評価 ☆☆☆☆☆(7点) 全12話
あらすじ 現代から異世界に転生した後、人生のすべてを魔導の研究に費やした大賢者エフタル。しかし目指していた魔導の頂には届かず、己の才能の限界を知った彼は、失意のうちにその生涯を閉じた。
引用- Wikipedia
いいから!学園生活しろよ!
原作は小説家になろう発の本作品。
監督は石井久志、制作はEMTスクエアード
100万回
1話から100万回くらい見たような内容だ。
主人公は4人いる賢者のうちの一人だ。
勇者とともに魔王を倒し、誰もが認める英雄となる。
他の3賢者よりは劣るものの、努力を積み重ね賢者になった主人公。
彼を慕う者も多く、弟子も多く存在する。
しかし、彼は病気にかかっており、寿命は近い。
唯一心残りなのは「魔導の頂き」に至れなかったことだ。
己の才能の限界を感じ、絶望していたところ、死んでしまう。
しかし、実は主人公は転生者であり、
転生する際に女神から再転生のスキルをもらっていたおかげで
三度目の人生を味わう。
今度こそ魔導の頂きを目指そうとするのだが、転生しても才能は変わらない。
しかし、魔法の力はそのままであり、4歳から大賢者の力を手に入れている。
しかも400年も経ったせいで魔法の技術が退化しているおかげで、
主人公が無詠唱でレベル4の下位の魔法を使っただけで大騒ぎだ。
いわゆるチートだ。もうこの段階で何万回も見た設定でしかなく、
失格紋の最強賢者も鼻で笑うほどの展開になっている。
2話の段階で魔法だけでなく、剣術などの近接戦闘も
かなりのレベルになっている。
かったるい
魔法の才能を隠しつつも、剣術の実力故に
士官学校入りが認められるものの、
主人公の父親は、魔法の才能がないと思われている主人公を
認知しておらず、邪魔してきたりする。
そんな父親との権力争いが描かれたりするが、非常にどうでもいい。
嫌味な父親に対し主人公が本領発揮し、
いわゆる「ざまぁ」的な展開もあるのだが、
こんなどうでもいいストーリーを3話もかけて描いている。
失格紋の最強賢者は序盤をかなり飛ばして描いていたが、
この作品もほぼ同じ作品なのだからそうしてほしいと思うほど、
かったるい展開が続く。
落第賢者の学院無双なはずなのに、
3話になっても学園に入ってくれない。
早く入れよ…
4話になって魔法学園に入ってくれると思いきや、入ってくれない。
おそらく「あ、そういえば奴隷ヒロイン忘れてた」という感じで
思い出したのか、なろう系といえばの奴隷ヒロインを手に入れるための
本当にどうでもいいストーリーが描かれる。
常に主人公を称賛し、驚かれる展開ばかりだ。
無詠唱魔法を使って驚かれ、剣術と体術で圧倒して驚かれ、
失われた魔法を使って大群をぶちのめして驚かれ、
旅の途中でAランクの魔法使いの前ですごい魔法を使って驚かれる。
サプライズは1年に1回だからいいものだ。
毎日毎日やられたら面倒くさくて仕方ない。
奴隷ヒロインをゲットして高級レストランに連れていくのだが、
奴隷が「半裸」なため周囲から蔑まられる。
前世ではおじいさんになるほど歳を重ね、
更に前々世もある主人公なのに、半裸の女を高級レストランに
連れていくということがマナー違反であることすら分かっていない。
そんなマナー違反な主人公に店主も黙っておらず、
いちゃもんをつけてくるのだが、金持ちアピールでざまぁ展開をする。
もう飽き飽きするほどつまらない。
入学前
5話になると試験が開始される。いつものだ。
無詠唱ですごい魔法を使う主人公に周囲が驚く。
1話から5話までやってることは同じなのだから、
失格紋の最強賢者のように幼少期をぶっ飛ばすくらいしてくれなければ、
見飽きたストーリーを見飽きたキャラで見せられているに過ぎない。
5話では前世の知り合いの魔族と再会したりするが、
6話でもまだ学園生活は始まらず、
かつての弟子と模擬戦をしたりする。
1クールのアニメで半分、タイトルにもなっている学園に入らない。
あまりにも話が回りくどい。
主人公は目立たずに魔術の研究をしたいという思いがある。
そのはずなのに、わざと目立つようなことばかりしている。
学園生活
ようやく学園に入ることになるのだが、
主人公は過去に自分が使っていた剣を取りに行ったり、
街を散策したりする。
なかなか学園生活が始まらない(苦笑)
ようやく6話の後半で学園生活が始まるのだが、
主人公の過去の弟子が校長を務める学園は、基本的に魔族が通う学園であり、
治安が悪く、登校初日から因縁をつけてくる。
この展開もどこかで見たことのある展開だ。
ここまで既視感のある展開しかないと、一周回って
ギャグアニメにすら思えてきて面白くなる部分もある。
特に学園編で主人公に因縁をつけてくるクラス1の秀才は、
そのやられっぷりの顔芸も相まって愛着すら湧いてくる。
学園生活をろくに描かず、奴隷ヒロインの問題を描いたりしているものの、
この因縁野郎のおかげで中盤以降はなんとか見られる部分があるが、
学園生活が本当に描かれない。
神龍
終盤は奴隷の紋章を解除するために、神のような存在と対峙することになる。
学園生活はどこへやらで、神龍の偽物みたいなものと戦う。
そんな神龍の偽物と戦い、奴隷を解放して終わりだ。
この世界の魔法技術が衰退した原因も明らかになっているが、
その原因を作り上げたのはかつての仲間であり、
天才と呼ばれた賢者が関わっている。
だからどうしたという話だが。
そういう世界の秘密や根幹に関わる話なら、
ちんたらオレツエー自慢を繰り返すのではなく、
もっと早めにやらなければ作品自体に興味を失ってしまう。
結果、かつての賢者の一人が生きていることを知り、
「学園でちんたら」研究している時間がなくなってしまう(苦笑)
そもそも学園に来てからまともに学園に通っている姿が
描かれていないのに、学園に行く理由すらなくなるのは本末転倒だ。
1クールかけて、とんだタイトル詐欺を味わった気分になる作品だった。
総評:失格紋の最強賢者が鼻で笑う
全体的に見て、色々と厳しい作品だ。
作品の設定自体が様々な過去作を思い出させ、
「失格紋の最強賢者」がまさにそれだ。
そんな失格紋の最強賢者が色々な意味で面白く楽しめる作品だったが、
この作品は違う。
「落第賢者の学院無双」
というタイトルのはずなのに、学園に通うのは6話から。
その6話までは主人公の幼少期を描き、そんな幼少期から
「オレツエー」自慢を繰り返すのを見せられる。
全くもって話が進まず、ようやく学園に入っても、
学園にいるシーンが少なく、終盤にはそんな学園にいられる
状況ではなくなってしまう。
どこが「落第賢者の学院無双」なのだろうか。
作画は非常によく、ヒロインたちはかなりセクシーで、ほぼ半裸のシーンも多い。
そういった作画という1枚の絵で見たときのクオリティが高いからこそ
ギリギリ見ていられるレベルではあるが、かといって、
アニメーション、戦闘シーンでの面白さがあるわけでもない。
失格紋の最強賢者も決して高い評価をした作品ではなかった。
そんな失格紋の最強賢者が鼻で笑うような作品が
出てくるとは想像できなかった。
個人的な感想:まさか…
なろう系も煮詰まってきたな…と感じてしまう作品だった。
一周回って評価されるという作品は稀にあるものの、
これだけなろう系が乱造されているからこそ、
初期のなろう系作品も逆に評価される作品が出てくるかもしれない。
もっとも、だからといって失格紋の最強賢者が
名作だったとは言わないが(笑)



