ファンタジーアニメ一覧

最悪な中途半端胸糞アニメ「ブチ切れ令嬢は報復を誓いました。 ~魔導書の力で祖国を叩き潰します~」レビュー

ブチ切れ令嬢は報復を誓いました。 ~魔導書の力で祖国を叩き潰します~ ファンタジーアニメ一覧
画像引用元:©はぐれメタボ・ホビージャパン/ 『ブチ切れ令嬢は報復を誓いました』製作委員会
スポンサーリンク
笠希々のプロフィール画像
この記事を書いた人

オタク歴25年、アニメレビュー歴13年、YouTube登録者11万人。 個人的な視点で語るアニメ批評です。

評価 ★☆☆☆☆(19点) 全12話

TVアニメ『ブチ切れ令嬢は報復を誓いました。』メインPV |2026年7月6日放送開始

あらすじ建国記念パーティーの夜、公爵令嬢エリザベートは、ほかの令嬢に心を移した王太子から突然の婚約破棄を突きつけられ、そのまま牢へ幽閉されてしまう。 引用- Wikipedia

最悪な中途半端胸糞アニメ

家族まで惨殺させる最低主人公「」アニメレビュー
最悪な中途半端胸糞アニメ「」レビュー

原作は小説家になろうで連載していた作品。
監督は葛谷直行、制作はスタジオコメット。

婚約破棄

1話冒頭から分かりやすい。
主人公は皇太子と婚約していたのだが、
ぽっと出の令嬢の画策により無実の罪を着せられ、婚約破棄されてしまう。

皇太子の仕事も手伝い、国民からの人気も高かったが、
彼女は国を、王室を守ることに夢中であり、
主人公のことを普段からよく思っていない。
王太子に別の女ができようが気にせず、
あくまで国のために尽くしているのが主人公だ。

しかし、婚約破棄され投獄され、
親族や国王も彼女の優秀さゆえに放置してしまう。
王太子が流した噂のせいで、国民からの彼女への評判すら落ちてしまう。

主人公の価値を理解してくれる人が誰もおらず、
その価値を分かっている人でさえ彼女を助けようとしない。
メイドに言われ、主人公は王太子を、国を見限ることにする。
主人公はありとあらゆる魔法を使うことができ、チートな存在だ。

そんな主人公を裏切った結果、主人公は「復讐」を誓うことになる。
王太子だけでなく「国」そのものへの復讐だ。
1話は説明セリフこそ多いものの、主人公の復讐劇を綴るうえでの
お膳立てがしっかりとしており、完璧な主人公が完璧さを自覚し、
己を裏切った者へ復讐を誓うという流れが非常に丁寧に描かれている。

覚悟と自信

この作品の主人公は驚くほど覚悟と自信が決まっている。
亡命することを決め、協力者に「金貨100枚」を借りる条件として、
1年後に倍にして返せなければ奴隷に落ち、所有権を譲るという条件をつけている。
よっぽど自らの能力に自信がなければできないことだ。

亡命先での商売もトントン拍子にうまくいく展開は
ややご都合主義的ではあるものの、
完璧な主人公を完璧としてきちんと魅せているため、違和感はあまりない。

3話では野盗が襲ってくるのだが、容赦なく惨殺する。
過剰なまでの流血描写にやや引いてしまうのだが、
彼女にとって野盗はモンスターと同じだ。
途中でシスターにも出会うのだが、同じ考えであり容赦がない(苦笑)
それだけでなく、シスターは野盗の金歯まで奪う始末だ。

なろう系らしく奴隷をゲットしたりするものの、
序盤はだらーっとストーリーが展開していく一方で、
一歩ずつ主人公の「復讐劇」の下準備が進んでいる。

崩壊

主人公がいなくなった国は徐々に崩壊し始める。
ゆっくりゆっくり、少しずつ。
わずかながらにその崩壊に抵抗する者もいるものの、
「王太子」と新たな「婚約者」がバカなため、
武勲を得ようと戦争を画策したりと、崩壊は止まらない。

戦争が始まり、主人公も容赦をしない。
無駄に流血シーンが多く、戦争の被害に遭った村人たちが
敵兵を惨殺するシーンなど、こういった露悪的な描写を
あえて露骨に描いている印象だ。

王太子は戦況が悪くなるとあっさりと国へ帰り、
その結果、配下である騎士も呆れ、寝返ってしまう。
だが、その配下は1年前、王太子を信じ主人公を取り押さえた人物だ。
もちろん主人公の「粛清対象」である(苦笑)

主人公を取り押さえたというだけなのだが、彼女は一切許すことはなく、
騎士の配下の騎士たちも惨殺する。彼らは何も主人公にしてないのに(苦笑)
騎士を精神的に追い込み、騎士の記憶を改ざんし、暗示で操ってしまう。

えげつない主人公だ。

最低

暗示をかけて騎士に何をするかと思えば「惨殺」だ。
自分の家にわざと帰らせて、主人公の暗示どおり惨殺行為を行う。
自分の妹も、メイドも、母も、父も、惨殺だ。
騎士自身は主人公を組み伏せたという罪があるかもしれない。
だが、家族は別だろう。

暗示に逆らえないまま家族を、国民を惨殺するシーンをたっぷりと描く。
露悪的と言えば聞こえは良いが、「不快」なだけだ。
不愉快ならまだ良い。しかし、この作品の8話はただただ不快でしかない。

騎士は改心し、更生しようとしていた。
その矢先に暗示をかけられ惨殺行為を行い、挙句、処刑される。
それまで主人公が復讐をろくに行ってこなかったからこそ、
この8話は効果的に作用しているとも言えるが、
「面白さ」にはつながっていない。

化粧品

惨殺は確かにインパクトはある。だが、インパクトがあるからといって
それが面白さにつながるわけでもない。
しかも、1クールでこれ以上インパクトのある回がないのも問題だ。
暗示というコードギアスのような便利能力があるのに、
主人公はちんたら資金稼ぎをしたり、国の悪い噂を流しているだけだ。

資金稼ぎもいろいろな化粧品を開発して、貴族やお金持ちに売り、
自身の商会を発展させていくというのの繰り返しで、
そこに対して面白みはない。
8話のインパクトの是非はともかく、8話のシーンがなければ
地味なだけの作品に終わってしまっている。

だからこそ、刺激として8話の惨殺シーンを入れたのかもしれない。
最後はかつて主人公が作り上げた商会を悪用していた人物を粛清して終わりだ。
王太子の画策が明らかになり、王太子の権限、権力自体は失われた状態で、
王太子の新たな婚約者も後ろ盾を主人公たちに惨殺されたりするが、
8話のようなインパクトはない。

結局、8話でやりすぎてしまった結果、
作品自体が刺激に欠けるものになってしまった。

総評:最低なやりすぎ主人公

全体的に微妙な作品だ。
完璧超人でチート持ちな主人公が国を見限り、王太子や国に復讐を誓う。
この1話の流れ自体は悪くないのだが、2話以降、
ちんたら資金稼ぎをしているシーンがあまりにも長く、
ダラダラしている印象を受ける。

野盗を惨殺したり、自分の敵には徹底して容赦がないシーンも多く、
流血シーンや体が半分になるようなシーンも多いのだが、
何回もそれを見せられてしまえば飽きてしまう。

8話に関してはこの作品で最高点の胸糞展開であり、
主人公を組み伏せたという事実があるにせよ、
主人公は改心した騎士に暗示をかけ、家族や国民を、
女子供構わず惨殺させるという、強い不快感を伴う展開になっている。

そこまでしなくても……と思わず思ってしまうほどの行動をする主人公であり、
そんな主人公に好感を持てるわけもなく、
好感が持てない主人公の復讐劇を見せられても、いまいちピンとこない。
最低の倫理観をもってやりすぎた結果、
作品自体に対しての拒否感も生まれてしまった。

結局、この8話以降を超えるシーンはなく、
そういうシーンをやって、そういう主人公を描きたいなら、
毎話のように8話のような最低で最悪な行為を
主人公にやらせるくらいでなければ爽快感も生まれない。

問題なのは主人公が最低なことではなく、
最低な主人公として振り切れていないことだ。

最終話では、もしかしたら復讐を終えたら主人公が壊れてしまうかもという
ことを示唆されているが、だから何だという話だ。

復讐も1クールでは中途半端なところで終わっており、
モヤモヤとした感覚だけが残る作品だった。

個人的な感想:過激化

なろう系作品がこれだけ増え、
「婚約破棄」「ざまぁ」「追放」「復讐」という題材そのものが
珍しくなくなった結果、他作品との差別化のために刺激が
どんどん強くなっている。

普通に王太子へ復讐するだけでは弱い。
野盗を殺すだけでも弱い。だから家族まで殺させる。
ただ、刺激を強くすれば面白くなるわけではない。

本作品の8話はその象徴で、確かに忘れられない。
だが「面白かった回」としてではなく、「そこまでやるのか……」という
悪い意味で記憶に残ってしまう。

せめて1クールである程度、もしくは完結していたら違ったかもしれない。
原作は現在8巻出ており、アニメでは3巻まで。
コミカライズだと11巻あたりまで描いているようだ(苦笑)
相当、コミカライズは盛ってる感があるが、
そんなコミカライズを基準にせず、もう少し圧縮すれば違ったかもしれない。

「ブチ切れ令嬢は報復を誓いました。 ~魔導書の力で祖国を叩き潰します~」に似てるアニメレビュー

Related Reviews
同じジャンルのアニメレビュー

「ファンタジーアニメ一覧」に近い作品を、あわせて読めるレビューとしてまとめました。