。

一部のヒロインは幾分マシでは有るものの、
彼女たちは祖母の喫茶店以外にいくところがなく、
そんな喫茶店の経営状況がやばいのにも関わらず、
家賃もおそらく払っていないのに、給料を要求してくる始末だ。

ちょこちょこと現れるトラブルを生む男性キャラも含めて
序盤から中盤は不快感を感じるポイントが非常に多く、
中盤からは主人公にメインヒロインが惚れていくため
ハーレムラブコメらしい面白さが出てきて
楽しめそうな感じが出てくる部分はある。

しかし、最終話でそれまで心のなかで思いつつも
口には出さなかった「五等分の花嫁」要素を
露骨に出してくることでまたもや不快感が出てしまう作品だった。

個人的な感想:雑

セクシーシーンの雑さがとにかく気になってしまう作品だった。
いわゆる紳士アニメ的なラブコメでは有るものの、
キャラクター設定からシチュエーションまで
雑な展開が非常に多く、胸焼けするほどのラッキースケベの数々に
ただただ疲れてしまう感じだ。

すでに2期の放送は決定しているものの、
放送前から決まっていたのだろう。
原作はまだ続いているため2期で完結ということには
ならないとおもうが、少しWikipediaをみたところ
この状況で更にライバル店としてキャラクターが増えるようだ。

ただでさえ一人ひとりの印象も名前すら覚えていないのに、
更にキャラが増えたら、余計に一人ひとりの印象が
薄まりそうな2期になりそうな予感しかしない作品だった。

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