「ONEPIECE エピソードオブアラバスタ 砂漠の王女と海賊たち」レビュー

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映画
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評価 ☆☆☆☆☆(6点) 全90分

あらすじ 砂漠の大国・アラバスタは、数年前から続く水不足により、内乱の危機に直面していた。引用- Wikipedia

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誰得映画

本作品はワンピースとして8作品目の映画作品。
ワンピースとしては初めての原作にあるエピソードの映画化作品でもあり、
いわゆる総集編映画だ。
監督は今村隆寛、制作は東映。

わけわからん

ストーリーはビビとアラバスタに上陸するところから始まる。
ビビと麦わらの一味が何故一緒にいるのかなどは描写されていないため、
そもそも彼らがどうして出会ったのか、ビビというキャラはどんなキャラなのかは
この映画を見ても一切わからない。

完璧に「一見さんお断り」でアラバスタ編を読んでいないと厳しい。
序盤からカットしまくりだ。
私個人の事になってしまうが、アニメでアラバスタ編を見て原作も読んだが
それでも大雑把にしかストーリーを覚えていない状態でこの作品を見た。
映画を見た人も当時、ストーリーの覚え方は人それぞれだろうが
曖昧になっている方も居たはずだ。

そんな状況で新規映像でアラバスタ編を映画化された本作品だが、
もうひどいひどい総集編だ。
5W1H、いつどこで誰が何をしているのか、そういう基本的なことが
分からない状況で始まってしまう。

原作やアニメをしっかり履修してても、
カットしまくりな展開のせいでついていくのがやっとだ。
常にカットされたシーンを脳内補完しながら映画を見るしか無い。

つなげただけ

ストーリーは要所要所だけをなぞったストーリー構成になっており、
「ビビ」の成長などは一切感じられなく、
アラバスタ編の名シーンをただただつなげただけにすぎない。
そこの名シーンに至るまでの「過程」がほぼカットされているせいで、
キャラクターたちが泣いたところで、見てる側の感情は一切揺さぶられない。

確かに無理があるのは分かる。
アニメではアラバスタ編は全38話という尺を費やしたストーリーだ。
時間で言えば20分×38話=760分、
約12時間という長さでアニメで描写したものを
1時間半という短さにしている。
原作で言えば約6巻も費やしたエピソードだ。

約10分の1に圧縮しているから無理が出るのは分かる。
制作する段階でこうなるいことは目に見えている作品だ。
そんな無理矢理に作品を作ってファンが納得するだろうか?
新規ファン獲得という作品にもなっておらず、ファン向けにもなっていない
誰が得するのかがわからない映画に仕上がってしまっている。

単純にストーリーを切り貼りしただけで、
総集編としてのストーリー構成がまるでできていない。
例えばビビの目線でストーリーを描くなり、
やりようはいくらでもあったはずだが、全てを放棄し、
ただつなげただけで終わっている。

クロコダイル

クロコダイルという敵は強敵だ。
原作、アニメを見た方ならクロコダイルといえば、
「苦戦した敵」として印象に残ってるはずだ。
ルフィが殺されるというような展開もあり、
絶望的状況を与えられる敵だったはずだ。

しかし、そんな苦戦した敵に対して
「あっさり」勝ってしまうような印象を受けてしまうほど
ストーリーはカットしまくっている。
総集編とも呼べないダイジェスト以下になってしまっている

戦闘シーンの端折り方はもはや馬鹿げているレベルで、
結果と見せ場しか描写していない。
苦戦するというシーンがほとんどなく、
苦戦している状況を一瞬ん、描写した後にすぐに倒すという
端折りすぎった展開のせいで「戦闘シーン」の面白みが一切ない状況だ。

意味不明

別に必要ないのでは?と感じるシーンも多く、
冒頭のボン・クレーのシーンもやたら長かったり、
道中でナミが踊り子の格好をしるシーンだったり、
別にメインのストーリーをきちんと描く上で必要のないシーンまで描いてる。
物語の取捨選択ができていない。

麦わらの一味が苦戦しながらクロコダイルの一味と
戦うシーンも描写されることはされるが、
ほとんど戦闘シーンはカットされており、ウソップなど
いつの間にかボロボロになっている始末だ。

意味不明なシーンもある。
まるでTVの1話が終わった時のように止め絵で止まるようなシーンがある、
止め絵を数秒流してシーン再開というような演出があり、
見せ場だから止め絵で魅せるということをしたかったのかもしれないが、
テンポを悪くしているだけの意味不明演出だ。

その止め絵も印象的なシーンも確かにあるが、そこまで印象的でもないシーンで
止め絵にする場合もあり、何がしたかったのだろうか?理解に苦しんでしまう。
クロコダイルとのラストバトルのシーンでの
アニメーションのクォリティはいいものの、
それ以外に見どころをまるで感じない作品だった。

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総評:90分で収まるわけがない

全体的に見てひどい作品だだ。
「アラバスタ編ってワンピースで有名だし、ちょっと見てみるか」
という新規視聴者も居るはずの作品で、この総集編の出来栄えはかなり厳しく
カットしまくりで、見せ場の見せ方も盛り上がりに欠け、
上辺だけをなぞったようなストーリー構成のせいで
既存ファンも見て損する。

これならば普通に原作かアニメのアラバスタ編を見ればいい。
総集編として作品が機能しておらず、
この映画で誰が得をするんだろうか?と感じてしまう作品だ。

制作スタッフは悪くはない気もする。
流石に12分の1の尺で「アラバスタ編」を描くのは難しく、
原作、アニメがある状況で大胆なストーリー改変や登場人物の削除をしてしまうと
作品としての面白さはもう少しまともになったかもしれないが、
ファンの反感を買うおそれがある。

ファンの反感を買うおそれがあるのがいいか、
作品として面白くないほうがいいのか。
その2択に迫られた結果、後者を取ってしまい
こんな作品に仕上がってしまった印象だっだ。

個人的な感想:エピソードシリーズはね…

映画になってるものは少ないが、エピソードシリーズはほとんどがひどい。
もともと長いエピソードを90分や2時間たらずで
納めるのには最初から無理があり、作品自体が崩壊してしまっている。
それなのに多く作られているのはワンピースという作品が
人気だからかもしれないが、そんな人気に甘えているのがエピソードシリーズだ。

制作も、ファンも、納得して面白い作品をきちんと作って欲しいところだ。

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