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「ざしきわらしのタタミちゃん」レビュー

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評価 ★☆☆☆☆(15点) 全12話

ミニアニメ「ざしきわらしのタタミちゃん」PV

あらすじ かわいい!だけど毒舌!!!令和新時代の、クセカワニューヒロイン“タタミちゃん”が大都会・東京に住まう幽霊&妖怪、そして人間たちをバッサバッサと切り捨てる・・・!“押切節”全開の、痛快ホラーギャグコメディ、ここに開幕!引用- Wikipedia

薄味

本作品は、ゼロジー制作によるオリジナルアニメ作品。
漫画家・押切蓮介が初監督を務めており、
脚本も手掛けている。

モーションコミック

この作品は1話5分ほどの作品だ。
もともとはクラウドファンディングで資金調達が行われたものの、
目標金額が500万のところ、266万円にしか届かなかった。
そのせいもあってか作画の低予算ぶりは凄まじい。

基本的にはキャラクターはアップで映され、
申し訳ない程度に口が動き、たまに主人公である
座敷わらしのタタミちゃんがジャンプしたりしたりする動きがあるくらいだ。

2話移行も基本的にはキャラクターたちが棒立ちで
会話劇を繰り広げており、
アニメーションとしての面白さは薄く、
いわゆるモーションコミック並みの動きでしかない。

なぜ?

座敷わらしである「タタミちゃん」がなぜ
東京にわざわざ上京してきたのか。
そういった理由も「ふわっと」しか描かれずに
いきなり東京での暮らしが始まってしまうため
キャラクターへの感情移入も生まれ難い。

田舎者であるタタミちゃんが東京での生活に戸惑いながら、
そんな戸惑いや疑問がギャグになり、
ときおり、タタミちゃんが住んでいるアパートの住人との絡みがギャグになる。

1話1話起承転結すっきりとした話が展開しているものの、
ギャグアニメであるがゆえに話しの当たり外れはあり、
基本的に同じシチュエーションのままで1話を描いており、
場面も変わらず、同じようなネタをこすって1話5分をもたせてる感じも強い。

これが4コママンガの中の1話ならばグダグダ感も生まれないが、
1本のアニメの中の1話5分の話としてはテンポの悪さや
「しつこさ」のようなものが生まれている話もある。

例えば4話ではタタミちゃんがカラオケに行くものの、
歌おうとすると店員が入ってきて邪魔をする。
その邪魔の仕方を変えつつ1話5分持たせている感じだ。

社会風刺

この作品はある種の社会風刺ネタが有る。
例えば「SNS」に自撮りを投稿する人達に対する風刺ネタ、
田舎から出てきた「たたみちゃん」にとってはSNSをやる理由がわからない、
出会いを求めているのか?なにがしたいのか?
そんな純粋な疑問がギャグになっている。

ただゴリゴリに社会風刺があるわけではなく、
何話かに1度そういう話があるような感じであり、
どうも作品の方向性がよく見えてこない。

演じている声優さんたちはベテランが多く、
杉田智和さんや新井里美さんなど、
彼らの「演技力」に救われている部分が多い。
特に主人公であるたたみちゃんを演じている「井澤詩織」さんの
怒涛のツッコミとノリがこの作品の面白さを支えている。

話が進んでくると色々な妖怪の類が出てきて
にぎやかな感じになるものの、
この作品の面白さをいまいち掴みきれないまま1クール終わってしまった感じだ。

総評:薄味

全体的にみて色々な意味で薄味な作品だ。
キャラクターの設定、ストーリー、1話1話の脚本、アニメーション、
作品全体の方向性、この作品を構成している1つ1つの要素が薄味で
どれもこれもピンとこない。

社会風刺ネタをやりたいのか、上京ネタをやりたいのか、
はたまたシュールなギャグをやりたいのか。
そういった迷いが1話1話の中で感じられ、
そのせいか1話1話がだらーっと間延びしてしまっている。

押切蓮介さんの初監督作品として期待したものの、
やや期待外れ感は否めない。
もう少し予算があればアニメーション的な面白さも見えてきたかもしれないが、
モーションコミックレベルの動きでしかなく、
ほぼ声優さんの演技に頼りっぱなしな1クールだったのは残念だ。

個人的な感想:見逃してた

2020年のアニメの一覧を見てたところ、この作品の存在すら知らず
ショートアニメのため気軽な気持ちで見始めたが、
知名度が上がらなかったのも分かるクォリティだった。

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出演声優 井澤詩織, 新井里美, 杉田智和

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