評価 ★☆☆☆☆(10点) 全12話
あらすじ なろうサイトで人気の原作!3,300万PVを誇る原作が、小説・漫画・そしてアニメへ!【鑑定】することしかできない最弱職で不遇職の【鑑定士】アイン。 引用- Wikipedia
出涸らしレベルの薄さ
原作は小説家になろうで連載されていた作品。
監督は柳瀬雄之、制作はMAHO FILM。
出涸らし
主人公は無能と呼ばれている皇子だ。
優秀な双子の弟と比較され、権力争いからも降りている。
しかし、その裏ではSSランクの冒険者「シルバー」として活躍している
最強の皇子である。
ほぼタイトルそのままだ(笑)
権力に興味がない主人公は弟を皇帝にするために暗躍しており、
皇子である表の顔と、シルバーという裏の顔を使いこなしている。
この状況説明をサクサクと進めており、1話の序盤は説明色が強い。
しかも、作画も安っぽい。
安定のMAHO FILMといえるが、アップと引きでごまかしながら、
頻繁なカット割りで慌ただしいシーンが構成されている。
それだけでなく美術周りも酷いもので、
主人公の被っている仮面のチープさはちょっと笑いが出そうな感じだ。
自分がシルバーなのに、幻術魔法でシルバーを作り上げ、
一芝居打つシーンなど、ちょっと薄ら寒さすら感じるほどだ。
主人公は古代魔法というものを使うのだが、
これを使うシーンも独特のダサさ全開だ。
あっさり
主人公がシルバーであることは基本的にバレてはいけない。
古代魔法は禁忌とされており、それを皇族が使うことも禁忌だ。
それなのにあっさりとバレる。
実の弟にすら正体を明かしていないのに、
ヒロインの1人にあっさりバレ、そんな主人公に惚れる。
この正体を隠すためのシーンや会話劇の数々が、
見ている側からすると薄ら寒く、それなのにあっさりと正体が
バレるため、余計にゾワッとしたものを感じる。
いかに自分を無能に見せつつ、弟を担ぎ上げるか。
そんな権力争いが描かれるのだが、
基本的に会話劇で地味だ。
狩猟祭
戦闘シーンよりもヒロインとイチャイチャしていることが多く、
権力争いの中で狩猟祭が行われたりするが、それでも地味さは変わらない。
狩猟祭が始まっても権力争いが起こり、
各皇子が暗躍したりするが、その中で吸血鬼が出てくる(笑)
先日「ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。」という
同時期に放送されていた作品でも吸血鬼祭を味わったばかりなので、
この作品でも吸血鬼が出てくるのはさすがに笑ってしまった。
そんな吸血鬼もあっさりと倒し、またヒロインとイチャイチャする。
外国
そんな主人公たちは中盤から先遣大使として別の国に行くことになる。
船で移動中に別の国の船を救い、主人公は彼らを助けるためにも男を見せる。
たとえ捕虜になろうとも人命を優先する。
そんな主人公らしい決断は悪くはなく、
キャラクター描写自体は悪くはない。
そんな主人公に惚れるキャラクターの気持ちも理解できる。
そういったキャラクターの描写に違和感はなく、魅力はあるのだが、
話の展開がひたすら地味だ。
レヴィアタンという巨大な敵が現れても地味で、
それを倒すにしても権力争いの会話パートが発生する。
レヴィアタンもあっさりと倒し、
権力争いはこれからだというところで終わってしまう。
総評:クソダサ仮面が征く!
全体的に見て印象はかなり薄い作品だ。
作画の低予算ぶりはMAHO FILMらしい部分があり、
相変わらずではあるものの、戦闘シーンそのものが多くなく、
日常の会話パートにもこだわりを感じず、
女性キャラのセクシー描写も多くはない。
主人公が暗躍しながら権力争いを勝ち残っていく。
そんな話が淡々と描かれ、それ以上でもそれ以下でもない。
主人公の実は最強という正体もそこまで活きているという感じはなく、
ヒロインともう1人くらいしか彼のことを知らない状況が
ずーっと続いてしまい、正体がバレそうという緊張感もない。
キャラクター自体は悪くないものの、
ストーリー全体での盛り上がりどころに欠け、
権力争いというメインフィールドでの緊張感が生まれず、
だらーっと1クール描いてしまった印象だ。
原作が長大な物語だからといって、
アニメの1クールが地味でいい理由にはならない。
12話という限られた尺の中でも、
ひとつの物語として盛り上がりを作り、
視聴者に続きを見たいと思わせる必要がある。
本作品は物語がつまらないというよりも、
物語が面白くなるための下準備を12話かけて見せられたような印象だ。
これから本格的に権力争いが始まり、キャラクターたちの関係が変化し、
主人公にも危機が訪れるのかもしれない。
しかし、それを見せる前にアニメが終わってしまっては、
視聴者にはその面白さが伝わらない。
最終的に記憶に残るのは、主人公がSSランク冒険者として
活躍しているときの仮面のダサさくらいしかないのが
残念な作品だ。
個人的な感想:2クール
もう少し1クール目に盛り上がりどころがあれば違ったかもしれない。
戦闘シーンも多くないため、MAHO FILMらしい
笑いすら起こる戦闘シーンも少なめで、ストーリー的な盛り上がりも薄い。
逆に2クールくらいあれば、ここから盛り上がりどころと
面白さが出てきそうな作品ではあるものの、
昨今の1クール前提のアニメという形では、
なかなか原作の面白さを発揮しきれなかったようにも感じる。
原作は17巻出ており、壮大な話だ。
その壮大さを1クールでは感じることもできず、
原作の良さというのも感じきれずに終わってしまった作品だった。



