「ニンジャバットマン」レビュー

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映画
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評価 ★★★☆☆(50点) 全85分

あらすじ ブルース・ウェイン / バットマンは、アーカム・アサイラムにてゴリラ・グロッドが行なおうとする謎の実験を食い止めようとす引用- Wikipedia

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和洋折衷、これぞ日本風バットマン

本作品は劇場オリジナルアニメ作品。
監督は水崎淳平、制作は神風動画、YAMATOWORKS
タイトルから分かる通り「バッドマンシリーズ」として作られた作品だ。

圧巻の映像美


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

制作の神風動画はCGアニメでおなじみの会社であり、
最近ではジョジョの奇妙な冒険のOPなどでも有名なところだ。
そんな神風動画がCGでバッドマンを作る、
もはや本編を見る前から期待感はバリバリだ。

そんな期待感を一切裏切らない。
冒頭はゴリラ・グロッドとバットマンの戦いが始まり、
ゴリラ・グロッドの実験に巻き込まれ「戦国時代」のバットマンが飛ばされる(笑)
何ともシュールな光景だ、あのバットスーツ姿で
戦国時代の町に佇む姿はかっこいいのにかっこ悪い、変な笑いが巻き起こる。

いわゆる「セルルックCG」、アニメ調CGともいわれるCG技術は
CGと言われなければCGと気づかないほどに「アニメ調」になっており、
バットマンたちのガタイの良さやゴツゴツした感じが
逆にこのセルルックでの表現に見事にマッチしている。

城にまるで「忍者」のごとく忍び込むバットマンと日本の城の
本来はミスマッチなはずの組み合わせまでセルルックCGで
描かれた世界観ならば何の違和感もない、むしろかっこいい。
ただ、バットマンが城に侵入してるというだけのシーンで妙に盛り上がってしまう

第六天魔王ジョーカー


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

バットマンと同じく戦国時代に飛ばされたジョーカー。
ジョーカーはバットマンよりも先に江戸時代に来ており、
江戸時代では「第六天魔王ジョーカー」と名乗り統治している(笑)
信長である、信長の立ち位置にジョーカーがすり替わっているという
何ともユニークな設定はジョーカーだからこそ許されるウィットさすら感じる

ちょんまげ姿のジョーカーは戦国時代でもいつもどおりの彼であり、
バットマンに襲いかかってくる。
扇子や仕込み武器を駆使する姿は戦国時代という設定だからこその武装であり、
キビキビと動き回るバットマンと重みを感じるアクションの数々は
画面から目が離せないほど夢中になれるアクションだ。

余裕ぶって大盃で酒を飲み干す順応っぷりも含めて、
悪役なのに憎めない彼らしい行動だ。
他のヴィラン達も同様に戦国大名に成り代わって好き放題している始末だ。
ペンギン、トゥーフェイス、デスストロークなど
バットマンではおなじみのヴィラン達も勢揃いだ。

カラクリ城


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

ジョーカーは城を改造し「からくり城」にしている。
城から巨大な手が生えて動くさまはもうめちゃくちゃだ(笑)
それに対抗するバッドモービルもメチャクチャである。

バッドモービルといえばバッドマンが乗る車だ。
多くの方が御存知の通り、色々な機能があり、色々な兵器も積まれていた。
ただ私の記憶が正しければ「アーマー」としてバットマンが
バッドモービルを着込むという機能はなかったはずである(笑)

日本版バットマンとして独自の設定や独自の装備が非常に多く、
それが自然とこの「ニンジャバットマン」の世界に馴染んでいる。
なぜかバットマンも忍者たちにお頭と崇められる存在だったりと
色々とメチャクチャだが、そのメチャクチャさが面白い。

ストーリー


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

ただ、ストーリーは良くも悪くも普通だ。
戦国時代に飛ばされたバットマン達とヴィラン達、
元の世界に戻るためヴィラン達を成敗し、タイムリープするための
機械を取り戻すという展開だ。

展開も非常に早くトントン拍子に目まぐるしく状況が変わり、
ストーリーが進むのは悪くなく、
非常にわかりやすいストーリー展開ではあるものの、
それと同時に盛り上がりに欠ける部分がある。

特に中盤でいきなり「絵巻風」の絵柄に切り替わり、
まるで日本昔話風のような感じでストーリーが描かれる部分がある。
フルCG作品として序盤から中盤までやってきたのに急に
日本昔話風の話になる展開はかなり唐突で、ああいう絵柄で
制作陣がやりたかっただけでという感じが強い。

記憶喪失になったジョーカーをめぐるストーリーも特に面白いわけではない。
キャラ数も非常に多いのだが、多いだけで使いこなせていない感じが非常に強く、
出したはいいものの使い余してしまっている感じだ。
せっかく戦国武将に置き換えたのに、あまり意味がない感じになってしまっている

映画オリジナルキャラであるバットマンを「お頭」と慕う忍者衆も
掘り下げが甘く、出てきただけ、バットマンを忍者にするためだけの存在だ。

ロボットバトル


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

終盤はもうずっとロボットバトルだ。
ヴィラン達もみんな城をロボットに改造しており、ロボットバトルを繰り広げる。
流石に作り過ぎであり、悪ふざけ感が物凄く強い。
最初に出てきた城はまだ「城に手が生えてる」くらいなので納得できるのだが、
スーパーロボットみたいな城ロボットだったり、大仏型だったり、
ミサイルを撃ちまくってたりと、ちょっとやりすぎな感じだ。

ある意味で日本らしいノリとも言える。
かつてスパイダーマンを日本で特撮化した際にはオリジナルの設定で、
巨大ロボットも当然のように登場していた。
あのノリをあえて今、フルCGでアニメとして制作したような感覚なのかもしれない。

ヴィランロボットたちは最終的には「合体」する展開もまさに
日本のロボットアニメのノリだ。

忍者


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

中盤は悪ノリは制作側の自己満足的シーンは多いものの、
終盤でもう1度しっかりと盛り上がる。バットマンの仲間たちと各ヴィランの対決、
戦国時代だからこその武装を然したアクションシーンは
一人ひとりの尺はやや短いもののしっかりと魅せてくれる。

締めはバットマンとジョーカーの戦いだ。
天守閣で日本刀片手に切り合うさまはフルCGだからこその滑らかさはありつつも、
「重み」を感じさせる剣戟と演出、練り込まれた殺陣と動き、
ジョーカーらしいセリフと動きは思わずにやにやしてしまうほどの盛り上がりだ。

ヒーローだからこそジョーカーを殺せないバットマンだからこその
「忍術」を駆使した動きや技はこの作品だからこそのものであり、
ニンジャバットマンという作品にふさわしい忍者なバットマンは
もはやちょっと意味がわからないレベルの技ばかりだ。
バットマンが「印」を結ぶ姿など、この作品くらいかもしれない。

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総評:悪ノリはひどいものの…


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

全体的に見てわかりやすく日本的なアレンジのされたバットマンだった。
唐突にタイムスリップから始まり、戦国時代という舞台で繰り広げられる活劇と、
日本の悪ノリともいうべきロボットバトルなシーンの数々、
最終的には忍術を駆使しだすバットマンの姿も含めて、
良い意味でも悪い意味でも「日本らしい」バットマンに仕上がっている。

ただバットマンファンに向けてるためか、ややキャラ数が多すぎる。
特にロビンに至っては何人居るんだといいたくなるほどであり、
ヴィランも出てきたはいいものの使い切れていない感じが出てしまっている。

しかし、フルCGで敢えてバットマンで日本風の作品を描くという試みは面白く、
やや悪ノリはあるものの海外受けもしそうな作品であり、
この悪ノリ感を笑い飛ばしながらスッキリと見終われる作品だ。

色々と気になるところもあるが、バットマンが好きな人も、
そうでない人もこの「映像美」に酔いしれていただきたい。

個人的な感想:4クールくらいで…


引用元:Batman and all related characters and elements are
trademarks of and (C)DC Comics. (C)Warner Bros. Japan LLC

この作品は90分ほどの作品だが、いっそ4クールくらいでみてみたい作品だ。
戦国武将に成り代わったヴィランたちを倒しつつ、
未来に変えるためのパーツを集め、いつもの武装が使えないため
忍者として強くなるバットマンを描きつつ、4クールくらい描けそうだ。

90分だからこそ多すぎるキャラを使いこなせていない感じもあり、
作品自体は面白く、このテイストは悪くないだけに
がっつりとした尺で見てみたいと感じる作品だ。

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